2月6日は、札幌圏の記録的ゲリラ豪雪の影響により、事前の計画運休による間引き運転もむなしく、9時頃から札幌駅を発着する全列車の運転を見合わせ、札幌駅に向かう列車についても途中駅での抑止を余儀なくされました。天気予報でも数十センチの降雪量までは予測しておらず、想定を遥かに超えたドカ雪にはとても太刀打ちできなかったというのが実情です。

実は、私もその影響をモロに被った1人です…。今回はその事を急遽書かせて頂きます。

 


 

私は道東方面への乗り鉄(『HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス』利用)の帰り、釧路駅8:21発キハ283系の4004Dおおぞら4号(所定の5両編成)に乗車したのですが、まさかの札幌圏大規模雪害の影響で本来は通過する追分駅(11:46着)で抑止、運転再開までしばし待つ事に…。例年比較的雪が少ない胆振管内ですが、例に漏れず今冬は雪が多めです。
停車後しばらくして運転再開の目途が立たなくなったため、車掌が「一旦ドアを開放します。駅の中に自動販売機がありますのでご利用ください。尚、急遽運転を再開する場合もございますのであまり駅より遠くへは行かないようにお願いします…」と車内放送で案内後、乗降ドアが開放され、気分転換にホームへ降りる乗客も多数見受けられました。
私は反対側ホームへ廻って編成写真を撮影。キハ283系の定期運用もあと1ヶ月余り…。
 
 
 
停車時間中、乗客のカップルが何やら雪だるま⛄を作って、ホーム上に飾ってました。
何だかホッコリさせられましたね照れ
 
 
 
 
 
札幌圏はウヤワヤ(※ワヤとは北海道弁でメチャクチャとかを表す言葉、要はカオス状態)でも、石勝線の普通列車は通常運転。「新千歳空港へ行かれる方、千歳までで宜しければ13:37発千歳行普通列車にお乗り換えください…」と車掌が車内放送で案内。その新夕張発千歳行2628D(キハ150-104)に乗り換えた乗客は少なからずいたようで、立席もあったみたいです。
 
 
 
 
 
私は最終目的地が札幌(学園都市線最寄り駅)なので、気長に車内に留まっていたのですが、抑止から2時間以上経過した14:05頃になって、まさかの!?運転打ち切りが決定…。車両そのものは4009Dおおぞら9号(のスジ)として釧路へ戻るとの事でしたが、早く決定して欲しかったですわ…。そうと早く決めてくれたら千歳方面へ乗り換えてました(札幌~新千歳空港の空港連絡バスは動いていたみたいなので。あとは地下鉄乗り継ぎでどうにか帰れたかも…)。
このままおおぞら4号に乗っていてもしょうがないので、仕方なく私は室蘭線1469D(14:05発)に慌てて乗換。この列車、私が乗車した時点で本来の発車時刻を過ぎていましたが、千歳から来る2629Dの到着を待ってからの出発となったため(千歳線運休による救済と思われる)、33分遅れの14:38に発車するものの、猛烈な寒波と長時間停車による車輪凍結で発進できず、運転士が金属の棒で車輪を叩いた上でようやく出発(この時点で41分遅れ)。尚、この列車の乗客はせいぜい10数名で、おおぞら4号から乗り継いだ乗客は私も含めて数名程。
尚、おおぞら4号の車内には、旅行を中止して無賃送還で道東方面へ戻ると思われる乗客が少数残っていました。
 
 
 
岩見沢駅3番線には所定の14:50の処、15:29に到着。
隣の4番線には、札幌圏大雪の影響で運転打ち切りとなった特急カムイの車両が留置されていました(後に移動)。
 
 
 
岩見沢駅に隣接するバスターミナルに行ってみましたが、やっぱりというべきか?札幌への高速バスは終日全面運休となっていました…。
 
 
 
 
 
どっちみち札幌には入れない(超高額なタクシー代掛けてまで帰る事もない)ので、どうするか考えていたのですが、旭川行の臨時特急(列番不明。LED発車標にはライラック21号と同じ14:55と表示されていたが、実際のスジは25号に近い)が急遽運転されるとの事でソチラに乗ってみる事にしました。
車両は、789系HE-102+HE-202のライラック用編成(札幌圏の豪雪の影響で途中打ち切りになった列車の編成だが、詳細は不明)。臨時便にも関わらず、普通車は1、2号車が指定席(グリーン席と同様、当然ながら事前発売はナシ)、3~6号車が自由席と通常のライラック号と同様の扱いでした。
 
