鉄道車両の有料撮影会が各地で開催されるようだ。今月も元東京機関区のあった現在の電留線を利用して、歴代ブルートレインのけん引機関車を並べて撮影会があった。古くはEF65P型電機に始まり、EF65PF型そしてEF66型まで、三代に渡る寝台特急けん引機による晴れ姿を拝むもののようだ。いよいよ国鉄電機もお先が見えてきてしまったこのタイミングでの撮影会は、瞬く間に予約が埋まってしまったと聞く。どんなファン層が出向いたのか興味が沸くが、アントンKはと言えば、もともと撮影会なるものは苦手で、鉄道車両は、走っていてナンボ、という感覚が未だに染みついている。車両そのものから来る美的感覚よりも、一つの列車から漂う情感や郷愁を重んじてきた。目的の列車の通る区間に出向き、数々のシーンを写しとめてきたのも、そんな想いから来ている。しかし最近では、こうして古い過去の画像に触れる機会が増え、残された画像から浮かぶ心に焼き付いた情景がとても貴重で懐かしく感じているのだ。
そんな事を想いながら、今日はやはり東海道ブルトレの写真を掲載しておく。アントンKがまず夢中になった東海道の寝台特急群。まだカメラそのものも駆け出しの未熟画像だが、想いは今より数倍大きかったはず。明らかに露出不足で、おまけに京浜線が並走してきている。きっと焦りまくったことだろうが、半世紀近く経った今、こうしてネットで画像が蘇るなんて誰が考えるだろうか。
1976-09-25 3 列車 EF65 540 はやぶさ 東海道本線:新橋-品川