琴電琴平線(ことでん)で高松を巡る! 3食うどんの旅
前回の記事はコチラです。
さて、朝の7時30分ごろにサンライズ瀬戸号は高松駅に到着しました。
高松駅の駅舎です。終着駅なので、駅舎の後ろに垂直に線路が敷かれています。
ここからは地域交通を支える、「ことでん(琴電)」に乗車して、近辺を散策してみようと思います。
高松築港駅に向かいますが、すぐそばに高松城跡があるので、こちらに先に寄ってみます。まだ、目当てのうどん屋さんも空いていない時間ですので、ちょうどいいです。
入場料は200円でした。
本丸には、展望デッキが整備されています。
今はビル群が海側の視界を遮りますが、かつては海を広く見渡せたのでしょうか。
高松築港(ちっこう)駅へ来ました。ことでんの主力路線、琴平線の始点です。
通勤通学時間帯なので、今から下り線に乗る人は少数です。
電車が入線してきました。
ちなみに今回は、全線に乗車できる「1日フリーきっぷ」1,250円を利用しています。高松築港~琴電琴平を往復するだけでも10円お得な設定です。
言わずとも知れていますが、元・京浜急行電鉄の車両です。
(琴電1080形:車内)
車内は昭和の雰囲気が漂います。天井には扇風機まで。
ことでん公式HPに寄れば、譲渡前の京急1000形は、1959年から20年間製造されてきました。ことでんに譲渡された車両はいずれも初期に製造されたものだそうです。
60年近く現役です。大事に使われてきたんですね。
(瓦町駅)
数駅乗車して、瓦町(かわらまち)駅へ来ました。
東京の八王子駅に似た外観のターミナル駅。琴電志度線・長尾線に乗り換えられます。高松築港駅周辺よりも発展している感じがします。
さて、この近くで朝ごはんにしましょう。
(瓦町駅・金毘羅街道)
アーケードがありますが、通勤通学時間帯ということもあり、多くの自転車が通行していました。東京ではこのような光景は見られないので、新鮮でした。自転車専用道路です。デンマークのようですね。
アーケードのおかげで雨でもぬれずに行けるので、羨ましいです。
(さか枝うどん 南新町店)
朝7時から開いている「さか枝うどん」に入りました。
うどんは大盛を注文。普通盛でもボリュームがあるようで、おなか一杯になりました。2玉分ぐらいはありますかね。
他のうどん店に行く予定でしたが、時間になっても開店していなかったので、断念しこちらに入りました。結果的においしかったので、満足です。
「讃岐うどん」というと、こしが強めで固いものだというイメージを抱いていましたが、実際そうでもないようです。この滞在で3店舗ほどを食べ歩きましたが、どこも丁度良いこしとモチモチ感を兼ね備えたような麺でした。
さて、おなかがいっぱいになったところで、琴平線に戻ります。琴電は路線によって車両の色が異なります。こだわりを感じますね。
元・名古屋市交通局の車両が来ました。全長15mの短い車両です。
(車内・琴電600形)
明るい色の外観に比べると、色使いが渋めな車内。
「ことでん」だけにことことゆっくり走るのかと思っていましたが、思ったよりもスピードを出してキビキビ走ってくれる印象です。乗っていて面白かったです。
仏生山止まりの電車だったので、いったん下車。
(仏生山駅)
この駅には車庫があるようです。近くにはモダンな造りの「仏生山温泉」があります。
この車両は元・京急600形2代目だそうです。正面は貫通扉が設けられ、雰囲気が変わっています。
1072編成は公式HPによれば、1957年製造の車両です。場所を変えて60年以上現役です。
(琴電琴平駅)
後ほどやってきた電車に乗車して、終点の琴電琴平駅まで来ました。
平日の昼間ではありますが、そこそこ人が乗っていました。
(金倉川)
のどかな風景です。
長い石段を登って「金刀比羅宮」を目指します。平日の昼間とあってガラガラでした。
