中八木駅【兵庫県】(山陽電鉄本線。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県明石市中南部、播磨灘沿いに広がる郊外の住宅地に位置する山陽電気鉄道本線(山陽電車)の駅で、明石原人発掘地が近くにある、
中八木駅 (なかやぎえき。Nakayagi Station) です。
 
尚、中八木駅は現在、バリアフリー化工事中で、6月には工事が完了予定です。
当記事では工事開始前の写真を使用して2019年時点の状況を基に記事を作成しています。ご了承下さい。
  
 
駅名  
中八木駅 (SY 21)  
 
所在地  
兵庫県明石市  
 
乗車可能路線  
山陽電気鉄道:本線   
 
隣の駅  
西代方…………藤江駅  
山陽姫路方……江井ヶ島駅  
 
訪問・撮影時  
2019年5月
 
 

 

中八木駅は地平駅で、南側(海側)に駅舎が設置されています。
北側(山側)には駅舎・出入口が設置されておらず、駅舎へアクセスするには駅の東西にある踏切を渡って南側へ回る必要がありましたが、2022年3月に工事が完成すると北口が開設される予定で、駅北側からの駅へのアクセスが格段に便利になります。
駅舎は古びた平屋建てで、山電の駅らしく開口部が広いです。
ホームと同じ高さに駅舎があるため、駅前を線路と並行する県道718号線(旧・国道250号線。通称「浜国(旧浜国)」)と駅舎の間はスロープで結ばれています。一応、車いすが通行可能ですが、手すりもなく傾斜が急なため、現在は線路際に緩勾配のスロープを設置工事中で、かなり右側まで延びる予定です。
当時の出入口部分には観光案内図、郵便ポスト、飲料やアイスの自販機、電話ボックスが設置されていますが、これらは撤去または移設されるものと思われます。
出入口前には「浜国」との中八木駅前交差点があります。
尚、中八木駅に駅前広場は整備されていません。最寄りのバス停留所は約50m南東の浜国沿いに明石市コミュニティバス「Tacoバス」のバス停があり、約100m東の線路北側にも「Tacoバス」のバス停があります。線路の南側と北側ではバス系統が違うので注意が必要です。
上写真は北を、下写真は北西を望む。
 
 

駅前です。中八木駅前交差点より南東を望む。
左後方に中八木駅舎があり、左前方の踏切を渡ると駅北側へ抜けられます。
前後方向に延びる道路は「浜国」です。
駅南側は田園が混在した住宅地で、商店は少ないです。約300m南には八木遺跡公園があります。
八木遺跡公園の南側を含む八木地区の海岸は崖になっており、崖下には播磨灘の絶景が広がります。左側には淡路島の山々を望めます。
また、海岸には「浜の散歩道」という遊歩道・サイクリングロードが通っており、播磨灘を眺めながら散歩を楽しめます。
この海岸沿いには明石原人腰骨発見地やアカシゾウ発掘地があります。
 
 

駅前です。駅東側の踏切前より北を望む。後方にある踏切を渡ると中八木駅方面です。
左側には後で紹介する兵庫県立明石城西高等学校専用の臨時出口があります。
駅北側はある程度区画整理されているもの住宅より田畑が目立ちます。商店は少ないです。セオリーとは異なり、北側は駅から離れた方が住宅の密集度が高いです。
現在は左側の臨時出口と駐輪場の一部のスペースを利用して北口駅舎を建設中です。
また、駅北側にも駅前広場はありませんが、北口開設後は農地を利用して整備するのかしないのか…気になります。
写真右前方に「Tacoバス」の停留所があります。
 
また、写真奥を左右方向に山陽新幹線の高架橋が延びていて、新幹線の向こう側には兵庫県立明石城西高等学校があります。
明石城西高校の北側には明石医療センターがあり、さらに北側は大久保地区の住宅街です。JR神戸線大久保駅は約1.7km北で、乗換には適しません。
そして、中八木駅付近を走る山陽新幹線の風景が以前JR西日本の企業CMに登場した事があります。
 
 

改札口です。北西を望む。2019年時点において、中八木駅の正規の改札口はこの1ヶ所のみです。
中八木駅は無人駅です。改札前に窓口があったと思いますが、存在が消されています。改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が2通路あり、右側が幅広通路です。左側の通路に面して窓口があったと思われます。
改札口の左手前には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります。いずれもICカードのチャージが可能です。
そして改札を通って右側が下り山陽姫路方面ホームです。改札と下り線ホームの間に段差はありません。
改札を通ってそのまま直進し、地下道をくぐると上り西代・神戸方面ホームへ抜けられますが、階段のみしか設置されていませんので、車いすですと上り線ホームへ行けません(バリアフリー化工事により上り線ホームも自力で利用可能になる予定)。
下り線ホームに出て前方(山陽姫路方)へ進むと左手にトイレと多機能トイレがあります。
尚、中八木駅構内に売店・コンビニはありません。駅の約700m北西、旧浜国沿いにコンビニ「ファミリーマート」があります。
 
 

こちらは駅東側の踏切前より北西を望む。左側に踏切があります。
正面には兵庫県立明石城西高等学校専用の臨時出口があります。右側には駐輪場があります。
道路側と上り線ホーム側にフェンス扉があり、途中には階段があります。改札設備はありません。
登校時間帯(8:00~8:40)のみ使用される有人改札ですが改札設備がないため、IC乗車券・IC定期券は利用できず、ICの場合は南側にある正規の改札口から出場しなければなりません。
2022年には臨時出口に代わりこの付近に常設の北改札口が開設される予定で、この臨時改札口は廃止になる公算大です。
北改札口が設置されると入場も可能になり、ICカードも利用可能になると思われます。
 
