根室本線キハ40の旅 前編

前回の渡道からわずか3ヶ月。我ながら驚きの北海道再訪である。

夏に北海道から戻ったのち、すぐにこれは秋の北海道も訪問しなくてはならないと、元々は11月の文化の日から有休を取り土日と合わせて連休とする予定でした。ところが、春頃から親しくしているツイッターのフォロワーの方が、10月半ばに休みが取れて北海道に行くというので、同行させて頂くことにした。

今回も7月の渡道と同じく、今回も職場から羽田空港に直接向かった。本当は18時半頃の飛行機を予約していたのだが、欠航により一本早い便に変更。そのため15時には早々に退社。モノレールのアトラクション感は素晴らしいが、今回は時間もあったので安価な京急で向かった。

ちょうど保安検査場を抜けると日没寸前の鮮やかなグラデーションの空があった。幸先の良い旅の始まりである。

搭乗機はA350で、初めての搭乗したと思う。管理人は狭い機内が嫌いなので敢えて2+3+2配列のB767を選ぶことが多く、つまりB767は古い機体が多いので、それらに比べると飛行中のノイズが少ないように感じた。欠航した客が振り替えられているだろうに、それぞれのシートで真ん中を一席開けつつ満席…2/3くらいの搭乗率だっただろうか。少ない。

今回は札幌へは寄らず、直接、釧路へ向かうことにした。快速エアポートを一駅だけ乗車して隣駅の南千歳へ向かう。

サッポロビールの広告(撤去が進んでいるらしい)と駅名標と先に出発する特急「すずらん」。

自身の乗車する列車を待つ間、721系電車の並びも撮影することができた。どこかで列車が鹿と衝突して一部の列車が遅れていたようで、ひょっとしたらラッキーな並びかもしれない…と期待しておく。

その後、定刻でやってきた南千歳20時13分発のおおぞら11号に乗車して釧路へ向かった。

釧路には定刻の23時55分に到着。以前に釜山からソウルへKTXに乗ったときにも思ったが、4時間近い乗車というのはなかなか草臥れるもので、釧路へは空路がベターだったかもしれない。でもトクだ値40で乗車券特急券指定席で5,560円なので文句は言えない。

この日は釧路にて先に到着している同行者と合流し、厚岸のパーキングエリアで車中泊となった。


翌日朝は、前月末辺りから花咲線でキハ40の代走が続いていると言う事で、花咲線でタラコ色の代走の撮影を目論見花咲線へ向かった。朝イチの列車自体は、厚岸のパーキングエリアから事前に様子を伺えるのでキハ40でないことは確認できたが、下見を兼ねて撮影地へは向かった。

花咲線の有名撮影地、糸魚川-厚岸の厚岸水鳥観察館近くの別寒辺牛湿原の俯瞰撮影地。この2ポイントはアクセスルートを書いた先人のブログ記事を参照されたい。

上記リンク先にも書いてあるが、釧路方面へ向かう列車を正面から撮影する構図はこの山ではないようだ。ひょっとすると昔は木々の隙間から狙えたかもしれないが、今は別の場所からアクセスする必要があるらしく、今回は確認していない。

また、厚岸方面に開けている撮影地で、かつ手前の国道がフレームに入らない構図(43.086666, 144.854664の短い鉄橋が目印になる)が個々の山より厚岸寄りのどこかにあるようだが、こちらも確認できていない。


天気もイマイチと相まって、キハ54を撮っても仕方が無いので一旦俯瞰撮影地を降りてセイコーマートで朝食をとっていると、 キハ40の代走情報が同行の鉄にもたらされた。

そこで向かった先は根室本線の大楽毛駅。大楽毛駅を9時11分に出発する2575D列車を確認した。管理人自身が運用を真面目に調べずに撮影にやってきたし、撮影からブログの執筆まで時間が経過しているのでだいぶ記憶が怪しいが、この列車にキハ40が入っていれば、そのまま 花咲線に入るだろうという話だったはずである。

