JR北海道HPのトップページ運行情報表示が全部というのは久々ではないでしょうか?

もう昨夜の時点ではこうなってはいましたが、全部という表示を見ると安心しますね。

(記事執筆時点では根室本線と石勝線の鹿身事故のためが付いているが…)

 

6日午前中を襲った札幌圏の『ゲリラ豪雪』の影響による列車の運休(一応、私もソレに巻き込まれたウチの1人です…)も次第に解消、14日からようやく全ての列車の運転を再開し、平常ダイヤに戻りました。

この日は通院のためJRを利用しましたが、列車が時間通り運転される日常の有難さを感じた利用客も多かったのでは…?今回除雪作業のネックとなった高架区間の線路脇には、除雪された雪が高架橋の擁壁の高さよりうず高く積もれた場所もあり、豪雪の爪痕を物語っていました。

 

 

 

しかし…気になるのがコチラ↓

(20:01配信 Yahoo!ニュース 産経新聞記事より)

今月6日に発生した大雪により札幌駅発着の列車の運休や減便が長期化した問題で、北海道運輸局が14日、JR北海道に対し課題の抽出と改善策を早急に検討し、3月16日までに文書で報告するよう指示した。 

岩城宏幸道運輸局長は、札幌圏の輸送サービスが長期に及んだ事態を「極めて異例」と指摘。公共交通機関の安全安定輸送を確保する観点から、▽早めの運転規制と計画運休▽災害級の大雪に対する除雪体系▽利用客への情報提供―など4点を重点に課題の洗い出しと改善策を検討し、報告するよう口頭で指示した。 

JR北の島田社長は、14日から札幌駅発着便が平常運行に戻ったことを報告した上で「公共交通機関の使命を果たせず大変申し訳ない」と陳謝。「長期運休を発生させたことを深刻に受け止め、早急に改善策を取りまとめたい」と述べた。 島田社長は同日、鈴木直道知事とも面会し、これまでの経緯を報告した。 鈴木知事は「自然が相手なので『想定を超えるような状況』を想定しながら関係者間で連携することが大事。今回のことを教訓に道民や利用者に何が最善なのかを考えたい」などと述べ、複数の関係機関を交えた検証の必要性などを強調。島田社長は外部有識者の意見も踏まえて検証作業を行う考えを示した。

 

ハッキリ申し上げて、6日のゲリラ豪雪は自然災害です。気象台も予測不能レベルだった大雪だったんです(話がズレるが、本日の首都圏の大雪が空振りになったのもそう)。予測できていれば、計画運休(※当日は既に運休を決めていた列車もあったが)も早期に出せていたハズです。

その事に対して、JR北に対して運輸局が検証報告だの、社長が知事に陳謝とかいうのは筋違いでは?国や道も、JR北に対して何とかしてやれよムキー札幌市の除雪体制だってゲリラ豪雪以前から酷いモンだろうが!

 

今回の件は、あくまでも自然災害です。地震や集中豪雨で運休したら、改善もヘッタクレもないでしょう。

ゲリラ豪雪の影響で止まったのは、JRだけじゃなく路線バスだってそうでしょう。バスの運休は道路状況の悪化で安全かつ円滑な運行が困難になったからです。除排雪作業が進まなかったため、幹線道路は天下の国道ですら片側2車線の路線が片側1車線しか通行できず、札幌市内は大渋滞という状況が連日続きました。

 

連日の運休で、JR北にクレームが殺到したと聞きますが、JRばかり責めるのはおカド違いですよ。しつこいようですが、6日のゲリラ豪雪は予測不能の災害だったのです。クレーム対応にあたった駅員ら社員、そして電話対応のオペレーターの方には同情させられる思いであります。

その一連のクレームに対し、JR北海道はこのような回答を公式HPに掲載しました(現在は削除)。

 

そして、下記リンクをご覧ください。

2月9日JR北海道プレスリリース2022年2月6日 札幌地区大雪による列車への影響

 

上記リンクに掲載されている『札幌駅一斉除雪の方法(2月7日の例)』を見てみると、除雪作業員の数の少なさに驚きました。40~50人であの巨大な札幌駅の除雪を手作業で行っていたという事実。高架という特殊性ゆえに、線路脇にロータリー除雪車で飛ばせないだけに手作業に頼らざるを得ないのですが、流石にあの人数では除雪作業に時間と日数を要するのは当然の事でしょう。人員及び人件費削減による合理化のツケが回ってきたとしか言いようがありません。

 

一応私もJRの利用客の1人なので、トーシロとしてはJR北ばかり擁護する立場にはありません。あくまでも中立的な立場です。2019年10月には消費税率引き上げを機に近距離を中心に大幅な運賃値上げを敢行しましたが、それによって札幌圏の近距離客を中心に通勤通学客の定期代も大幅に上がり、利用客にはさらなる負担を強いられています。だから、数日も運休されたら堪ったモンじゃない!と怒る気持ちもわからなくはないのです。

 

しかし、大雪のピークが6日で済んだからまだ良かったのかもしれません。翌日以降も連日大雪に見舞われていたら、運休もこの程度では済まなかったでしょうね。7日以降の札幌は概ね晴天に恵まれたから、除雪作業が捗ったとでもいえましょうか。ただ、積もったサラサラの新雪も次第に締まった雪質になり、気温低下で固まってしまうため時間が経過する事によって除雪作業も次第に困難になっていく事は想像に難くありません。

 

ここは、1日でも早くの運転再開に尽力された関係者に労いの言葉を贈るべきでしょう。そして、今回の災害を機に北海道の鉄道の重要性を道民、そして国民全体で考える恰好の機会だと思っています。まずは、全面運転再開にこぎ付けたJR北海道に拍手!そして、長期間不便を強いられていた利用客の皆様もお疲れ様!