〈7〉「真冬の小幌駅は危険 苫小牧→小幌」2021年冬北海道&東日本パス旅 | きっぷのブログ

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ゆるくやります

旅は3日目そして令和4年元日となった。

 

仙台港から苫小牧西港まで太平洋フェリーの「きそ」に乗船した。

 

 

11時に下船して苫小牧駅行きの道南バスの発車は11時30分なので30分の待ち合わせ。

 

 

ツアー団体客の観光バスはすぐに発車するが路線バスは待たなければならない。

苫小牧フェリーターミナルの3階にはミニポートミュージアムと見学・送迎デッキがあるので行ってみることにする。

 

 

エレベーターで3階に上がると苫小牧西港を発着しているフェリー会社の紹介パネルや模型、港の歴史、東北地方太平洋沖地震や北海道胆振東部地震の際に時系列順にフェリーターミナルの動きをまとめた展示、環境にやさしい海運の解説があった。特に気になったのが平成30年北海道胆振東部地震の時、苫小牧市の隣の厚真町にある北海道電力苫東厚真発電所の稼働停止によって全道がブラックアウトした際の解説。地震直後フェリーターミナルは避難所として機能、その後は本州方面から物資や自衛隊等の援助の窓口となり重要な役割を果たしていたというもの。津波は無かったのでフェリーはほぼ平常運行、大量輸送が得意な船は災害時に役に立つということが理解できた。

 

 

ミュージアムの隣にはデッキがあり停泊中のフェリー見ることができたが寒いのですぐに室内へ。

 

 

苫小牧フェリーターミナル 11時30分発の道南バス苫小牧駅前行

乗客は10人くらいはいたと記憶している。発車まで時間があり車内を見渡すとどうやら道南バスは運賃の支払いにPayPayが使えるらしい。

 

 

乗客の乗り降りが激しい都市部の路線バスだと交通系ICカードだが、乗り降りの少ない地方の路線バスはPayPayでもいいんじゃないかと思った。下車するときに金額を打ち込み運転手に確認してもらってから決済なので現金ピッタリよりも時間はかかったが、両替する人とは同じくらいの早さだった。ほかに使っている人はいなかったが、キャッシュレス化の取り組みは素晴らしいと思う。

運賃は250円。ちなみに札幌行きの中央バスでも苫小牧駅までは同額で乗車できる。

 

 

苫小牧駅南口に到着。所要時間は17分。時刻は11時47分。

 

駅前にはビジネスホテルこそあるものの駅前には巨大な廃墟があり寂しい感じ。

苫小牧駅に来るのは3回目だが冬に来るのは初めて。

 

 

苫小牧駅の改札。なにやらホワイトボードが置かれて駅員がしきりにアナウンスをしていた。

どうも札幌圏が大雪でダイヤが乱れているらしい。この後乗車するのは室蘭長万部方面なので遅れる見込みがあるか駅員に問い合わせたら平常運行の予定とのこと。平常運行の予定なら特急でワープしなくても良さそうなので、駅北口にあるドン・キホーテへ行くことにする。

 

 

趣味の一つであるゲーセン巡りの活動の一環としてバッティングセンターと遊技機を視察。

元日から営業している点は評価できる。

 

その後はどんな福袋が売られているのかと食品売り場を見回り苫小牧駅に戻る。

 

 

室蘭行きの前に日高本線の鵡川行がいたので撮影。

日高本線は2020年7月に様似まで行ったことがあるので今回は乗車しない。

 

 

[25本目]室蘭本線 苫小牧→東室蘭

新型のH100形に乗車。JR北海道のキハ40に変わる主力気動車として2018年に登場。DECMOの愛称がつけられている。

乗車した乗り心地は明るくきれいだがキハ40と比べると椅子が硬くボックス席が少なくなっているので長時間乗車には向いてないと感じた。

 

 

 

 

登別駅では特急北斗に追い越された。

 

 

[26本目]室蘭本線 東室蘭→小幌

 

同じH100形に乗り換え。苫小牧駅から函館駅までのルートは急行はまなすの乗車で乗りつぶしとしているが、普通列車では乗っていなかったので景色を見れたのは初めて。

 

 

