かつてJR中央線塩尻-辰野間に123系という特異な電車が存在していた。
123系は国鉄末期に荷物電車を改造して旅客用にした車両で、「ミニエコー」という愛称を持ち、2013年3月頃まで運転されていた。
2012年8月撮影。
 
 
 

 

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塩尻駅に停車中の123系。1両だけの電車。角ばったスタイルが可愛らしい。

 

 

 

 

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JRがスタートした1987年春、123系に乗車したことがある。あの頃は白と緑の2色だった。

塗装は変わったが、25年ぶりに見ると懐かしさが込み上げてきた。

 

 

 

 

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車両前面には「ミニエコー」のヘッドマークが健在。

 

 

 

 

「ミニエコー」とは、国鉄末期の長野県内で登場した「エコー電車」のミニ版という意味と思われる。「エコー電車」とは、増発して便利になったことをアピールする普通列車の愛称。さらに言えば、エコーの由来は、「山びこが響き合うように電車が行って帰ってくる」という意味だったと記憶する。
国鉄末期からJR初期にかけて、イメージアップや便利さを強調するキャッチフレーズがいくつも生まれては消えていった。「ミニエコー」という言葉もそのうちの一つといえる。
 

 

 

 

車両側面には細長い窓が等間隔に連続している。

 

 

 

 

車両の両端には比較的幅の広い1枚ドアが設置されている。

 

 

 

 

この車両の履歴。

下から2番目、「日本国有鉄道 長野工場 昭和61年改造」の文字が読み取れる。

この時に荷物電車から旅客用に改造された。

 

 

 

 

辰野駅に停車中の123系。

 

 

 

 

塩尻駅で189系特急「あずさ」と並ぶ。

国鉄時代に戻ったかのように錯覚する。

 

 

 

 

塩尻駅でミニエコー、115系普通列車、さらに奥は特急「しなの」も並ぶ。

各方面の列車が一堂に会し、要衝の駅らしい光景。

 
(今年最後の更新です。ご覧いただきありがとうございました。来年もよろしくお願いします)