2021/12/27 その1 北九州市内でかわせみやませみ・いさぶろう91号に乗る | 金屋代かずおのお部屋

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周防大島町を拠点に鉄道旅行・鉄道もけいの活動を行っています.

(せみせみいさしん)

 

2020/7/3〜7/8に球磨川を襲った「令和2年7月豪雨」は大変悔やまれる災害となりました.球磨川には「川辺川ダム」が長年計画されていたものの間に合わず,この豪雨により球磨川第一・第二・第三(・第四)橋梁が流出し,肥薩線の八代〜吉松は2022年現在でも運休中です.JR九州は観光で人気,かつ在来線車両を回送する重要なルートを失ったことに,「青春18きっぷ」の利用者にとっては,鹿児島県・宮崎県への事実上唯一のアプローチ路線を失ったことになりました[1].復旧には球磨川の治水工事との同時検討が必要で莫大な費用と時間がかかり,費用対効果の観点でそのまま正式に廃止されてもおかしくありません.ただし地元では復旧を要望しているという報道があります.

 

しかし,「かわせみやませみ」「いさぶろう・しんぺい」(および「SL人吉」)の車両は無事でした.ここで,2020/8/8から「かわせみやませみ」「いさぶろう・しんぺい」を連結して,博多〜門司港を運行する列車の運行が始まりました.やはり只では起きませんでした.それから1年以上,ついに筆者もこの列車に乗る機会がありましたので紹介する,という次第です.

 

「やませみかわせみ91号・いさぶろう91号」の発車まで時間がありますので,年末の挨拶も兼ねて「ステージワン」を訪問しました.広いですがここは休日に訪問して,多くの利用者との交流共演を楽しみたいところです.当日は平日で,筆者はスケジュールの調整が効きました.

改装なった門司港駅を訪問するのは初めてです.

電光掲示板には列車名が2列で表示されます.あくまでこの列車は併結した2列車です.

門司港駅には8620型の動輪が置いてありました.

さて,入線しました.

サボも専用のものが用意されています.

いかにもな編成となっております.

それでは乗車します.

「いさぶろう・しんぺい」の車両はボックスシートが並び,懐かしさを感じさせるものになっています.

「特急」らしくはないかもしれません.

本来の運行では地域住民のために自由席が用意されていますが,そのスペースがこちらです.

一方,「かわせみやませみ」はかなり豪華な作りとなっています.実際にこちらの方が人気があります.

車内は繋がっていますので,「いさぶろう・しんぺい」の方も「かわせみやませみ」の売店を利用できます.筆者はデコポンジュースを買いました.

車内の「いさぶろう・しんぺい」には両方の記念乗車証が配布されていますが,

ここは併結列車ですので,乗車証と逆の列車のスタンプを押しました.

車窓ですが,昨今門司港〜小倉には運用を終了した783系・415系・EF81型をよく見ることができます.

戸畑〜枝光には比較的長いトンネルがあります.このような車両は夜景が似合う気がします.

黒崎です.全国で使われるロングレールはここで生まれます.

2022/3/11をもって線路が切り替わる「鷹見連絡線」の工事もかなり進んできました.

折尾に到着し,ここで降ります.ちょうど名物の弁当販売の方が来られていましたが残念ながら完売でした.

列車はこの後「ソニック36号」に追い抜かれ,ゆっくりと博多駅へと向かいます.さすがに普通列車には抜かれません.短い時間でしたが球磨川流域を感じさせる列車でした.肥薩線の復旧につながる活躍をすることを願います.

 

折尾に来たのは理由がありますが,それは2/28以降に紹介します.

 

また,この記事のタイトルも3/2に変更しています.

 

[1]:「くま川鉄道」も大きな被害を受けましたがこちらは一部区間が運転を再開しています.日豊本線は普通列車だけで1日では南下できないことは有名です.