ゆとりーとラインのバス転換の話 | 鉄道きさらんど

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先日、ゆとりーとラインを自動運転バスに転換することが検討されていると報じられた。

 

今やすっかり忘れ去られたIMTSが日の目を見るなら面白いが、今のガイドウェイバス専用線区間が軌道であるが故の乗務員の免許制度や鉄道車両の基準での車両検修、専用仕様の車両の調達が高コストで手間がかかるのが今の輸送モードを変えたい理由だろうし、一般的なバスに転換したうえで今の軌道をバス専用道として自動運転バスを走らせる形になるだろう。

 

無軌乗電車の免許を持つ運転士が運転する路線の廃止となれば関電トロリーバスのバス転換以来のこととなる。

 

ゆとりーとラインといえば車両が特徴的で、ガイド輪を装着する関係でノンステップバスにできない。これは開業当初にはもうバリアフリー上問題があるとすでに指摘されていた。今はツーステップバスはないためノンステ車の床を嵩上げした特注仕様。またタイヤの前輪はパンクしても走れる中子式ランフラットタイヤで、これは札幌市営地下鉄や新交通システムと同じ。要はバス、内燃鉄道車両、トロリーバス、路面電車、新交通システムなど様々な交通モードの要素を併せ持っているという事だ。

 

バスラマインターナショナルの昨年11月号(188号)によれば、ゆとりーとライン車両はバスと鉄道車両両方の法規が適用されるので車検と全検の両方をするという。「エンジンも主要部品ですからこの時にオーバーホールします」(45p)とのことで、今はハイブリッド車なのでかなり大変だろう。また車両の置き換え周期は13年で、今は第2世代だが「13年目となる2026年に代替時期が来ます。そこで時期車両の計画をどうするか、これが弊社にとって喫緊の課題です」(45p)とのこと。

 

特殊な高コストの車両を2回も置き換えというわけにいかず、そこで26年をめどに抜本的なシステムチェンジを図るという狙いがあるのだろう。