2021年 皐月の北海道満喫旅⑧HOKKAIDO LOVE! FURANO[往路]乗車記(前編) | 風かおる 鉄の路

風かおる 鉄の路

主に私が乗車した乗り物関連(鉄道中心)、その他気になったことを綴っていきます。稀にお絵かき。

国鉄末期からJR初期にかけて、北海道の鉄道網は大量廃線に見舞われました。

天北線、名寄本線、湧網線、標津線……

本線と名の付く路線までもがその廃止対象となりました。

その一方でリゾート輸送のためアルファコンチネンタルエクスプレスを始めとするリゾート気動車群が次々と登場し、JR北海道の残存路線は賑わいを見せることとなりました。

 

…それから30年。

沿線人口減とトラブル続発によりJR北海道の経営は大きく傾き、再び大量廃線の時代がやって来ようとしています。

人気のリゾート気動車も経年劣化が進み、次々引退。しかしながら代替を投入できる余裕はなく……

 

そんな中、国と北海道の支援により生まれたのがキハ261系5000番台です。

キハ261系5000番台は「多目的特急車両」と呼ばれ、観光要素を取り入れながらも通常の特急列車にも運用可能な車両として誕生しました。

通常の1000番台との一番大きな違いは1号車にラウンジ車両が設けられたこと。

通常時はフリースペースとして、イベント時には食事提供などが行える場所として活用されることになっています。

 

5000番台はまず2020年9月に1編成(はまなす編成)が、そして2021年5月8日よりもう1編成の「ラベンダー編成」が投入されることとなりました。

 

今回はそのラベンダー編成の初運行、臨時特急「HOKKAIDO LOVE! FURANO」号に乗車できることになりましたので、ご紹介していきたいと思います!

 

このHOKKAIDO LOVE! FURANOは札幌~富良野間を往路が旭川・富良野線経由、復路を根室本線・滝川経由で運行する列車。

このうち往路は通常特急列車が運行しない富良野線経由での運行ということで、多くのファンから注目を集めていました。

 

私といえば、珍しい区間、そして新しい車両、さらには列車名が「北海道LOVE」という私にぴったりな車両なことからぜひ乗りたいと思っていました。

ツアー分のキャンセル待ちをして、数日後に獲得。

その後はCOVID-19の感染状況による運休の恐怖と戦いつつ…運行日の5月8日を迎え、なんとか無事乗車できることになりました。

 

1日限りの珍しい経路を行く特急列車。

さっそく往路の様子からご紹介します。

 

2021年5月8日朝7時過ぎ。札幌駅東改札口付近にある団体待合所にやってきました。

すでに多くの方がここで待っています。

しばらくするとJR社員さんが現れ、ツアー受付が開始されました。

 

今回利用するのはJR北海道が主催する団体ツアー。

往路1号車に入れるのはこの「ダイニングカー」プランのみなのでキャンセル待ちして頑張って取ってみました。

 

他にもミニお弁当付きのスタンダードプランもありました。

 

受付をすると参加証etc…が入った紙袋を渡されました。

参加証はマルス券っぽいデザイン。

 

裏側は美瑛~富良野間の風景の中を走るラベンダー編成の姿が描かれています。

 

他にも特製デザインの缶バッチやシールが入っていて、特別感があります!

 

受付を終えて暇になったので指定席券売機へ。

この列車は一応団体ではないので指定券の一般発売もされていますが…もちろん満席。

一般発売分は12席程度しかないそうなので仕方ないですが…

 

ちなみにこちらはキャンセルが出なかったときのために予備で取っていた復路の指定券。列車名が長いので一部漢字にして字数を減らしています(笑)

※往路はさすがに10時打ちでも取れませんでした

 

そろそろ時間…ということでJR北海道の社員さんに連れられて構内へ。

乗車する列車は2番線からの発車。なかなか珍しいのでは…?

 

ということで2番線に上ってきました。

表示はただの「臨時」表示でちょっと残念…

 

しかしそれよりも気になるのは停車駅ではなく通過駅をお知らせするという意味不明な設定(笑)

普通列車か何かと勘違いでもしているのでしょうか…

 

ホーム上で待つ人も増える中、満を持してラベンダー編成の入線です!

