わずか15分ほどの滞在で大温泉地下呂をあとにし、美濃太田行き普通列車で岐阜方面へ向け出発。高山本線は、この先猪谷駅まではJR東海管内ですが、残念ながら私の持つ青空フリーパスの有効区間はここ下呂駅までとなっており、後ろ髪引かれる思いで引き返します。

 

ところでこの下呂駅でも、いわゆる『列車別改札』というものが行われていました。各社で取り入れるからには、それなりの事情があるのはわかってはいますが、自由にホームへ立ち入ることができないこの制度、個人的には本当に廃止してもらいたいと心の底から思っています。まぁこんなところで嘆いていても、現状は変わるわけではありませんが・・・

 

2両編成の車内は私を含め10人ほど。このあとすぐに、上りの特急ワイドビューひだ6号がやってくることもあり、この列車の乗客は少ないようです。

 

再び飛騨川の流れを眺めつつ、南下していきます。

 

 

ぼんやりと移りゆく車窓を見ながら、この気だるくもまったりと時間が流れる感じ、至福のひと時といえるでしょう。

 

往路と同じく、白川口駅で長時間停車。

 

 

岐阜県にいて『白川』と聞くと、多くの人にとっては、世界遺産で有名な『白川郷』が連想されるかもしれませんが、こちらの白川は、その豪雪地帯の飛騨ではなく、岐阜県南部の美濃地方にある加茂郡白川町にあります。ちなみにあちらは大野郡白川村。同じ県内に白川町白川村があるのは、かなり紛らわしいように思います。

 

睡魔に負けしばしの間眠って過ごし目を覚ますと、終点1駅手前の古井駅で、列車行き違いの為しばらく停車するとのアナウンス。なんとも無駄に思えるこの時間、あと1駅くらいなんとかならないものかと常々思うわけですが、JR東海に限らずどの鉄道会社でもよくあることであり、列車を安全に運行するためには仕方ないことなのでしょう。

 

終点の美濃太田駅には、定刻11時37分の到着。

 

 

そろそろお昼時。というわけで、ここで下車してどこか適当なお店を探そうと思います。

 

 

JR東海によくある形状の駅舎を背に、駅前から延びる通りを歩いていきます。

 

その途中で謎の中華料理屋を発見。長年の経験から、街の規模的にあまり食事の選択肢は多くないように感じたので、迷わず入店します。最近よくある中国人?が経営するお店でしたが、ランチのセットメニューが\680と超格安。飲食業に長年携わってきた私としては、このボリュームでこの値段で、どうやって利益を出しているのか不思議でなりませんが、『客』としての視点で見てみれば、コスパ抜群の良店に思えてきます。多少汚れが目立つくらいは気にしないことにしましょう。

 

満腹になり街中を散策。少し離れたところにある、旧中山道太田宿まで行ってみようと思います。

 

私の旅は、基本的に鉄道一辺倒なことが多く、食事をしたらすぐに駅へと戻り継ぎの場所へと移動するのが常ですが、たまには観光要素を取り入れてみることにしました。

 

1kmほど歩き、木曽川に沿うかたちで広がる旧太田宿に到着。

 

雰囲気のあるこの旧宿場町を、少しばかり観光してみようと思います。