中山寺駅【兵庫県】(福知山線【JR宝塚線】。2017年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県宝塚市東部に広がる住宅街に位置する福知山線【JR宝塚線】の駅で、JR線における中山寺(中山観音)への最寄駅である、
中山寺駅 (なかやまでらえき。Nakayamadera Station) です。
 
 
駅名
中山寺駅 (JR-G 55)
 
所在地
兵庫県宝塚市 
 
乗車可能路線
JR西日本:福知山線【愛称:JR宝塚線】   
 
隣の駅
尼崎方………川西池田駅  
福知山方……宝塚駅  
 
訪問・撮影時
2017年12月、2018年3月
 
 

 

中山寺駅は地平駅で、国鉄時代の1982年に橋上駅舎が設置されました。
橋上駅舎は南北自由通路を兼ねています。南北の出入口には階段のほかにエレベーターが設置されていて、バリアフリーに対応しています。
 
写真は北口です。上写真は南を、下写真は南西を望む。
北口にはロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バス停留所とタクシー乗り場が併設されています。
ロータリーには馬上太子像(聖徳太子騎馬像)が設置されています。聖徳太子が中山寺を建立したと言われています。
 
 

北口駅前です。北を望む。後方に橋上駅舎があります。
非電化時代は田園風景が広がっていましたが、電化や停車本数の増加により住宅地へと変貌しました。但し商店は少なく、まだ田畑が残っています。
駅名の由来となった中山寺(中山観音)は北西約900mの山麓にありますが、中山寺の手前には阪急宝塚線中山観音駅(旧・中山駅)があり、参拝客の多くはJRではなく阪急を利用すると思われます。また、駅前も阪急の方が古くから賑わっています。
 
 

こちらは南口です。北西を望む。少し奥まった位置に出入口があります。
手前には地下駐輪場の出入口があります。
南口にもロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バス停留所とタクシー乗り場が設けられています。
ロータリーの直下に地下駐輪場があります。
 
 

南口駅前です。南を望む。右後方に橋上駅舎があります。
こちらは元々出入口がなく、橋上駅舎化により南口が開設されたのですが、昭和時代は一面が田園風景でした。
しかし近年になって開発が進み、マンションが立ち並ぶようになり、右側には商業施設「マーケットスクエア中山寺」があります(ホームセンター「コーナン」、家電量販店「ジョーシン」などが入居)。
駅から離れるとまだまだ田んぼが残っていますが、徐々に宅地開発が進行しています。
そして、1kmほど南東へ進むと伊丹市に入ります。伊丹市側からも中山寺駅を利用する人が少なからず存在すると思われます。
約1km南東の伊丹市内には大阪芸術大学短期大学部(伊丹キャンパス)があり、約1.6km南東の伊丹市内には「荒牧バラ公園(公立。入場無料。休園日あり)」があります。
 
 

 

橋上駅舎2階にある改札口です。上写真は南西を、下写真は西を望む。
右寄りに北口があり、左寄りに南口があります。
交通系ICカード『ICOCA』などに対応の自動改札機が3通路あり、一番右が幅広通路です。窓口に面した右端は有人通路です。
改札口の右手前には『みどりの窓口』があり、その右側には自動券売機があります。指定席券売機『みどりの券売機』はありません。改札内には自動精算機があります。窓口、端末ともICカードのチャージが可能です。
トイレ・多機能トイレは改札を入って右側にあります。
そして1階にある各ホームとの間には階段、上下方向エスカレーター・エレベーターが設置されています。駅の規模を考えると下りエスカレーターは破格の(?)設備です。
尚、橋上駅舎内や改札内に売店・コンビニはありません。北口出入口東隣にJR西日本系のコンビニ「セブンイレブン ハートイン」があります。
また、改札口の左手前には飲料自動販売機があります。
 
 

下り1番のりばに設置されている吊下式駅名標です。電照式で、バックライトは蛍光灯と思われます。
JR西日本の標準デザインで、下部はJR宝塚線および福知山線のラインカラーである黄色に塗られています。
駅ナンバリング (JR-G 55) はこの駅名標には併記されておらず、柱などに掛けられている縦型の駅名標にのみ併記されています。
尚、1897年の開業時~1915年9月10日までの駅名は「中山駅」でした。
ちなみに、阪急駅は「中山寺駅」→「中山駅」→「中山観音駅」と、こちらとは逆の駅名変更が行われています。
 
 