 

警笛一声、軽やかに2番ホームに滑り込んできました!

 

 

目の前には普通のキハ261系とは内装がまったく違う車両…1号車のラベンダーラウンジです!

とはいえ、まだ入れないのでまずは反対ホームへ行って車両全体を見てみます。

 

キハ261系5000番台ラベンダー編成。

前頭部がラベンダーをイメージした紫色で塗られています。

キハ261系1000番台の先頭部が白と黄色に塗り替えられる中、ラベンダー編成のこの塗装は以前のJR北海道特急のイメージを思い起こさせますね。

 

前面の愛称表示機の部分には「HOKKAIDO LOVE! FURANO」の文字。

ステッカーではありますが、特別感がありますね!

 

側面の行先表示器もステッカー仕様。

 

それではまだできたてのラベンダー編成の中に入ってみます。

 

真新しい車内は一般のキハ261系1000番台とそっくり…ですが、 背ずり部分は座席ごとにカラフルになっています!

それぞれ「はまなす」「ラベンダー」「新緑」「紅葉」をイメージした4色となっているそうです。

 

ちなみに1号車のラベンダーラウンジは予約した人しか入れません。

8:30~と10:00~の2回あって、私は2回目を予約したのでまた後のお楽しみです。

 

自席に座るとまもなく発車時刻。

8:13、ラベンダー編成初運行の「HOKKAIDO LOVE! FURANO」は定刻通り札幌駅を発車しました。

 

発車後すぐに放送が流れましたが…これってJR北海道の特急ではおなじみの大橋俊夫さんの声では…!?

臨時列車、しかもたった1度だけの運行のためにこれだけするとは……ラベンダー編成に対するJR北海道の力の入れようを感じます。

 

列車は函館本線を一路旭川に向け走行していきます。

 

放送で車内販売があると聞いたのでさっそく行ってみることに。

JR北海道の車販はほぼ絶滅状態なのでこういう機会は貴重です。

今回は富良野美瑛広域観光推進協議会の方が乗車されての販売だそう。

いろいろ販売されていますが…何にしようかな…♪

 

5000番台特有の1号車後ろ寄りの車販カウンターを活用しての車内販売。
カーテンが閉じられているキロ182の車販カウンターを見て悲しさを感じたあの日の気持ちが報われそうです(?)
 

見た感じ富良野のお土産やラベンダー商品が多いですね。

 

ということで買ってきたのがこちら!

車販があったのが嬉しくてついついいろいろ買ってきてしまいました(笑)

 

ラベンダーの味がするらしいサイダー。

 

富良野生まれ富良野育ちなポテトチップス。

 

もう少ししたらラウンジカーでお弁当食べないといけないのですが……そんなことには構わずサイダー&ポテチをキメてしまいました(笑)

 

 

そしてこれは…乾燥ラベンダー?一体何に使うのかわからないまま買ってきてしまいました…

未だに家にしまいっぱなしになっているはずです(笑)

 

列車は最初の停車駅、岩見沢に停車。

 

平野とその向こうに広がる山並みを見ながら走ります。

スピードは電車特急と遜色ない速さ。

 

5月ですが、北の大地の山々はまだほんのり雪をかぶっていました。

 

続いて滝川に停車しました。

通常の富良野行きの臨時特急「フラノラベンダーエクスプレス」はここから根室本線経由で富良野に向かいますが、この列車はそのまま函館本線を進みます。

ここから先はイレギュラー…♪

 

滝川を出たところで乗車証明書をいただきました。

なんだかキラキラ輝いていますね。

 

こちらは裏面。今後ラベンダー編成はフラノラベンダーエクスプレスに投入され、活躍するようです。

 

やがて列車は神居古潭のトンネル区間に突入。

サイダーを飲みながらのんびりしていると、まもなく道北の主要駅、旭川に到着です。

 

9:46、列車は旭川に到着しました。

14分停車なので降りてみます!

 

次回に続きます。

 

 

 

次回

 

前回

 

最初から