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【今年も生き残った!】JR東日本に残る保存車たち

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こんにちは!
2021年も年の瀬ということで、今回は2021年、解体されずに残ることができたJR東日本の保存車両を紹介していきたいと思います。JR東日本には各地の車両センターに多くの保存車両が残存していますが、近年それらの保存車両の多くが解体され減少傾向にあります。近年解体された車両として有名なのは、利府の電気機関車たち、大宮高架下の保存車両群(301系やEF80 36など)、長野車両センターのEF62,EF63などでしょうか。今回はそんな中でも解体されず無事2021年を乗り切ることが出来そうな車両たちを紹介していきたいと思います。一つ、今回紹介する定義として、レールの上に乗っていて、いつでも動かせる状態にある車両たちを紹介していきます。例えば、鉄道博物館の車両、東京総合車両センターの901系などは省きます。そして、皇室関係として車籍がある状態で東京総合車両センターで保管されている車両についても今回は省きます。追記:(東大宮/新秋津/横浜/長野/利府などの各所の訓練センターの訓練車たちも省きます)

豊田車両センター
 クハ201‐1【車籍あり】
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中央線で2010年まで活躍していた201系の生き残りで、1両のみが現在も車籍を残した状態で保存されています。
この車両はJR東日本の保存車両の中でもかなり有名で、人気のある車両ではないでしょうか。最近、車両センターにて有料の公開イベントがあり、JR東日本も売り物としての価値を見出しているとても貴重な車両です。2~3年ほど前までは中央線の車内から見えると所に天日干しのような形で放置されていたのですが、近年では車庫内に取り込まれて屋内保管されており、JR(というよりも八王子支社?)もかなり大切にしているようです。将来の鉄道博物館入り候補の車両とも言われています。
管理や保管状態もよく、なおかつ車籍も有しているので、この車両は相当なことが起こらない限り解体されないのではないかと思います。

尾久車両センター
 24系客車3両(オシ24-701、スシ24-506、オハネフ25-14)【車籍あり】
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かつて大量に所属していた尾久の24系の貴重な生き残りです。2021年2月までは全5両が現存していましたが、今年の2月に2両が解体され、現在ではこの3両のみが残っています。時々脱線復旧訓練に使用されているのが目撃されており、訓練用としての役割もあるようです。今年に2両が解体されたこともあり、今後どうなるのか、非常に不安な車両たちです。

大宮総合車両センター
 供奉車344【車籍なし】
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皇太子用の皇室車として、戦前に大宮工場で作られた客車です。その後1986年に廃車となり、それ以降大宮総合車両センターで保管されています。もともとは大宮総合車両センタートワイライトゾーンと呼ばれる新幹線の高架下に屋外留置されていましたが、建物建設のため線路が剥がされると、外からは見えにくい場所で屋外留置されているようです。将来的には名古屋で保存されるという報道がなされており、大宮の地を去る日も近いのかもしれません。

 オハ35‐2001【車籍なし】
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こちらはオハ35のトップナンバーの車両です。2012年まで岩手県で保存されていましたが、SL銀河用C58 239が復活する際に大宮総合車両センターにやってきました。それ以降屋外留置が続いています。こちらも大宮高架下で保管されていましたが、線路が剥がされてからは供奉車と一緒に保管してあるようです。将来的に供奉車と一緒に名古屋入りが噂されています。

 クハ205‐1&モハ205‐1【車籍なし】
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こちらは大宮総合車両センターで保存兼研修技能訓練車として保管されています。2018年ごろまではモハ204‐1も保管されていたようですが、解体されたという情報があり、現在はこの2両のみが保管されているようです。この車両は車番からも分かる通り205系のトップナンバー車両で、2011年まではケヨ24編成として京葉線で活躍していました。引退後は10両編成中3両のみが大宮総合車両センターで保存されていましたが、前述の通り、モハ204‐1は解体されました。訓練車も兼ねているということですが、解体される可能性もあり、さらに普段は外からは見えない場所に保管されていることもあり、今後が不安な車両です。

 ※クハ209‐7【車籍なし】
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こちらは保存車というよりも完全に訓練車の意味合いが強い車両ですが、一応記載します。京浜東北線でウラ7編成として活躍したのち、大宮で訓練用車両として活用さています。2019年に房総のマリC612編成の前面オオイが破損した際に、この車両の前面オオイが外されてC612編成に取り付けられて以降、この車両には前面オオイがついていません。現在C612編成は解体されてしまったため、クハ209‐7の前面オオイは存在せず、車体のみが残っている状況で、お世辞にも保存とはいいがたい状況かなと思います。訓練車のため、解体の可能性は低いのではないかと思われます。

〇東京総合車両センター 
 クモハ12052【車籍あり】
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画像:WikipediaよりFile:Kumoha12052.JPG - Wikimedia Commons
1996年まで鶴見線で活躍していた車両で、引退後は中原電車区に籍を残したまま、東京総合車両センターで保存されています。屋内留置となっていて、外から見えないため状態は分かりませんが、屋内ということは良いのではないでしょうか。一緒に保存されていたクモハ12053は2010年に解体されてしまい、現存する31系電車としては唯一のものとなっています。

 