中山寺駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、東西方向にホームが延びています。
左(南)が1番のりばで下り宝塚・篠山口・福知山方面、右(北)が2番のりばで上り尼崎・大阪方面です。
また、戦時中に専用線が分岐していた関係で駅用地が1番のりば左側に広がっていましたが、駅前の開発により痕跡がほぼ消滅しています(1番のりば尼崎方のホーム形状が遺構と言えますでしょうか)。
ホーム有効長は10両分ありますが、現在は最長8両編成での運行なので、1番のりばの両端各1両分と2番のりばの福知山方(奥)の端数メートルは柵により立入禁止になっています(2番のりばは現在も10両編成の列車が客扱い可能です)。ホームドアは未設置で、ホーム幅は利用者数に対して狭いです。駅が改良されたのは昭和50年代ですが、当時の国鉄はまさかここまで乗降客数が増加するとは予想していなかったでしょうね…。現状はもう少し拡幅した方が良さそうです。
上屋は各のりばとも列車が停車する8両分に設置されていますが、1番のりばから見ると2番のりばの停車位置が1両分近く福知山方にずれています。
各ホームにはベンチ・冷暖房完備の待合室があり、少なくとも2番のりばには飲料自動販売機もあります(1番のりばにもあると思われます)。
写真は1番のりばより篠山口方・福知山方を望む。
 
 

 

上写真は1番のりばより、下写真は2番のりばより、いずれも尼崎方・大阪方を望む。
1番のりばのホーム端は立入禁止になっています。
また、戦時中には、すぐ先で全長1km以上に及ぶ旧・大阪陸軍獣医資材支廠長尾分廠(伊丹市)および旧・野里兵器廠(宝塚市)の専用線が右へ分岐していました。廃線跡は大半が道路転用されており、天井川だった天神川をくぐるトンネルも残存しています。
 
この先、田畑が残る住宅地の中を東へ走り、高架区間になると左へカーブして天井川である天神川を跨ぎます。その後も郊外の住宅地の中を東北東へ走り、左へカーブして進路を北東に変えると地平区間になります。そして右手に阪急の平井車庫を見て走ると平井車庫の出入庫線をアンダークロスしますが、出入庫線は左を走る阪急宝塚本線に合流して雲雀丘花屋敷駅へと至ります。福知山線はその後右へカーブすると川西市に入り、左を走る国道176号線と並走して住宅街の中を東へ走ります。最後は右へカーブして進路を東南東へ変えると、主要駅である川西池田駅へと至ります。ペデストリアンデッキと商業施設「アステ川西」を経由して阪急・能勢電鉄の川西能勢口へ行く事が可能ですが、少々距離があります。
 
 

2番のりばより篠山口方・福知山方を望む。左前方には六甲山地の山々を望めます。
この先、田園風景を見ながら走ると左へカーブして住宅街の中を西南西~南西へ走り、中国自動車道をアンダークロスしてしばらくすると右へカーブして西寄りに進路を変えます。その後は市街地に入り、阪急宝塚本線をアンダークロスして右へカーブすると宝塚駅へと至ります。国道176号線を挟んで駅南側には阪急の宝塚駅があり、スムーズに乗換ができます。非電化で列車の速度が遅く、しかも運賃が相対的に高かった国鉄時代後期はこの立地が災いして、三田方面からの乗客が宝塚駅で阪急に乗り換えて大阪梅田方面へ向かうケースもあったそうです。
 
 
あとがき
私が中山寺駅で下車(乗車)したのは2017年の1度きりです。兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年6月全駅制覇済)。しかし滞在時間が短くて撮影が不十分だったため、翌2018年にリベンジ訪問しました(改札は出ず)。1982年に橋上駅舎化されましたが、そのため国鉄の雰囲気が残っています。駅前は住宅街ですが、意外にローカルな感じだったことに驚きました。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新大阪駅まで行き、JR宝塚線方面の普通電車(宝塚以遠行き)に乗り換えて当駅下車(昼間帯以外は川西池田駅で快速系に乗り換えた方が先着する場合があります)。あるいは新大阪駅から大阪駅または尼崎駅まで行き、JR宝塚線の丹波路快速・快速・区間快速に乗り換えて当駅下車です。中山駅は快速系統も停車するようになり、利便性が向上しています。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR宝塚線の快速系統・普通電車に乗車して当駅下車です。昼間帯は先発列車が中山寺駅に先着します(朝と夕方以降は快速系が先着するケースが多いです)。余裕で日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニが複数あります。飲食店は駅前に少ないものの、500m圏内に「丸亀製麺」「かっぱ寿司」「すき家」といったチェーン店があります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、
JR宝塚線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は中山寺駅でも途中下車されてみて下さい!
また、中山寺(中山観音)をご参詣の際は阪急の方が便利かもしれませんが一度はJR宝塚線をご利用になり、中山寺駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:JR西日本のHP、宝塚市国際観光協会のHP、Google地図、Wikipedia)