北舟岡駅は海が目の前に広がっていた。こんなに海が近いのに知らなかった。

 

 

伊達紋別駅に停車中に車内から撮影したポスター。

「ようこそ 北の湘南伊達へ」と書かれている。なんというキャッチコピーだ。本家の湘南に住んでいる身としては何故ここが北の湘南と自称しているのか謎を解き明かすため探検隊はアマゾンのジャングルの奥地…ではなくネットで検索。北海道の中では降水量、積雪が少なく温暖で噴火湾に面しているところが湘南と呼ばれる所以だそうだ。宮城なのか神奈川なのかよくわからない場所だが、この後小幌駅で一緒に下車した方にこのことを聞いたところ北海道民はこういうこと言いがちで憧れがあるそうだ。

 

 

東室蘭駅を出発しておよそ一時間、礼文駅の次が秘境駅ランキング全国1位の小幌駅だ。

 

 

礼文駅を発車すると列車はトンネルに入り少し走ってトンネルを抜けると小幌駅がある。そして目の前には次のトンネルがあり、駅はトンネルに挟まれる構造になっている。

 

 

乗客は自分を含めて5人が下車。思ったより多いか。

礼文駅を発車してすぐに運転席の前に陣取り一番に下車したが、ホームは除雪されておらず足首まで完全に埋まるほど積もっている。

 

 

列車はすぐに長万部へ向かっていった。

夏であれば山道を歩けば国道まで行けるそうだが、雪山装備がないとたどり着けそうにないので完全に孤立したと言ってもいいだろう。

 

 

真っ白なので分かりにくいと思うが階段がある。かろうじて段差があるが一歩間違えたら転びそうだ。

足で行きをかき分けながら慎重に降りる。

 

 

構内踏切と建物まで通路らしきものがある。ほかの場所よりも積雪量が少ないので除雪されていたことは分かるが、少なくとも今日は除雪していないようだ。ツイッターで検索したら年末に除雪していたようだ。数人いるかいないかの乗客のために除雪する担当者もさぞ大変だろう。

 

全部雪で覆われているのでどこを通ればよいかわからない。

 

 

左の建物がトイレだそうだがたどり着けそうにない。

 

 

 

駅名票

 

 

下車した鉄道マニア(多分)は各々散らばり写真撮影を楽しんでいた。

 

 

雪であまり身動きできないので小幌駅探索はこれで終わり。今回は、小幌駅に一番利用しやすいであろう15時10分の長万部行で下車し15時45分の東室蘭行きに乗車するので滞在時間は35分。この列車の組み合わせ以外だと2時間以上何もない小幌駅で過ごさなければいけないので特に冬季はこの列車の組み合わせの利用を推奨する。

 

35分の間に札幌行きの特急北斗が通過するはずなので降りたホームに戻り列車を待ち構える。

そこで、同じ列車でやってきた方と話をした。お一人は北海道に住まわれ小幌駅には何回も来ているそうで、かつてこの駅に住んでいた仙人と呼ばれていた方と会話されたこともあり、エピソードを教えていただいた。神奈川県に住んでいて初めての小幌駅訪問だと自分のことを伝えると、なかなかチャレンジャーだね、8時の列車で誰も降りていなさそうだから君が2022年小幌駅下車第一号だよとおっしゃっていただいた。乗車した人はいなかったし駅に他にも人はいなかった、国道方面の山道を人が通った形跡もないので私が2022年第一号だろう。1年間自慢できるな。

 

そんな会話もあり待ち時間もあまり苦ではなかった。しかし時間が迫っても特急は来ない。時計をみながらそろそろ通過するはずだよなと待っていたら構内踏切が鳴り出す。カメラを構えていると列車が来た。

 

 

あっ。東室蘭行きの普通列車だ。これに乗らないとさらに2時間待つことになる。まずい。

急いで反対のホームへ走るがキャリーバックがあるのでもたつく。まあ、運転士も待ってくれるだろうけどほかの乗客がいるので迷惑になってはいけないので急ぐ。

 

 

乗り遅れなかった。だが、特急が通過してから普通列車が来るもんだと思っていたので下りホームの撮影ができなかった。

雪ばかりで天気も良くなかったので今度は雪が解けた春あたりに行きたいものだ。

 

つづく