さて、12月29日、原宿でスペーシアを撮って。
結局新宿から乗り換えて、一人静かに降りた駅。
友達の飲み屋があったり縁がある街だが、大概代々木駅で乗降するため殆ど利用したことはない。
そんな南新宿駅で降りたのには、理由があった。
列車コード170
特急さがみ70号(本厚木発新宿行き)
9:41頃
来た!
小田急電鉄50000形VSE
昨年暮れに一斉に発表されたJR・私鉄各社の3月ダイヤ改正のプレスリリースの中でも、最大級の
驚きを持って迎えられた小田急電鉄50000形(VSE)引退の発表。
まだ運用開始から17年であるが、車体傾斜装置などの特殊機構の部品確保が困難になっているのと
車体のアルミのダブルスキン構造のリニューアルが困難になることが響き、今回の定期運用終了と
2023年の秋にも完全引退というスケジュールが明かされた。
今回のタイミングでの発表は、まるで想像もつかない極めてショッキングな発表だった。
しかもこの50000形の引退は、即ち小田急電鉄から連接車が消滅することを意味する。
3000形SEの登場以来、66年におよぶ小田急電鉄連接車の歴史に幕を下ろすことになるのだ。
記念装飾については1月29日から順次実施するとのことで、現在のオリジナルスタイルで走るのは
早くもあと一ヶ月と期限が切られてしまった。
実は、これまで機のあるごとに小田急線には赴いていた。
ここ10年では2012年のHiSEとRSEの引退、2018年のLSEの引退と折に触れ乗車・撮影してきたし
ファミリー鉄道展への参加、グッズショップTRAINS、そしてロマンスカーミュージアムの開業…と
その縁は浅からぬものがあったのだが、実は意外にもVSEを撮影した機会は多くなかった。
以前は本数に比して車種が多く、相対的に遭遇率が低かったことも一因としてあったと思う。
従って、全体的な記録量の割にVSEをまともに撮れていたのは微々たるものだったのである。
これはまずい。
こうして、その危機感が2012年の時の比でおよそ一ヶ月半ほど早く、小田急電鉄に足を向けた。
そのファーストカットが、この南新宿駅からになった。
よしよし。
まずはいい感じで撮れたぞ。
あとは新宿駅に走り去る姿を…と振り返ると。
なんと新宿駅9:40発のえのしま1号が既に接近してきていた。
そして、EXEαが通過していった後には、
まだ、3号車のロゴマークが撮れたから良かったかなとポジティブに。
気持ちを入れ直して、移動開始。
小田急電鉄最後の鋼製通勤型電車8000形。
3000形と併結される場合もあるが、8000形のみ10両の編成美にはやっぱり惚れ惚れする。
今回のVSE撮影開始に乗じて、記録意識を一段高めた形式になった。
まだ新宿出てから8分か!
10年前と圧倒的に違う、複々線化によるスピードアップの威力。
代々木上原〜梅ヶ丘間の複々線化が成り、到達時間がかなり短くなったことを実感し感慨新た。
そのかわり撮影地移動はタイトになったが、かつてのラッシュ時の辛苦を思えば全然、ね。
しんみりしつつも、8000形が来るとウレシイ、そんな小田急線撮影。ええ調子!