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小田急電鉄の7代目ロマンスカー50000形(VSE)車両
日本車両製造で造られ、10両連接の固定編成2編成が2005年(平成17年)3月にデビュー。
展望席の設置、補助警報音(ミュージックホーン)、短い車体に連接台車など、かつての小田急ロマンスカーの伝統を受継ぎながら、車体色は白を貴重にオレンジの帯を纏うモダンなスタイルになり、車内は、カフェのシートサービス、サルーン席(準個室)を設けるなど、箱根観光専用特急として約17年間にわたり活躍。
しかし、2編成だけのVSE車は、経年劣化や特殊な車両構造ゆえ主要機器更新が困難であることなどの理由により、2022年(令和4年)3月11日(金)を最後に定期運行終了。
その後は臨時イベント列車等で運行を継続した後、2023年(令和5年)秋頃に完全引退予定。
箱根湯本駅のロマンスカー「VSE」
特急「はこね51号」は午前8時50分 箱根湯本駅到着。
折返し9時10分発の特急「はこね6号」新宿行きへ。
10両固定編成の連接車のロマンスカーVSE車は、ホームいっぱいに停車
隣には小田急1000形・各駅停車小田原行きが発車待ち
ロマンスカーの車掌室は両先頭車の連結部側にある。
片開きのプラグドア
箱根湯本駅は箱根登山鉄道の駅であるが、1番線と2番線は狭軌の小田急車専用ホームで強羅方面は行き止まり。1番線は小田急ロマンスカー乗り場、2番線は小田急一般車による箱根湯本〜小田原間の各駅停車乗り場。箱根登山鉄道の強羅方面乗り場は3番線・4番線(予備)。
シングルアーム式のパンタグラフのロマンスカーVSE
箱根湯本駅では、朝はロマンスカーは折返しまで約20分間あるが、日中のロマンスカーは約10分間しか折返し時間がない。いずれにしても短時間で車内清掃などの折返し作業をこなす。
ロマンスカーVSE車は、床下機器まで白いカバーに覆われている。
車体側面には形式名と愛称のロゴと、引退記念装飾を掲出
かつてカフェカウンターがあった8号車
連結部
電動連接台車。空気ばねの位置は通常の鉄道車両より約1m高い。
連接台車の車高制御装置
ロングガラス窓・連接車など、特殊な構造の車体で保守困難なため、活躍期間は約17年と短かった。
車体カラーは、シルキーホワイトを基調に特急ロマンスカーが継承してきたバーミリオン・オレンジの帯。10両固定の連接車は、先頭車は車体長17.8m、中間車は車体長13.4mと普通のボギー車了解より短く、20m車に換算すると7両分になる。
3号車と8号車は屋根上にシングルアーム式のパンタグラフなどを装備。機器類は屋根上ではなく床下に設置しており、屋根上はすっきりしている。
1号車の車掌室扉
箱根登山鉄道の箱根湯本駅まで乗り入れる小田急電鉄の特急ロマンスカー
箱根湯本駅1番線は頭端式ホーム
展望席後の乗降扉は通常は締切扱い
流線形の先頭車。運転台は2階にあるがとても狭い。
展望席のある両先頭車
先頭部には台枠下部覆い(スカート)を設置するとともに、全車両の車体下には、騒音低減のため床下カバーを設置。
先頭車にも小さな引退記念装飾
現在、展望席が設置されているロマンスカーは2種類のみ。この50000形(VSE)2編成の他は、70000形(GSE)2編成があるが、今回VSE車が引退すると、展望席のあるロマンスカーは、70000形(GSE)2編成のみになる。
午前9時10分発、特急「はこね6号」新宿行き
箱根登山鉄道線内は単線のため各駅で列車交換
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(続く)