やってきたのはキハ40 1779「道東 森の恵み号」。結局、前日頃まで花咲線を走っていて、花咲線入線が期待されたタラコ色のキハ40 1749の行方は今回の旅では最後まで行方不明だった。車輪転削でもしてしまったのだろう。

ちなみに遠くに見えているのは王子製紙の煙突ではなく、日本製紙の工場のものだと思う。閉鎖された王子製紙は大楽毛駅の真横にある。

2525D キハ40 1766

JR北海道は標準色2両の運用は公開しているが、夏もそうだったが、あまりアテにならない。

今回もまるで違う運用で動いていたような気がするが、池田-十弗間の逆光撮影地で2525D(普通:帯広-釧路)の帯広寄りに標準色のキハ40 1766が入っているのを先に確認したので、音別の丘へ先回り。

根室本線の有名撮影地で標準色のキハを仕留めることができた。

白糠町石炭岬にある「岬の森東山公園」へやってきた。とても安直なことに、安政期に石炭が取れていたので石炭岬というらしい。

この公園から南西を向くと太平洋岸を望むことができる…が、ちょうどこの区間、根室本線は山側を走っていて海岸線に鉄道はない。

4008D 特急 おおぞら8号

北を向くと、釧路の街を背後に走る根室本線の姿を捉えることができる。

おおぞら8号に続行の2092レ、牽引はDF200 110。

夏の北海道訪問では一度も貨物を撮影しなかったが、今回は首尾よく、いわゆる「フルコン」状態の好ましい姿を捉えることができた。

この後、さらに後続の2526Dを丘の反対側から逆光向きで後追い撮影した。

今思うと、晴れていて、普通に順光で撮れるのだから、無用な冒険は避けるべきだった。後の祭りである。

2526D キハ40 1740

ともかく、晴天に気をよくして常豊信号所へ向かったが、先ほどまでの晴天は何処へ、曇ってしまった。

海岸沿いから直線距離で20kmほどの距離だが、確かに、夏の訪問時もこの山間部を越えて内陸部に入ると天気が変わる印象はあった。もっとも、西側の日高山脈方面に雲が湧くと太陽が陰ってしまうという話なので、沿岸部の天気云々はあまり関係ないだろう。

浦幌駅手前の、根室本線と道道597号線との踏切で記録程度に下りの2427Dを撮影したのち、日も沈みつつある音別の丘に戻った。

4010D おおぞら10号

なかなか微妙なところだが、及第点でないかと思う。

2022年春ダイヤから、283系の撤退とともに、閑散期の特急おおぞらの減車が発表されている。「岬の森東山公園」 から撮影したおおぞら8号もそうだが、261系の写真であったとしても、5両で走る特急の姿はよい記録となっただろう。

2576D キハ40 1766

最後は西庶路駅で標準色キハのバルブ撮影というかスナップ撮影と相成った。

時刻は18時半、部活動を終えた学生が下車する…そんな情景が目に浮かぶが、悲しいことにこの日の利用者はゼロ人であった。

2576Dは2579Dとして白糠からすぐに折り返すので、これを隣の庶路駅でも撮影したが、個人的には微妙な結果となってしまった。撮影後、釧路に向かいつつ北海道ローカルチェーンのステーキビクトリアで夕食をとり、東横インへ投宿した。


ところで、今回のレンタカーは日産の新型ノートだった。

管理人の自家用車こそ2トントラックだが、先代のノート自体はレンタカーやカーシェアで乗り慣れている。先代から順当に改良された様子が伺えて面白かったが、回生ブレーキからディスクブレーキへ切り替わる際の制御が最悪で、まるで思い通りにブレーキ操作できずに怖かった。

イマドキの電子制御には付いて行けない、というと拒絶している感が半端ないが、やはり普通が良い。


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