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U18 続き

 投稿日時2019/2/17(日) 午前 6:47  書庫鉄道雑記 カテゴリー鉄道、列車


怪しいおじさんと同じような仲間たちを乗せた磐越東線731D郡山行きは8時41分にいわきを発車しました。

方向は寄りそう夏井川とは反対の東京方面。しばらくは常磐線と並んで進みますが、トンネルをひとつくぐった所でそれではと向きを変えて同行の川へと向かいます。
するといきなり風景は鄙びて来て、新しい建物も多いですが、駅なんかとても懐かしい感じのものばかり。



小川郷を出ると右に寄り添っていた夏井川が左に移り谷も狭まっていよいよ夏井川渓谷です。



うん。川も綺麗。山も綺麗。

かな?。

以前通った時とだいぶ印象が違います。
磐越東線に乗ったのはもう30年も前の冬でした。
その時の印象は困った事に全く覚えていません。
が、10年ほど前の夏にここを車で通っています。で、その時の印象は「うわ~、水遊びしたい」でした。
う~む。時期が悪かったかな?
ここの渓谷の売りは紅葉と新緑です。夏も上記の通り。でも冬はなんか寂しい。雪でも積っていればまた風情があるのでしょうが。
途中下車してじっくり眺めればまた違うのでしょう。江田駅なんぞ非常にそそられました。



でも、一度降りちゃうと次の列車まで4時間半ですからね。おいそれとは降りられません。
なんせこの辺りは列車が1日5本。18時の最終では郡山まで行けないという状態。30年前は1日8本で最終は22時近くの郡山行き。ディーゼル列車の他に客車列車もあって、それ以外に急行も2本。そのうちの1本は水戸発仙台行きで、郡山で、喜多方、只見、会津田島発の急行と併結しちゃうというつわもの。その割には福島から先が普通列車になっちゃうというよくわかんない面白い列車。乗ってみたかったなー。
ちなみにこの江田駅はスイッチバック信号場でスタートしたんですね。スイッチバックが廃止されたのはずいぶん前の様ですが、国土地理院地図にはいまだにそれらしき線が描かれています。


 (更新されてます)

 

 

 

しかし、その頃はそうまでして信号場を設けなければならない程列車があったのでしょうか。

なんて考えているうちに渓谷を抜けてお城が見えてきました。



もちろん、浦安でもなければその手のホテルでもありません。小野新町到着です。

ここで乗客に動きがありました。
ここまでの駅でもポツポツ乗り降りがありましたが、(当然その手の人たちは降りません)小野新町では多くの乗客があってボックス席の空席が埋まりました。(酔っ払いの隣はかろうじて空いています)
小野新町~郡山の区間列車があるのも納得です。

次の神俣で夏井川はその源の大滝根山の方へと別れて行き、次に寄りそうはその支流の梵天川。
向かいの人の頭越しにあぶくま洞の断崖を眺めれば



菅谷です。

地図で見るとこの辺りで梵天川は入水鍾乳洞へと向かってしまうのですが、用水路みたいなのがまだ少し離れた所を並走しています。
そしてその水路はやがて牧野川~大滝根川に合流するのですが、大滝根川は阿武隈川の支流で、つまり二級河川の夏井川と一級河川の阿武隈川がつながっている様に思えるんですよね。これ実際にはどうなんでしょう。

いずれにせよ、この辺りが夏井川水系と阿武隈川水系の分水界。
よって磐越西線も風景としては全くそれとは感じられない峠を越えます。
しかし、風景からは感じられなくとも、列車の走りからはそれがしっかり感じられます。それまでとは違って上り坂から解放された走りに。

次の駅は大越。
列車は北に向かって走っていますが、地図で見ると終点の郡山はこの真西21Kmくらいの所にあります。
磐越東線はイメージ的にはこうですが、



実際には小野新町までは真直ぐ郡山を目指していたのに、そこからは大きく迂回しています。



間に山があるから?
でも連れ添ってきた大滝根川はそれを突っ切っていますね。ダムが作られるほど険しい地形ではあるみたいですが。
と、なるとやっぱり人かな?
現在のルートも決して平たんとは言えないですから。

それを物語るようにに船引に着いてビックリ。
ホームには乗りきれるのかと思うくらいに乗客がいます。その多くは家族連れでしかも大荷物。
そう。Uターンラッシュです。

酔っ払い効果は大越駅から乗って来た人で失効していましたし、ラッシュ状態になった窓ガラスも曇ってしまって外が見えにくくなって来ました。
郡山まではあと30分くらい。こりぁもう、と席を捨ててドア脇に立ちました。この先見たい風景がありましたからね。

その風景とは要田駅手前のオメガカーブ。
線路がこんな形に敷かれるのは川に沿うか勾配緩和かですが、ここは後者の様です。
ま、こんな感じ。



大越の台地から要田の谷間へ降るのですね。
カーブ入口あたりの標高が約420m。要田駅が約360m。この間直線距離なら1.3Kmくらいの所を線路は3Kmくらい。
なので直線では50‰を越えてしまう所を迂回する事により20‰に押さえています。

それで肝心の風景はと言うと、眼下に要田駅が見えるという事なく、山中を快調に降るのみ。
それと解っていなければこんなルートとは気づきにくいですね。

要田の次が三春。
駅は谷底にあって中心部は山の上と少し離れているのですが、ここでもキャリーバッグゴロゴロの家族連れが大量乗車。
磐越東線も出来れば旧岩城街道に沿って三春宿を通りたかったのでしょうが、そうすると阿武隈河畔が急勾配になってしまうんでしょうね。
今では旧街道に寄りそうは磐越自動車道です。

舞木を過ぎて大きく曲がればその先は阿武隈川を渡って郡山です。
隣に立っていた若いお父さんがまだ小さい子供に話しかけていました。
「もうすぐ阿武隈川を渡るよ」
思い出ある懐かしい風景なのでしょうその声には少し名残惜しさが感じられました。



コメント(4)

 

 

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同じ江田駅でも大違い。
こっちには田園はあるけれど都市は…
でも、一応いわき市内ですね。  

2019/2/17(日) 午前 11:22 [ aic***** ] 
 
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磐越東線で途中下車して
沿線の鍾乳洞探検したことあります
数時間後の
次の列車に絶対乗らねばならないので
いろいろ事件が(苦笑)  

2019/2/17(日) 午後 9:16  LUN  
 
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> 愛鐵さん
そっちの江田も50年くらい前には(笑)
最近は市と名乗っていても、が多いですね。  

2019/2/18(月) 午前 6:17  NEKOTETU  
 
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> LUNさん
時間の制約による悲喜こもごも旅のアクセント。
全く制約が無いとだらだらした物になってしまいそうです。
でも悲の方が多い(笑)  

2019/2/18(月) 午前 6:28  NEKOTETU