 

下り線ホームのパネルに設置されている駅名標です。非電照式です。
山陽電鉄の標準デザインで、書体が新しいです。
駅ナンバリングも併記されています (SY 21)。
 
 

 


中八木駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、南東~北西方向にホームが延びています。
番線は設定されていません。
右(南)のホームが下り山陽姫路方面で、左(北)のホームが上り西代方面・神戸方面です。上り線ホームから見て下り線ホームは若干西代方(奥)にずれています。
ホーム有効長は4両分です。ホームドアはありません。ホーム幅は駅の規模に対してやや広いです。山電では小駅でもホーム幅が広い駅が多い反面、主要駅でホーム幅が狭い部分がある駅も見られます(比較的近年に6両化された駅では延伸部分が狭くなっているケースが多いです。大塩駅は橋上駅舎化の後に6両化されますが、ホーム幅は狭いと思われます)。
上屋は各ホームとも中ほどの約0.5両分しか設置されていません。雨ざらしの部分が多いので、雨天時の乗降は要注意です。
各ホームとも上屋下にはベンチがあります。下り線ホームの山陽姫路寄り(手前側)にはトイレと多機能トイレがあります。
そして下り線ホーム中ほどに面して駅舎があり、駅舎の山陽姫路寄りには両ホームを結ぶ地下通路があります(バリアフリー非対応)。
さらに上り線ホームの西代方の端(左奥)には明石城西高校専用の臨時出口があります。
写真は2枚とも上り西代方面ホームより西代方・神戸方を望む。
 
 

こちらは下り山陽姫路方面ホームより山陽姫路方を望む。
右の上り線ホームを見ると、ホームが延伸された痕跡が残っています。
尚、現在はホーム両端部に隣接して踏切があるため、立体化しないとこれ以上のホーム延伸が不可能です。
まぁ、普通車は3連または4連なので、JR大久保駅に対抗しない限り延伸の必要はありませんが…。
 
 

 

上写真は上り線ホームより、下写真は下り線ホームより、いずれも西代方・神戸方を望む。
上り線ホームの端の左側には明石城西高等学校専用臨時出口のフェンス扉があります。また、ホーム端のすぐ先に踏切があります。
この先、右側を通る「旧浜国」と並行する形で田園が混在した郊外の住宅地の中を南東へ走ります。やがて下り勾配で低地に下ると谷八木川を渡り(右側に一瞬海が見えます)、今度は上り勾配に転じて台地に戻ると平坦になります。そして左側に大規模な住宅団地が見えてくるとS特急停車駅である藤江駅へと至ります。
 
 

上り線ホームより山陽姫路方を望む。
こちらもホーム端のすぐ先に踏切があります。
この先、左側を通る「旧浜国」と並行しながら田園が混在した郊外の住宅地を北西へ走りますが、右手には山陽新幹線の高架橋が見えてきます。やがて右手にコベルコ建機の事業所が見えてくると左へカーブして進路を西北西に変えると、右手に広大な田園地帯と新幹線を見て走ります(左側には日工本社工場や住宅地が広がります)。そして最後は右へカーブして進路を北西寄りに戻すと、江井ヶ島駅へと至ります。駅近くには漁港の江井ヶ島港があります。
 
 
あとがき   
私が中八木駅で下車(乗車)したのは2015年と2019年の計2度です。2015年は江井ヶ島地区の海岸を散策した際に利用し、2019年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年7月全駅制覇)。南側のみに駅舎があり、北側のホームとは地下道で結ばれています。北側には明石城西高等学校専用の臨時出口がありますが、駅改良工事に伴い北側に駅舎が新設され、臨時出口は廃止されます。一方、上下線で駅舎・改札が分離されることにより、地下道が今後も残存するか撤去されるかは不明ですが、林崎松江海岸駅などの例からおそらく残存するものと思われます。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、JR神戸線方面の下り新快速に乗り換えて明石駅で下車します。そして隣接する山陽明石駅から山陽電鉄本線の下り普通車に乗車して当駅下車です。新幹線で新神戸駅や西明石駅まで行ってもOKですが、新神戸の場合は乗換回数が増加し、西明石の場合は新幹線の本数が少ないです。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の新快速に乗り明石駅で下車、山陽電鉄の下り普通車に乗り換えて当駅下車。あるいは阪神の大阪梅田駅から直通特急で山陽明石駅まで行き(昼間は舞子公園駅も可)、普通車に乗り換えるルートもあります。こちらの方が運賃が安く、「阪神・明石市内1dayチケット」を使えば1,650円で往復できます(正規の往復運賃:2,080円)。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅の近くにコンビニ、気軽に入れる飲食店はありません。スーパーは駅北西側に「マルアイ」があります。最寄りのコンビニは約700m北西の「ファミリーマート」になります(約550m北の明石医療センター内にもコンビニがありますが、コロナ禍ゆえ来院には制限があります)。必ず事前に用意しておいて下さい。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、山陽電鉄本線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は中八木駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:山陽電気鉄道のHP、アメブロ「CEYL鉄道部屋」、Google地図、Wikipedia)