今回は過去に取り上げられなかった今日は何の日ネタをお送りいたします。
今回取り上げるのは、コロナ禍でひっそりとラストランを行った東京メトロ03系です。地下鉄サリン事件や中目黒駅脱線事故など様々な出来事に遭遇した03系の歴史を振り返ってみましょう。

本題の東京メトロ03系は、2020年2月28日に営業運転が終了しました。
1988年7月1日に営団地下鉄(現:東京メトロ)日比谷線でデビューした03系は、当時の最新型車両05系をベースに42編成336両+事故代替新造1両が製造されました。※写真は営団地下鉄の下敷きから
05系車両(上写真)
混雑が激しかった日比谷線への増備と老朽化した3000系の置き換え、車両の冷房化を目的に登場した03系は、製作決定から営業運転まで10ヶ月という短期間で、「ハイクォリティ」「アダルトセンス」をテーマに急ピッチで設計しました。※写真は営団地下鉄の下敷きから
3000系※写真は営団地下鉄の下敷きから
18mアルミ車体3扉の03系は、第01編成が川崎重工業、第02編成が日本車輌製造、それ以外は近畿車輛と東急車輛製造で製造。
03系は東京メトロ日比谷線 中目黒駅~北千住駅間、東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)北千住駅~東武動物公園駅間、東武日光線 東武動物公園駅~南栗橋駅間で運転、2013年3月までは東急東横線 菊名駅まで乗り入れていました。
1990年9月には、朝ラッシュ時の乗降時間を短縮するため編成の両端の2両 1・2・7・8号車に5扉車を組成した試作車の第09編成を製造
外観は3扉車に準じていますが、車両の構造上客用ドアは全て1,300mm幅、車端部の窓以外が固定化された戸袋窓のため、長時間停車時の換気を考慮して屋根上に強制換気装置を2台搭載、扉間の座席は3人掛けとなり座席定員が減少した代わりに立席定員は増加しました。
試作した5扉車両による朝ラッシュ時の運転で効果が認められ、第28編成までは5扉車で製造しましたが、ラッシュ時の必要本数の20本に達し、第29編成以降はオール3扉車に戻りました。
1992年12月からは相互乗り入れしている東武鉄道でも20000系5扉車両(20050系)を導入
第26編成から第42編成まで制御装置に、
IGBT素子を用いたVVVFインバータを採用
副都心線と東横線との直通運転開始に伴い、2013年3月16日改正で東横線への乗り入れを終了。
2014年4月30日には、2016年度から2019年度にかけて7両編成4扉の新型車両を導入し、03系の置き換えてホームドアの運用を開始すると発表、18m3扉車と5扉車が混用する日比谷線・東武スカイツリーライン直通列車の車両を全て20m級の4扉車に統一する事に・・・
ホームドア導入には一般的に車両の扉位置の統一が必要不可欠、JR西日本のように開口部の方が移動するホームドアも存在しますが・・・
2017年3月25日より新型車両13000系の営業運転が開始、03系の置き換えが進められた
03系より若干早い1988年3月25日にデビューした東武20000系列は、約1ヶ月後の2020年3月27日に日比谷線内での運行を終了、日比谷線の車両が4扉7両編成の新しい車両に統一されました。
2018年から熊本電鉄・北陸鉄道・長野電鉄へ03系の譲渡が行われ、長野電鉄では日比谷線で活躍した3000系(上写真 / 長野電鉄3500系)を置き換える形となっています。
もう少し東武線内で撮影しておけば良かったなと後悔ぐすん写真は東武20000系列を置き換えた東武70000系
03系がひっそり引退して2年ですか・・・地方鉄道に譲渡された元03系に会いにいきたいなと思う踏切の番人なのでしたにやり
今回も最後までご覧下さり、ありがとうございました。

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