 
 
本当は札幌に帰りたいのに、皮肉にもSAPPOROラッピングの車両とは…ガーン
列車そのものは16:08に発車。乗客は全車合わせても10数名程度という少なさで、私は6号車自由席に乗車したのですが結局私を含む3名だけの乗車で、この車両に関しては途中駅(通常のライラック号と同じ停車駅)での乗降は全くありませんでした。
 
 
 
 
終着の旭川駅には17:13頃に到着。
3番線に停車中の網走行6083D大雪3号は発車時刻を過ぎていましたが、岩見沢発の臨時特急の接続を待ち、所定より11分遅れの17:16に発車していきました。どうやら、おおぞら4号から同じルートで乗り継いだ乗り鉄クンがいたようです。お疲れ様…。
 
 
 
 
札幌圏の列車が終日ウヤになってしまったので、いっその事旭川でもう1泊する事に…ショボーン
流石に翌日には運転再開するだろう…と思っていたのですが、液晶ディスプレイを見た処翌7日も札幌圏の列車は除雪作業のため始発から終日ウヤ…ガーン
何せ、札幌(中央区。北区や西区などの一部地区ではさらに多い)の2月6日14時までの24時間降雪量は60㎝と、1999年の統計開始以来としては最多を記録えーんとても道路も鉄道も除雪作業が追い付かず、もうどうにもならない状態なのでありました…。
大赤字で利用が見込めない留萌線ならしょっちゅうですが、JR北海道の要である札幌圏がまる1日の運休って異例ですねびっくりまぁ、国鉄時代のような除雪体制とは異なるでしょうし、限られた人員の中で除雪作業をするにも限界がありますから…。
 
 
 
 
参ったなぁ…と思いつつ駅を後にして、高速バスの案内所に行ってみてもやはり『高速あさひかわ号』も終日運休…。
このバスは、数時間遅れで旭川に到着した高速あさひかわ号(何時発の便かは不明)。乗客もさぞかしお疲れだったでしょう…。
私はこの後、ホテルを急遽予約して泊まる事になりました。
 
 
 
LOVEパス(6日間パス)の有効期間は運悪く(?)6日まで。翌日からはもう他の路線にも乗り鉄すら行けません。
私は早朝5時起きしてホテルを後にし、高速あさひかわ号の始発便(6:00発)で札幌に戻るため、駅前バスターミナルに行ってみましたが5:30時点で既に長蛇の列…ガーン
券売機で乗車券(¥2300)を購入し、乗車待ちの列に並ぶのですが…。
 
 
 
バスターミナルに行った時点では券売機も稼働しており、無事に運行されるモノと思っていたのですが、係員が現れて高速あさひかわ号の運休を告げる知らせが…えーん
仕方なく、ホテルに戻って(バスが動かなかったら戻ってきて10時チェックアウトまで滞在する事を事前に伝えておいていた)しばし運行再開まで待つ事に…。まさに帰宅難民を経験する事になってしまいました。
 
 
 
結局10時までの間、高速バスの運転再開にはならなかったのでホテルをチェックアウト、バスの案内所で早朝に買った切符を払い戻し、ひとまず旭川駅に向かいましたが、函館線に関しては滝川方面への普通列車も運転されていないという状況。とりあえず岩見沢まで普通列車で行けたら、そこからレンタカーを借りて札幌に戻る…という事を思い付いたのですが…(前日にはそこまでアタマが回らず…。岩見沢からだと札幌までの乗り捨て料金も掛からない。しかし道路状況も最悪だったと思われ、例え空車があったとしても命懸けの移動になった事は想像に難くない)。
 
 
 
改札口前のホワイトボードには、この日2月7日と翌8日の列車の運休を知らせる張り紙が。とにかく雪の処理が追い付かない事を理解して頂きたいという趣旨で、札幌圏の惨状を伝える写真も…。
結局、滝川方面へ向かう列車は10:35発の922Dも運休で(車両は札幌6:00発の923Dの折返し運用のため、車両が到着できないため)、次の列車は13:47発の滝川行2328Mとなりましたが、滝川~岩見沢の間もこの日は雪の影響で運休となり、普通列車乗り継ぎで岩見沢へ向かう事は不可能になってしまいました。
 
