2021年撮り鉄納め②サインはV!タキシードボディのアイツを撮れ【前】 | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

さて、12月29日、原宿でスペーシアを撮って。
結局新宿から乗り換えて、一人静かに降りた駅。

小田急小田原線南新宿駅。

新宿から一つ目、各停しか止まらない駅。
友達の飲み屋があったり縁がある街だが、大概代々木駅で乗降するため殆ど利用したことはない。
そんな南新宿駅で降りたのには、理由があった。

少しだけウォーミングアップして…

列車コード170
特急さがみ70号(本厚木発新宿行き)
9:41頃

来た!
小田急電鉄50000形VSE

昨年暮れに一斉に発表されたJR・私鉄各社の3月ダイヤ改正のプレスリリースの中でも、最大級の
驚きを持って迎えられた小田急電鉄50000形(VSE)引退の発表。
まだ運用開始から17年であるが、車体傾斜装置などの特殊機構の部品確保が困難になっているのと
車体のアルミのダブルスキン構造のリニューアルが困難になることが響き、今回の定期運用終了と
2023年の秋にも完全引退というスケジュールが明かされた。
今回のタイミングでの発表は、まるで想像もつかない極めてショッキングな発表だった。

しかもこの50000形の引退は、即ち小田急電鉄から連接車が消滅することを意味する。
3000形SEの登場以来、66年におよぶ小田急電鉄連接車の歴史に幕を下ろすことになるのだ。

そして、早くも車体への記念装飾の実施や、記念乗車券発売の予告もされた。
記念装飾については1月29日から順次実施するとのことで、現在のオリジナルスタイルで走るのは
早くもあと一ヶ月と期限が切られてしまった。

実は、これまで機のあるごとに小田急線には赴いていた。
ここ10年では2012年のHiSEとRSEの引退、2018年のLSEの引退と折に触れ乗車・撮影してきたし
ファミリー鉄道展への参加、グッズショップTRAINS、そしてロマンスカーミュージアムの開業…と
その縁は浅からぬものがあったのだが、実は意外にもVSEを撮影した機会は多くなかった。
以前は本数に比して車種が多く、相対的に遭遇率が低かったことも一因としてあったと思う。
従って、全体的な記録量の割にVSEをまともに撮れていたのは微々たるものだったのである。

これはまずい。

こうして、その危機感が2012年の時の比でおよそ一ヶ月半ほど早く、小田急電鉄に足を向けた。
そのファーストカットが、この南新宿駅からになった。

よしよし。

まずはいい感じで撮れたぞ。
あとは新宿駅に走り去る姿を…と振り返ると。
ありゃま。

なんと新宿駅9:40発のえのしま1号が既に接近してきていた。
そして、EXEαが通過していった後には、

ちーん。

ま、そんなこともあるよね。
まだ、3号車のロゴマークが撮れたから良かったかなとポジティブに。
気持ちを入れ直して、移動開始。

9:59、梅ヶ丘へ。
今度はここで、折り返しスーパーはこね7号を待つという算段だ。

ここでも、急行線に緩行線、いろいろ撮ってウォーミングアップ。

個人的に狙いたいもののもう一つ。
小田急電鉄最後の鋼製通勤型電車8000形。
3000形と併結される場合もあるが、8000形のみ10両の編成美にはやっぱり惚れ惚れする。
今回のVSE撮影開始に乗じて、記録意識を一段高めた形式になった。

そして、10:08頃。
地下トンネルを抜けて、スピードを上げてくるのは…

列車コード707
特急スーパーはこね7号(新宿発箱根湯本行き)

この時、時計を見直して改めて感嘆した。

まだ新宿出てから8分か!

10年前と圧倒的に違う、複々線化によるスピードアップの威力。
代々木上原〜梅ヶ丘間の複々線化が成り、到達時間がかなり短くなったことを実感し感慨新た。
そのかわり撮影地移動はタイトになったが、かつてのラッシュ時の辛苦を思えば全然、ね。

激変した小田急線の風景にしんみりしながら、タイムリミットを睨みつつの記録撮影が続いた。
しんみりしつつも、8000形が来るとウレシイ、そんな小田急線撮影。ええ調子!