長野総合車両センター
 クロ253‐1【車籍なし】
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2010年まで成田エクスプレスとして、現在は1000番台が日光として、そして長野電鉄ではスノーモンキーとして活躍している253系のトップナンバー車両です。将来的な鉄道博物館保存候補車両として保管されています。塗装は成田エクスプレス塗装のまま、253系引退時のラッピングもそのまま残っています。が、しかし保存正体はかなり悪いです。車体はサビだらけです。それもそのはず、引退以降ずっと屋外留置が続いています。約11年一度も塗装されず、ずっと天日干しの状態です。今年末には留置場所の廃車置場と工場を行き来する姿も目撃されていますが、それ以外に大きな動きはありませんでした。
保存状態が悪いこともあり、いつ解体されてもおかしくない状態ではないかと思われますが、長野総合車両センターでは2019年ごろに保存電気機関車の整理を行い多くの機関車が解体されました。その中、このクロ253は解体されず残ったので、少なくとも保存する意思はあるのではないかな…と勝手に思っていますが、今後どうなるでしょうか?

 189系N102編成【車籍なし】
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2019年3月までおはようライナーや臨時あずさ・かいじ、ムーンライト信州などで使われていた189系として最後まで活躍していた編成です。この編成の異様なところは、2019年6月に除籍後、1編成6両すべての車両が保管されているということです。これまで紹介してきた201系や253系もそうですが、通常電車が保管される際は、1両~3両くらいまでで、全車両が保管されるというのは珍しいことです。そんな中、このN102編成は全車両が保管されています。引退後、ずっと天日干し状態で、大きな動きとしては2020年の頭ごろに3両の内装解体(椅子などの撤去)が行われています。なぜ、3両のみ内装解体をして、解体はせずに引き続き保管しているのかは不明です。2021年には有料イベントで公開されたようで、屋外留置ではありますが、そこまで保存状態は悪くないということが推測されます。今後どうなるのかは不透明です。

 クモハ115‐1030【車籍あり】
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この車両は2018年まで、T1040編成として3両編成で両毛線吾妻線などで活躍していた車両で、2018年6月ごろに長野総合車両センターへ配給されました。その後、2019年末まで3両編成すべてが保管されていましたが、2019年末から2020年頭ごろにかけて2両は解体され、現在はこのクモハ115‐1040のみが車籍を有した状態で保管されています。長野に到着後、ずっと屋外留置が続いており、近年ではHゴムが垂れて車体が白く汚れている様子が確認されています。この車両がなぜ車籍を有した状態で保管されているのか、理由は不明です。

 クモユニ143‐1【車籍なし】
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2019年まで職員輸送や車両センター内の入れ替えよう車両として活躍していた車両で、2019年10月ごろから廃車置場で屋外留置が続いています。前述のクモハ115と連結した状態で保管されているようです。この車両に関してもなぜ残存しているのかは不明です。

 ED60‐1【車籍なし】
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この車両は現在長野で保管されている車両たちの中で最も古くから保管されている車両です。1984年に大糸線でラストランを行ってからずっと保管されているようです。2010年ごろまでは屋内でEF63 19号機と共に保管されていたようですが、その後はずっと屋外留置となっています。2019年にEF62やEF63、DD16が解体された際、機関車としては唯一解体を逃れた車両です。ED60としては唯一残存しているとても貴重な機関車ですが、今後どうなるのかは不明です。

 EF65-1104【車籍不明】
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この車両はいれていいのか悩みましたが、一応他の保存車両たちと同じところに保管されているので記載します。この車両は今年の8月18日に廃車回送されたばかりの車両で、その後廃車置場に保管されています。ただ単に解体待ちなのか、保存意思があるのか、はたまた部品取りなのかは不明です。今後に注目です。

マニ50-2241【車籍なし】

こちらは廃車置場ではなく、長野総合車両センターの倉庫線(過去にE257系M-103編成などが留置されていた場所)に置かれています。現存理由は不明です。

 

松本車両センター

マニ50-2029【車籍なし】

松本車両センターに車籍がない状態で放置されています。現存理由は同じく不明です。

(マニ50の2両はコメントでご指摘いただきました。ご指摘ありがとうございます。)

〇秋田総合車両センター
 クハネ583-17【車籍あり】

2017年まで活躍していた最後の583系N1N2編成の先頭車で、引退以降秋田総合車両センターで保存されています。当初、鉄道博物館入りが噂されていましたが、真相は分かりません。保存状態については屋外留置なものの、イベントがある時には綺麗にされた様子も確認されていて、今年の有料イベントでも展示された車両です。今後については車両センター側も不透明ということですが、1年に一回ほどイベントで姿を見せている現状を考えると、もうしばらくは保存が続くのではないかな…?と思います。

 キハ58-75【車籍なし】

こちらはもう解体寸前の状態で、今すぐにでも解体されるかもしれません。2020年の後半までは車籍もある状態で屋外留置が続いていた同車ですが、昨年の除籍以降徐々に解体に向けた動きが見られ、ついに今年の末には窓ガラスが撤去され、内装解体が済んだ状態の同車が目撃されています。生き延びることができた…とは言っても、それはもはや構体のみ。もうすぐ姿を消すであろう車両です。

こんなところでしょうか。このように羅列してみるとここ数年で本当に少なくなったな…と感じます。当然これらの保存車も今後が約束されているわけではなく、なくなる可能性もありますので、外から見える車両については見に行ってみるのもいいかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございました!
こちらも是非ご覧ください。
【1年の総括】2021年 JR東日本首都圏車両の主な動き(編成動向などを省いた簡易版) - てつとおのブログ