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KCICカラーに揃え、装いも新たにしたKRDE Holec
撮影:Pascal様

昨年10月にレポートしたジョグジャカルタ工場、Balaiyasa Yogyakarta訪問記の最大のネタとも言えた元Holec改造のKRDEをさらに魔改造したKCIC(ジャカルタ~バンドン高速鉄道)アクセスを担う「新幹線リレー」編成ですが、遂にその姿を現し、試運転を開始しています。この編成は2012年8月に導入されたKRDE Holecの5本のうち1本で、一度も大規模修繕を受けず、オリジナルスタイルを保つ最後の1本(K3 2 12 06~K3 2 12 10)でした。末期は国営企業省のバティックラッピングが施され、私が勝手に「現美編成」と呼んでいた車両です。これで片側の先頭車を非貫通スタイルとするKRDEは消滅しました。





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試運転を終え、Balaiyasa Yogyakartaに戻る
撮影:Pascal様

長らく謎のベールに包まれていたこのリレー号編成ですが、1月6日にBalaiyasa Yogyakarta構内の試運転線での試験を実施、その後、1月25日にはルンプヤンガン~クトアルジョ間で本線試運転を実施しています。しかし、このまま運用開始には至らず、1月31日にさらに試運転を設定しています。これは、リレー号編成を第二事業部(バンドン)に配置するにあたり、勾配線区での試験を要する為です。1月31日の試運転では、ジョグジャカルタ~ソロバラパン~スマランタワン~テガル~プルウォクルト~ジョグジャカルタと中部ジャワをぐるり1周する形で設定されています。しかしながら、案の定登坂能力が足りず、勾配区間入り口のリンガプラ駅で車両トラブルにより運転休止となっています。1M4T編成のKRDE Holecの非力さは明らかで、2012年8月の冷房編成一斉デビューでは、運行開始初日にスラバヤ~ブリタル(マラン経由)間のKelud Ekspresが勾配区間で立ち往生、翌日からクディリ経由に変更と言う伝説を残しています。ちょうど、この日、私はこれに乗る予定だったのに存在が消されており、悔しい思いをしましたので、この恨みは一生忘れません(笑)

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完全に封鎖された中間ドア
撮影:Pascal様

その後、仕切り直しで2月4日に同区間で試運転を再設定していますが、やはり上り勾配が始まって数駅、ブミアユで車両トラブルを起こしています・・・。だいたい、バンドン地区には2009年からKRDE Holec(非冷房)が2本設定され、パダララン~チチャレンカ間の快速列車に投入されていますが、パワー不足で負荷がかかり過ぎて、確か1年も持たずに離脱し、そのままバンドン機関区で熟成され、昨年末にパシルブングルへ陸送で廃車回送されたばかりです。にもかかわらず、同型のKRDEを再びバンドンに配置するというのが、何ともトホホ。

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さよなら原型顔KRDE

もっとも、高速鉄道がどう見ても今年中にすら完成するはず無いにも関わらず、リレー号だけ先に出てくるのもおかしな話で、政府の鶴の一声で改造が始まったと見てほぼ間違いないでしょう。言われたから作っただけで、果たして本当にこの編成がバンドンに配置されるのかは未知数です。現時点で、バンドンに送っても使い道も無く、当面は第6事業部内で、ソロ・ジョグジャの空港快速に充当されるものと思われます。現地からの情報によると、2月上旬現在、ソロ客車区に留置されているようで、元々現美時代によく充当されていたソロ空港線でまずは運用開始するのではないでしょうか。次回、ジョグジャ訪問時のちょっとしたネタになりそうです。

※今週1週間ジャカルタ地区には大きな動きは無かった為、マンガライレポートはお休みします。

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