2021年7月11日(日)

 

おはようございます。

四国で私鉄の乗りつぶし旅、ビジホをチェックアウトして伊予鉄の松山市駅にやって来ました。

夜明け後の白い空は明るいなと見上げますが、時刻はまだ朝の6時前です。

伊予鉄では郊外線を乗りつぶす予定で、起きるのが遅い路面電車はスルーして早速駅ビルの中へ入っていきます。

 

 

窓口でフリーきっぷを調達したら、路線図を見上げてみる。

松山市駅から3方向に延びる郊外線、まずは南の郡中線に乗車します。

ホームへ上ると、始発列車は準備を終えて出発を待っていました。

 

 

車内の乗客はわずかで、朝日をめいいっぱい浴びた車両は、ブラインドが上がったままの窓から光が大量に差し込みます。

しばらくすると市境の信重川を渡り、松山市から松前町に移りました。

信重川は河川に個人名が付けられた日本では珍しい例で、松山城主である加藤嘉明の家臣、足立信重が行った河川改修工の功績を讃えて付けられました。

 

 

郡中線は、松山市とベッドタウンである松前町や伊予市との輸送を担っています。

車窓には田園も確認できますが、終始住宅地の中を進みます。

途中には明治の開業から残っているであろう木造駅舎があったりと、なかなか趣深い路線です。

 

 

松山市駅から約30分で、終点の郡中港駅に到着。

郡中の由来は伊予郡の中心で、かつては近くに郡役場がありました。

今も周辺は伊予市の市街地ですが、ホームはひとつと至ってシンプル。

窓口は閉まっていましたが、営業時間外であって無人駅ではなさそうです。

 

 

折り返し列車の発車まで20分あるので、近くの伊予港まで散歩。

漁船でしょうか多くの船が係留されており、港を眺めている僅かなあいだにもトトトと船が出て行きます。

長閑な港ですが、かつて別府や大分まで高速船が出ていた時期もありました。

 

 

あとは国道を挟んだ目と鼻の先に、JRの伊予市駅があります。

乗り鉄をしていると同じ道を避ける傾向にあるので、いつもなら往復を伊予鉄とJRで使い分けますがフリーきっぷを待っているので大人しく伊予鉄で来た道を引き返します。

 

 

 

松山市駅に帰ってきて、スタバで朝食。

フラペを朝ごはん代わりにするのも何だかなあって感じですが、これで四国全県のフラペを制覇。

愛媛限定のフラペは、キウイジャムの甘くて大粒の果実がたっぷり入っています。

飲むまでキウイの酸っぱさをイメージしていたので、意外性は四国の中で一番大きかったかな。

ちなみに、一番好きなのは徳島県。

 

 

スタバの奥にスペースがあったので覗いてみると、坊ちゃん列車の原寸大レプリカを発見。

スペースは大きくないですが、車輌部品や伊予鉄の歴史を語る資料が展示されており一見の価値ありです。

と言うか、ここが伊予鉄グループの本社ビルって全然気付かなかったです。

 

 

松山市駅に戻って、続いては東へ延びる横河原線に乗っていきます。

松山市と内陸の東温市を結ぶ路線で、道後平野を形成する扇状地の扇頂部に向かって走ります。

 

 

繁華街を抜けたところにある石手川公園駅は、全国的にも珍しい橋梁上駅で石手川を跨ぐ橋の上にあります。

でも関西には武庫川駅や保津峡駅があるので、へぇそうなんだと言うくらいの感想だったり。

 

 

先に乗った郡中線と同じく、こちらも時々田園風景が垣間見えますが、もっぱら住宅地を進む感じです。

なので、特筆することはあまりないかな。

乗客はそれなりに多かったです。

 

 

扇頂部に向かって走るので平野は次第に狭まり、北から高縄山地が南から皿ヶ嶺連峰が迫ります。

市役所最寄りの見奈良駅を過ぎて現れる、愛大医学部を通り越したところで終点の横河原駅に到着。

 

 

横河原駅は、新しい駅舎でしたね。

調べてみると2016年に新駅舎の供用が開始されており、旧駅舎は築100年以上の歴史があったそうです。

一応駅舎の外へ出てみましたが、これといった感想はなく踵を返すようにして折り返しの列車に乗り込みます。

 

 

わずか5分の滞在で、横河原駅を後にします。

横河原線は松山市駅から反対方向へ延びる高浜線と直通運転しており、列車の方向幕も駅に到着してすぐ高浜行きに変わっていましたね。

 

 

横河原駅からの復路は、居眠りしていたので全く記憶が無いです。

ざわざわとした喧騒で目を覚ますと、松山市駅に戻ってきていました。

次の高浜線は以前に乗車したことがあるので、郊外線はこれで乗りつぶし完了。

伊予鉄はあと路面電車の本町線を残すのみですが、土日祝日は運休で平日のみの運行とハードルが高いのが難点...

 

 

さて愛媛県から抜け出すべく、高浜線で海の玄関口である松山観光港を目指します。

大手町駅を出発すると、有名なダイヤモンドクロス。

日本で数少ない線路が直交する場所で、路面電車が車や歩行者と一緒に踏切が開くのを待っています。

 


次の古町駅では、今度は路面電車が斜めに交差しています。

かつて路面電車が普及していた時代には、鉄道と路面電車の交差は全国各地で見られたそうですが、現在は大手町駅と古町駅だけ。

あと古町駅は車両基地を併設しており、多くのオレンジ色の車両が休んでいました。

 


古くからの港町である三津駅を出ると、海岸線に沿って走ります。

海に近いところでは砂浜のそばを走っている感覚で、目の前に広がる青はかなり気持ちの良い車窓です。

 


海に一番近い駅のひとつ、梅津寺駅。

月9ドラマの東京ラブストーリーの舞台として有名ですが、ドラマが放送された当時は保育園児だったのでまず記憶は無いです。

有名過ぎるドラマなので、名場面とかは特集などで見たことありますが。



松山市駅から約20分で、終点の高浜駅に到着。

駅舎は年季が入っていますが、ここも郡中港駅や横河原駅と同じくホームがひとつの終着駅です。

駅前には高浜港があり、興居島や忽那諸島へのフェリーが発着しています。

思ったよりも、駅からフェリーに向かう乗客が多かったです。

 

 

高浜駅では松山観光港への連絡バスが接続しており、バス乗り場が駅構内と直結しています。

路線図や駅名標でも、高浜駅から先に破線で次の駅として案内されていたり。

鉄道とバスの接続はかなり良いのか、駅舎の写真を撮っているとバスは乗客がいないことを確認してすぐに発車していきました。

次のバスを待っても良いのですが、徒歩10分くらいなので潮風を浴びつつ歩きましょうか。

 

 

次回は、瀬戸内海を渡って広島県に上陸です。

ではではノシ


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