宇治駅【京都府】(京阪宇治線。2012年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
京都府宇治市の中心市街地北端部、宇治川の北側に位置する京阪宇治線の終着駅で、10円硬貨に描かれている平等院鳳凰堂への最寄駅である、
宇治駅 (うじえき。Uji Station) です。
 
尚、JR奈良線にも同名の「宇治駅」がありますが、両駅間は800mほど離れていて全くの別駅です。
そのため、便宜上、後に開業した京阪駅が「京阪宇治駅」と呼ばれる事が多く、JR駅の事を「JR宇治駅」と呼ぶケースは少ないようです。
 
 
駅名
宇治駅 (KH 77)  
 
所在地
京都府宇治市    
 
乗車可能路線
京阪電気鉄道:宇治線    
 
隣の駅 
中書島方……三室戸駅   
 
訪問・撮影時
2012年7月  
 
 

 

京阪電車の宇治駅は地平駅で、南側の終端部に駅舎と駅ビルが設置されています。
駅ビルと駅舎の間にはJR奈良線が横切っていますが、やや低い位置を走っているため、干渉しないように地下通路により出入口(駅ビル)と駅舎・改札口を連絡しています。段差には階段・上りエスカレーター・エレベーターの設備があります。また、左側にはJR線をくぐるガードがあり、ガードの向こう側に地下通路とを結ぶスロープが設置されています。地下通路沿いには有料駐輪場が設けられています。
駅ビルは2階建てで、テナントビルになっています。南海の『ラピート』のデザインも担当している建築家・若林広幸氏の設計で、グッドデザイン賞を受賞しています。
1階の中央に出入口があります。1階右側にはコンビニ「アンスリー」がありましたが、現在は観光案内所になっています。2階には学習塾があります。
改札口は地下通路でJR線をくぐった先の地平部(1.5階相当)にあります。
宇治駅にはロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バスターミナルとタクシー乗り場が併設されています。
 
尚、以前の宇治駅は駅舎がJR線の南側にあり、ホームもJR線をくぐる形で設置されていましたが、道路拡幅やバスターミナル整備のためホームと駅舎をJR線北側へ移設し、跡地に駅ビルとロータリーが設けられました。ホームがJR線の先から手前へ移設された点は、理由は違えど阪急の大阪梅田駅と同じ経歴です。
 
上写真は北を、下写真は北東寄りを望む。
 
 

駅前です。南東を望む。後方に駅舎があります。
周辺は住宅街で、前方を左右方向に延びる府道7号線沿いには商店が点在しています。
右側には宇治川が手前方向に流れており、宇治橋が架かっています。
約400m東には宇治市源氏物語ミュージアムがあります。そして約550m東には大吉山風致公園があり、展望台もあります。
 
 

こちらが府道7号線の宇治橋です。南を望む。右手にはJR奈良線の橋梁があります。
宇治橋は瀬田の唐橋(滋賀県)、山崎橋(京都府)とともに日本三古橋の一つに数えられる由緒ある橋で、646年に初めて架けられたとされます。現在の橋は1996年に架け替えられたもので、幅25mの道路橋になっています。
宇治橋の対岸は宇治市の中心市街地で、10円硬貨の表面に描かれている平等院鳳凰堂(駅から約600m南)があります。
また、約800m南西にはJR奈良線の宇治駅がありますが、乗換には適しません。京阪宇治線と奈良線の乗換は黄檗駅、木幡駅、六地蔵駅の方が便利です(隣接している駅はありません)。
 
 

JR奈良線をくぐって地上1階に上がると改札口があります。北を望む。後方に地下道とを結ぶ階段・上りES・EVがあります。
交通系カード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が計6通路あり、左から2番目が幅広通路です。右端の通路は窓口に面しており、有人改札を兼ねています。
改札口の右手前に自動券売機があり、改札内には自動精算機があります。いずれもICカードチャージ可能です。
そして改札口の先はホームで、段差なく移動できます。改札を通って右側にはトイレと車いす用トイレがあります。
尚、宇治駅構内に売店・コンビニはありません。駅前にもありません(最寄りのコンビニは約330m北東、府道7号線沿いにある「ローソン」です)。
 
 