ある店舗の方によると、コロナ禍になってからは、このような感じなのだそうです。
早く終わらせないと、地方はまずいことになっています。
気が遠くなる石段の数…
展望台まで来ました。遠くまでよく見通せます。
富士山のような形をしている山は、「讃岐富士」と呼ばれているそうです。走行中の琴電も望めます。結構遠くまで歩いてきていたんだと気づかされます。
下るのも大変です。帰りにお店でアイスコーヒーを購入。
程よい運動の後にはとても美味しかったです。「こんぴらうどん」でうどんの生麺もお土産に買いました。モチモチでこしがあって、ダシもきいていて美味しかったです。
(琴電琴平駅:1100形)
元・京王電鉄の車両です。いろいろな地方で見かける名車両です。
(琴電琴平駅)
駅名票とともに。
(車内:1080形)
この電車で、栗林公園(りつりんこうえん)駅へ向かいます。
年季の入った車両ですが、パワフルな走りを見せてくれます。
(栗林公園駅)
事前のリサーチではこの近くに人気のうどん屋さんがあるということでした。
行ってみると満席!食事中はコロナ感染リスクもあるので、やめておきました。人口密集地・東京からの人間が交わるべきではない、という気も未だします。
(栗林公園案内図)
観光名所の栗林公園に入ってみます。入場料は400円ほどでした。
立派な建築物。中では栗林公園で撮影された写真の展示スペースがありました。上手な写真ばかりで、驚きました。
讃岐うどんの歴史に関するコーナーもありました。香川は、うどん向けの上質な材料の栽培や収穫に適していたことが、うどん文化発展の理由だそうです。
背後にはすぐ山があり、雰囲気がいい場所です。
写真では表現しきれないのですが、とても気持ちの良い場所でした。1時間くらい回りました。
(麺匠 くすがみ)
20分ほど歩いて、さきほどのうどん屋さんとは違うお店に入りました。
朝もうどんだったので、たんぱく質も欲しく、温玉と牛肉の載ったメニューを注文。とても美味しいうどんでした。
(五色台展望台)
タイムズカーシェアを使って、展望台まで来ました。旅の中でゆっくり瀬戸内海を見ておきたかったからです。サクッと短時間借りるにはとても便利です。
瀬戸大橋のふもとまで行っても良かったのですが、そんなにクルマに乗っていても面白くないし時間がもったいないので、今回はやめておきました。
クルマだとどこを走っても近所と同じように感じてしまうんですよね。新鮮味がない、地域の空気を感じられないというか。なんででしょうか。
(高松築港駅:1200形)
五色台に行った後には、また琴電で空港通り駅まで向かい、銭湯に入ってきました。
写真は、そこから高松築港に戻ってきた時に撮影。
(高松築港駅)
そろそろ高松の街ともお別れです。この日の夜行バスで東京に帰ります。0泊3日の弾丸旅なのです。
帰りもサンライズで帰りたかったですが、ノビノビシートしか空きがなかったので、なら夜行バスでいいか、という選択です。
ただこの選択は、間違っていた気がします。ノビノビシートの方がよほど寝られるでしょう。コロナ禍になってから夜行バスには乗っていなかったので、真横になれないしんどさを忘却していました…(笑)。
(高松港)
小豆島行のフェリーが停泊していました。
今度来るときには小豆島にも足を運んでみたいと思います。
夜行バス乗車前に、めりけんや 高松駅前店で夕飯にしました。20時ごろまでやってくれていたのはありがたかったです。
この日は3食うどんでした。
最後に高松の夜景を。充実した一人旅になりました。
地域の空気を感じるには、地域交通を支える鉄道路線に乗ってみるのが一番だと、久々の旅で再確認しました。車窓を眺めながら、自分にも、こんな地域で暮らしている人生があったかもしれない、と考えたりするのも面白かったりします。
(撮影:iPhone13mini)