1日目
茅ケ崎から仙台まで約8時間、新青森まではあと9時間なので約半分の地点。
[9本目]東北本線 仙台→小牛田
発車ギリギリでホームに到着。御覧の通り車内は混雑しておりこの日初めて着席できなかった。塩釜でやっと席が空いたので着席した。温かいそばを食べ体が温まり、上着は真冬の北海道東北向けの一番温かいものを着用していたのでこの時は暑くてしょうがなかった。だからと言って上着を脱いだら邪魔になるので脱ぐわけにもいかない。これが一筆書きのように特定のスポットに滞在せず毎日移動する旅行のデメリットで、一番寒い箇所を移動するときを想定した服装なのでほかの場所だと暑いと感じることがある。
小牛田駅
レール運搬車とびゅうコースター風っ子。昔はここで乗り換えしたときリゾートみのりが停まっていたのに、と思いだした。雪混じりの雨が降り気温が低下している。早く温かい車内に入りたいが待ち合わせは21分とやや長め。しかし、ホームにはすでに行列が形成されつつあったので仕方なく並ぶ。
[10本目]東北本線 小牛田→一ノ関
一ノ関って駅名には「ノ」が入るけど市町村名だと「一関市」なんだよね。
一ノ関駅
10本も乗車していると書くことなくなってくるよね。景色も変わらないし、イベント不測の事態が起こるわけでもない。順調なのはいいことだが。
と思っていたらホームに面白いものが。今は廃止された北斗星号の車掌用の停止位置目標だ。
大きい駅だと一切なくなっている寝台特急の遺構も田舎の駅に行くと結構残っていることが多い。
そんなものを見つけるのも鉄道旅行の楽しみの一つだ。
[11本目]東北本線 一ノ関→北上
この列車は盛岡行きだが途中の北上駅で北上線に乗り換える。北海道&東日本パスなのでIGRいわて銀河鉄道線、青い森鉄道線も乗車できそのまま北上すれば最速で青森まで行けるが、早く着いてもどうせ夜で店も大して開いていないだろうから北上線奥羽本線経由で行くこととする。
一ノ関駅から40分弱で北上駅に到着。
ここでも18分ほどの発車まで時間があるので駅舎の外へ。雪は降ったばかりではないようだったが、踏み固められたものが融解と凍結を繰り返したが凸凹になっていて歩きづらい。雪国の人は大変だよなと感じるが、後でもっと痛い目に合う。
[12本目]北上線 北上→横手
ゆっくり乗り込んだらボックス席がすべて埋まっていた。仕方がないので先頭のロングシートに座る。江釣子駅を過ぎたあたりから雪が降り始める。眠たくなったので横手まで寝たり起きたりを繰り返す。朝一はぐっすり眠れるがだんだん睡眠時間が短くなってしまいには眠れなくなるのがつらい。夜行バスもそうだが寝てしまえば割と楽。
問題:この運賃表の中で2022年3月に利用者の減少で廃止となる駅をすべて答えよ。
正解は、13番平石と15番矢美津駅でした
横手駅は列車が到着すると「横手~横手~横手~」と自動放送が駅名を三回連呼。駅名連呼が好きで、特に夜行列車が到着したときの上野駅とかアナウンスや松本駅の上野おばさんとか別府駅とか聞くのも楽しいね。
[13本目]奥羽本線 横手→秋田
横手駅に着くと雪はやんでいたが寒い。横手といえばかまくらの街として有名。茅ヶ崎だと雪は年に1~2回降るかどうかだし雪だるまが作れる程度に降るのが数年に1回、大人が入れるほどのかまくらが作れるくらい雪が降ったのを「生まれてこのかた見たこたねえ」。
特に面白いこともなく秋田まで乗車。
1日目最後の乗換駅である秋田駅に到着。ここまで掛かった時間は約14時間まだまだ元気。
夕食を食べるにはちょうど良い時間だが次の青森行きを逃すと新幹線を乗り継がないと青森には行けなくなるので改札を出ずに次の列車へ。帰宅時間帯ということもあり座席は9割ほど埋まっている。
[14本目]奥羽本線 秋田→新青森
青森行き快速列車は東京駅からの「こまち31号」遅れで接続を取ったため約20分遅れて発車。本日初の遅延だ。でも大丈夫この列車が最後だから途中駅で打ち切りにならなければ新青森駅まで行ける。
秋田駅を発車してすぐ隣の泉外旭川駅は2021年3月に開業したばかりの新駅。トレすごのあしあとを残せば全駅完全制覇だ。トレすごはリニューアルであしあとが残しづらくなった印象なので気を付けて遊ぶ。列車がホームに差し掛かったところでグーグルマップで位置情報を確かめ泉外旭川駅にいることを確認。そしてJR東日本アプリを開きオヒサマちゃんを殴打。一発であしあとを残すことができた。よかった。
あとは新青森駅まで約3時間の乗車するのみ。八郎潟駅あたりまでで大方の乗客が下車し車内は閑散とする。秋田駅近くで働いている人の通勤圏といったところだろうか。外はすでに真っ暗何も見えない。上述の通り眠気もないので暇だ。夏休みの昼間面白いテレビがやっていない時くらい暇だ。そこで、ロングシートではあるが家から持ってきたノートパソコンをキャリーバッグから取り出し、アマゾンプライムビデオでダウンロードしておいた映画を観る。「500ページの夢の束」という作品。自閉症の女性が趣味で書いているスタートレックの脚本をコンテストに出すため旅に出て届ける話。勇気をもらえる作品だった。新青森駅到着前に終わるか微妙な時間だったなと思っていたら最後の3分だけ車内で見られなかった。
茅ケ崎駅から約17時間。1日目の目的地新青森駅に到着。予定通りの列車に乗り継げたので満足。駅を出て快活クラブ青森西バイパス店へと向かう。外に出ると雪は降っているがロータリーは除雪されているので普通に歩ける。問題はその先。
車道の除雪を優先しているので歩道には雪が積み上げられている。そして、歩いて新青森駅を脱出する人は少ないのであろう歩道も足跡はあるものの歩きづらい。
横断歩道はかろうじて通路があるが見通しが悪い
幹線道路沿いは特に雪が高く積み上げられ高いところだと3メートルはあった。
新青森駅から徒歩で約20分。ようやく快活クラブに到着。砂漠の中でオアシスを見つけたような感動。
快活クラブを運営するAOKIホールディングスの株主になってから半年に1回20%割引券が届く。なので旅行の時は快活クラブのある駅を目的地にすることが多い。
店内に入り鍵付き個室へ。荷物を降ろし一息つく。そういえば今日は仙台駅で唐揚げそばしか食べていなかった。家から持ってきたカップヌードルにお湯を注いで食べる。いやぁ~普段はねカップヌードルとかインスタント麵とかあまり好きではないので食べないんだけど、この旅では非常用に二つ持ってきた。空腹と疲れは最高の調味料となり冷えた体に謎肉が染み渡る。美味しい。これ以上のカップヌードルはないだろうというくらい美味しい。あさま山荘事件で警察官が食べたときもこれくらい美味しいと思ったと思う。持ってきてよかった。快活クラブ万歳。
つづく