吊下式駅名標です。電照式です。
京阪の新デザインです。2012年撮影で、駅ナンバリングの設定前です。
ちなみに宇治駅の駅ナンバリングは「KH 77」です。ラッキーナンバー(?)ですw
 
 

宇治駅は島式の頭端式ホーム1面2線、地平構造です。南北方向にホームが延びています。
右(東)が1番線、左(西)が2番線で、ともに上り中書島方面ですが、大半の列車(日中は全列車)が2番線に発着します。
ホーム有効長は5両分ですが、中書島方(奥)へ何とか2両分ほど延伸できそうなスペースが確保されています。まぁ延伸される事はないと思いますが…。
2012年現在、ホームドアは未設置です。ホーム幅は手前の終端方がとても広いですが、中書島方の端も一定の広さが確保されています。
上屋は終端方の4両分に設置されています。現在の定期列車は全て4両編成ですから全て上屋下に収まりますが、宇治川花火大会などイベント時に5両編成の臨時列車が運転される事があります(5両編成は中書島方の1両が上屋からはみ出ます)。
ホームにはベンチと飲料自動販売機が設置されています。右側の建屋は売店跡でしょうか? 建屋の一角には公衆電話が設置されています。
後方に駅舎・改札口があります。
写真は2番線側より中書島方を望む。
 
 

こちらは終端方を望む。左が1番線、右が2番線です。
ホームはカーブを描いています。奥の終端部に駅舎・改札口があります。
 
 

中書島方を望む。すぐ先に両渡り線があります。
また、左前方には「お茶と宇治のまち歴史公園」「宇治川太閤堤跡」「菟道稚郎皇子墓」があります。
この先、住宅地の中を北へ走ります。そして踏切を渡ると左へカーブして、水路を渡ると三室戸駅へと至ります。
宇治駅と三室戸駅の駅間距離はわずか0.4kmですが、途中にカーブがあり沿線に民家が密集しているため、宇治駅から三室戸駅ホームを確認する事ができません。
 
 

2番線側より終端方を望む。
各番線とも終端部には油圧式の車止めが設置されています。
ホーム端には改札口があり、その手前の左側にはトイレと車いす用トイレがあります。
右前方には奈良線の宇治川橋梁が見えます。
尚、宇治駅より先、直進すると1km足らずで宇治川の渓谷に突入するため、これ以上の延伸構想はなかったと思われます。
もしかしたら、宇治川を渡って宇治の中心市街地に乗り入れる構想はあったかもしれませんが…。
 
 
あとがき
私が京阪電車の宇治駅で下車(乗車)したのは1999年、2008年、2012年の計3度です。1999年は宇治線の乗りつぶし時に、2008年は宇治線の単純乗り鉄時に、そして2012年は宇治線の車窓風景撮影時に、いずれも終着駅ゆえに必然的に駅の外に出ました。駅構内をJR奈良線が横切っていて、奈良線の南側に駅ビル・出入口と駅前広場が、北側に駅舎・改札口とホームがあります。駅のすぐ近くに宇治橋があり、素晴らしい景色を堪能できました。
  
東京からですと東京駅から東海道新幹線で京都駅まで行き、奈良線の普通電車に乗り換えて六地蔵駅、木幡駅、黄檗駅のいずれかで下車します。そして近隣の京阪駅から京阪宇治線の宇治行きに乗車して終点下車です。東福寺駅で京阪本線に乗り換えてもOKです(中書島駅で宇治線に乗換)。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:11時間半程度)。
一方、大阪からですと淀屋橋駅・北浜駅・天満橋駅・京橋駅から京阪本線の特急以下の種別で中書島駅まで行き、宇治線に乗り換えて終点下車です。余裕で日帰り訪問可能です(最大滞在時間:17時間少々)。
 
食料・飲料について、駅や駅前にコンビニは存在せず、最寄りのコンビニは約330m北東の「ローソン」になります。飲食店は駅前に多くなく、300m以内にあるチェーン店は「ガスト」「函館市場」「サイゼリヤ」くらいでしょうか。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
  
東京からの到達難易度がやや高いですが、京阪宇治線を乗り鉄の際は、宇治駅ですぐに引き返したりJRに乗り換えたりせずに、ぜひ一度は駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:京阪電気鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)