 
 
仕方なく、私は駅のテーブルのある椅子に腰掛けて、高速バスの運行状況をコマメにチェックしていたのですが、なかなか運休の文字は消えず。そのうち寒くなってきたので、駅舎内にある『旭川観光物産情報センター』の中にお邪魔させて頂き、休憩コーナーで暖を取る事にしました。
その間、旭川在住のテツ友・らんちゃん様が来てくださって、私の移動手段が決まるまでの間談笑しながら過ごしました。ただ、高速バスが動くようだったらすぐにバスの切符を買いに行けるようにするため、昼食を摂る事はできませんでした。
 
 
 
ところが…13時頃に入ってから、高速あさひかわ号までも終日運休がついに決定してしまいました…(涙)。この日の高速道路は江別東IC~美唄ICが吹雪のため通行止である他に、札幌市内の国道12号線も片側2車線が1車線へと狭まっている状態で大渋滞らしく、運行の見通しが立たなくなってしまったようです。

 

 

 

結局、札幌への公共交通機関はこの日も事実上絶たれた事となり、もう1晩泊まる事も検討したのですが、流石に3日も家を空けるワケにもいかないため、悩みに悩んだ挙げ句最終手段としてレンタカー(トヨタレンタカー)を借りて札幌へ戻る事となりました。車種は最終型ヴィッツ(2020年式)。本当は最新型のヤリスに乗りたかったのですが、この際贅沢は言ってられませんね。空車があっただけでも有難いと思わないと。

旭川駅前にはかつてトヨタレンタカーの営業所があったのですが、今は『チョイノリステーション』のみとなってしまい、急遽借りるならばスタッフのいる店舗でないと対応できないため、国道39号線沿いにある営業所まで行かねばなりませんでした。ここまではらんちゃん様の車で送迎して頂き、その節はお世話になりましたウインク

結局、15時過ぎに旭川を後にし、道央道を美唄まで(相変わらず江別東ICまでの間は通行止だった)、そこから国道12号→337号経由で札幌の自宅に戻ったのが19時過ぎ。予想ではもっと時間が掛かる…と思っていましたが、下道でも思った程車の流れは悪くなく、比較的スムーズに走らせる事ができました。ただ…札幌市内の住宅街に入ると一転、除雪が追い付いてないためとんでもない悪路だったり、家まであとちょっと…という処で渋滞に巻き込まれたりしてその分時間を費やしたともいえましょうか。ともあれ、無事に帰ってこれて良かった!

尚、レンタカーはワンウェイのため、乗り捨て指定の営業所への到着がその日の営業時間中に間に合わないと判断したため24時間で借りており、翌日に返却しました。路線バスも運休していたためレンタカーの営業所からは約4㎞の道のりを徒歩で帰宅…。

 

 

 

結局、旭川の宿泊代、レンタカー代とガソリン代を含めたら2万円超の出費となり、LOVEパス2枚分近くの痛い出費となってしまいましたが(レンタカー屋からのタクシー代を浮かせたのもそのため)、今後の教訓にしたいと思います。

ようやく、札幌圏の列車が本数限定ではあるものの、函館線と千歳線の普通列車と快速エアポート(実質各駅停車)に関しては臨時ダイヤで運転を再開しましたが、学園都市線と特急列車に関してはまだ再開にこぎつける事はできていない状況です(それぞれ10日夜、11日には再開させたいとの事)。各路線とも完全に平常ダイヤに戻るのは週明け14日以降になるそうで…。それでも、できるだけ早期の開通に向けて昼夜問わず除雪作業を行った作業員、そして運行に携わったJR北海道のスタッフ一同には敬意を表します。

 

とにかく、冬の北海道の旅は気象条件に伴うリスクが付きモノです。乗り鉄などで北海道へ来られる際は、ある程度の覚悟が必要だという事を認識しておいたほうが宜しいかと思います。勿論コロナ感染予防対策も入念にお願いします!

 

(※当初の原記事から加筆修正、写真の追加、差し替えを行いました。ご了承ください。)