JR西日本は3日、梅田の再開発エリア「うめきた2期」で建設中の新駅、大阪駅の工事現場を報道各社に公開した。工事の進捗率は8割で、今後は駅内の設備や電気工事などを進める。2023年3月の開業時には現在の大阪駅と地下道でつながる計画で、新線には特急や一部在来線の乗り入れを計画する。
新駅はうめきた2期の東側に位置し、地下化を進める東海道線支線の停車駅になる。地下化工事と新駅設置の工事の総事業費は700億円程度になる見込み。JR西が115億円を負担する。駅は現在の大阪駅やうめきた2期の複合ビルなどに直結する。
構内には2本のホームと4本の線路を整備する。京都駅と関西空港駅を結ぶ特急「はるか」や和歌山方面に向かう「くろしお」のほか、おおさか東線など一部在来線の乗り入れも計画する。31年春に「なにわ筋線」が開通すれば、南海電気鉄道の列車も新線を使う。構内にはドアの位置が異なる複数の車両に対応するため、新型のホームドアが設置される。
新線の開業で大阪駅と関西国際空港のアクセスが向上する。現在は両駅の間の所要時間は最速で64分かかるが、新駅開業後は特急「はるか」で平均48分に短縮できるという。うめきた2期では高級ホテルやMICE施設も建設が進んでおり、国内外から人を呼び込みたい考えだ。
日本経済新聞