私が宮脇俊三さん第一級の著述と考える作品、実は「時刻表昭和史」第12章 上越線723列車の東京大空襲に関する箇所です。
宮脇さん特有の、抑えた筆致が最も冴えていたと思います。
推敲を重ね、無駄をそぎ落とした文章は、いつ読んでも戦慄を覚えずにいられません。
今回は一部を引用することは致しません。ぜひ読んで頂きたいと思います。
写真の9600は、一部が戦地に送られ、再び日本に戻ることはありませんでした。
19633
2012.5.2 若松
先刻、ラジオDJの秀島史香さんのインスタグラムを拝見して、茅ヶ崎ゆかりの作家、開高健さんのことを書いていました。
開高さんがベトナム戦争下のサイゴンから国際電話で送稿する際、編集長に念を押したそうです。
「戦争に勝利者はいない。このことははっきり書いて頂きたい…」
今ウクライナで起きていることは、77年前に宮脇さんが経験したでしょう。
出口治明さんの著作「還暦からの底力」にありましたが、太陽が膨張して水分が失われるので、地球上の生命の歴史はあと10億年で確実に終わるそうです。
今すぐという話ではありませんが、地球上の生命がいずれ失われるなら、一部の政治家と大国のエゴを丸出しにしている場合ではないでしょう。