雪が降ったので雪かき車の話 | 書斎の汽車・電車

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インドア派鉄道趣味人のブログです。
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 先日降った雪も、日陰以外はほぼ融けてしまいましたが、久しぶりのまとまった降雪でしたし、模型の雪かき車のお話でもしましょう。

 

 雪かき車、形態の面白さからついつい購入してしまいます。もちろん発売された雪かき車を全て所有しているわけではありませんが、気がつけば手元に随分と集まってきていました。

 とはいえ、模型の雪かき車、実物のように線路上の雪を取り除いてくれるわけではありません。むしろ、レイアウトの機関区の片隅などにいる、「可動式のストラクチャー」的な存在といえるでしょう。

 

 私は、店頭で見た「これは」という雪かき車については、ほぼ購入しているつもりですが、迷った挙句に買わなかったものも存在します。今回はそんな雪かき車のお話となります。

 かれこれ20年以上昔のことになりますが、『とれいん』誌の版元、プレスアイゼンバーンが「とれいんギャラリー」をまだ運営していた頃のお話です。こちらではアメリカ型のブラスモデルを多数取り扱っていました。その中に、HOゲージの電車の除雪車がありました。当時16番のトロリーにはまっていた私は、この模型に食指が伸びかけたのでした。

 でも、散々迷った挙句、私はこの模型を買うことはありませんでした。その理由ですが、この電車、確かにトロリーポールを備えた木造車体でしたが、いささか車体が大きすぎました。トロリー(市内電車)というよりは、郊外電車という雰囲気です。また、除雪のための装備が、日本の札幌市電、函館市電を思わせる「ササラ電車」風だったというのも問題でした。ウチのトロリーラインは、所有している車輛の関係から、東京都電の一支線といった感じです。もちろん実物の都電に雪かき車はありませんでしたが、(というより市内電車の雪かき車そのものが、仙台あたりにすらないのですが)東京の湿った重たい雪を取り除くなら、ササラ電車よりはラッセル車タイプの方が適しているように思います。そんなわけでこの電車は当鉄道には入線しせんでした。

 その後、この電車はどなたかの模型鉄道に安住の地を得たようです。恐らく今日もどこかで健在と思われます。私は、何とかそれらしい雪かき車を作れないかと、当時あれこれ検討しました。本日現在、まだ陽の目を見ていませんが、4輪単車、ビューゲル集電、車体色緑色、前後に大型スノープラウを装備という電車を夢想したものでした。

 

 最後に、函館市電の雪かき車の写真をお目にかけます。といってもこちらは函館で撮影したものではなく、2011年、都営交通100年を記念して江戸東京博物館で展示された折りのものです。この電車、元は東京市電に在籍していたことから、はるばる東京の地にやってきたのでした。(東京時代は無論雪かき車ではなく、旅客車でした)

 雪かき車の話、次回は私のコレクションから1輛を取り上げましょう。