一人の政治家の政策が、国民全員を満足させることはできません。
一方で称賛の声があれば、もう一方でそれを批判する声もあるのが世の常でしょう。
歯に衣着せぬ物言いでときには眉をひそめる国民がいれば、そして一方で国民の気持ちをよくぞ代弁してくれたと称賛される、そんな政治家がいました。
私自身も彼の意見の全てに賛成することはできませんが、政策を推し進めるにあたってのわかりやすい説明、速やかかつ確かな決断力、物怖じしない実行力、批判を恐れず己の信じた道を突き進む強い信念、そして本当の意味で日本国のことを考えている、気骨のある政治家がこの世を去りました。
石原慎太郎さん、本当にお疲れ様でした。
自分を含め一家が石原裕次郎ファンということもあってか、思っていたより訃報のショックは大きなものでした。
着工までしたのに志半ばでオジャンになってしまった成田新幹線。その用地に「鉄道を通せ」と命じて実現させた、運輸大臣としての辣腕ぶり。
「環状運転をしないのに『東京環状線』という名称はダメだろ」と、決まりかけていた都営12号線の路線名を一蹴。「大江戸線」の名付け親にもなりました。
鉄道ファンとしては、この二つの出来事に触れずにはいられません。
コロナ禍の日本で、もし彼が東京都知事だったら、どんな対策をしてくれたのでしょうか。
(おそらく中国のことをボロッカスに言っているのは想像に難くないですが)
どう見ても敵を多く作りやすい言動が多かったにも関わらず、立場ある大臣や都知事に就いたということは、きっと見えないところでの人間関係は礼儀正しくしっかりされていたのでしょう。
さっさとあっちの世界に行ってしまったせっかちな弟が、今頃は兄と酒を酌み交わすためのグラスを用意しているところでしょうか。
謹んでお悔やみ申し上げます。
テーマ:その他
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