【余剰は48両に】次回ダイヤ改正にも影響?209系C619編成+中間車が長野へ

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2021年3月のダイヤ改正よりE131系がデビューし、209系の一部に廃車が発生したJR東日本 千葉エリア。

6両編成を中心に余剰が発生していましたが、12月22日に新たな廃車の動きが発生しています。

2021年3月改正の運用変化と余剰車廃車

2021年春に実施された10両での配給輸送

JR東日本では、2021年3月のダイヤ改正で房総方面の普通列車の運用体系を大きく変更しました。

従来は京浜東北線から転用された209系2000,2100番台により運用されていましたが、内房線・外房線の南側と鹿島線を新型E131系での運用を基本とし、千葉近郊エリアでも6+4の10両運用が廃止となりました。

千葉エリア全体での減車により209系6両編成の運用が大きく減少・4両運用が増加する変化が生じており、6両編成6本が4両化されたほか、編成単位でも余剰が発生していました。

4月から5月にかけて3編成が編成単位で除籍されており、4両化で余剰となった中間電動車2ユニットとともに10両編成を組み配給輸送される体制が組まれ、これまで長野総合車両センターへ廃車目的の配給輸送がされた車両は30両でした。

その後は7月6日にC609編成6両・11月23日にC601編成のうち4両が伊豆急行に譲渡されています。伊豆急行では4両2編成が運用されることとなり、JR東日本と同様にトイレ付きの2,3号車ユニットを連結することとなります。

C609編成の電動車2両は伊豆急行へ譲渡されて部品取りとされた一方で、C601編成の電動車2両は譲渡対象とならず、幕張車両センターで脱車されており動向が注目されていました。

12月に入り、この余剰電動車がC619編成の中間に挟み込まれ、春と同様に8両編成を組んだ状態での配給輸送が見込まれる状態となりました。14日には牽引機の送り込みが実施されたものの、翌15日には何らかの不具合で中止となったものとみられ、21日に再度牽引機を送り込み・22日に配給輸送が実施されました。

伊豆急に譲渡されたC601編成

廃車が確実な状態のC619編成

12月22日に実施された配給輸送では、春に実施された配給輸送と同様に、編成単位で除籍となる編成の中間に余剰電動車を挟み込む形で8両貫通編成状態で輸送されました。

今回輸送されたC619編成はダイヤ改正以降運用に入らなかった期間もあるなど、検査期限調整が伺える編成でした。

また、引き続き運用される編成で進められていた乗務員室への業務用タブレット端末台座設置が見送られていること・先頭の行先表示器が撤去されていることなどから、C619編成は輸送用の伴走ではなく廃車の対象と考えられます。

ダイヤ改正前後の編成替えの動き

今回の配給輸送により、2021年3月改正で余剰となった車両は6両6編成と中間電動車12両を合わせた48両・うち10両が譲渡で38両が解体(見込み)となりました。

E131系投入・2021年度のダイヤ改正に関連した209系の動きは今回で完結するものと思われます。

6両編成→4両化

合計6編成

新番号旧番号クハ209
6号車
モハ209
5号車
モハ208
4号車
モハ209
3号車
モハ208
2号車
クハ208
1号車
C443C605210521092109211021102105
C444C611211121212121212221222111
C445C613211321252125212621262113
C446C614211421272127212821282114
C447C616211621312131213221322116
C448C620212021392139214021402120

6号車→4号車に・赤字が脱車

伊豆急行へ譲渡された車両

合計10両

旧番号クハ209
6号車
モハ209
5号車
モハ208
4号車
モハ209
3号車
モハ208
2号車
クハ208
1号車
備考
7/6C609210921172117211821182109M-M’2117は部品取り
11/23C6012101210221022101M-M’2101は譲渡対象外

長野へ輸送された車両

合計38両

クハ209
6号車
モハ209
5号車
モハ208
4号車
モハ209
5号車
モハ208
4号車
モハ209
5号車
モハ208
4号車
モハ209
3号車
モハ208
2号車
クハ208
1号車
4/22
解体済
2118
C618
2135
C618
2135
C618
2109
C605
2109
C605
2131
C616
2131
C616
2136
C618
2136
C618
2118
C618
4/22
解体済
2112
C612
2123
C612
2123
C612
2127
C614
2127
C614
2121
C611
2121
C611
2124
C612
2124
C612
2112
C612
5/12
解体済
2126
C626
2151
C626
2151
C626
2125
C614
2125
C614
2139
C620
2139
C620
2152
C626
2152
C626
2126
C626
12/222119
C619
2137
C619
2137
C619
2101
C601
2101
C601
2138
C619
2138
C619
2119
C619

2022年度の運用にも影響する?

6量のまま活躍が続くC610編成

209系2100番台の6両編成運用は前回改正で整理された通りですが、ダイヤ改正直後から運用を離脱していたのは5編成程度で推移していました。

209系2100番台6両編成の運用は13程度とみられており、予備車が1編成と余裕が少ない状態になります。

JR東日本で検査予備を1編成のみとしている事例は決して珍しくなく、特に房総エリアは上位互換の4+4両での代走・下位互換の4両での代走なども十分可能な路線です。

最近伊豆急行に譲渡されたC601編成・今回廃車とされたC619編成ともに、ダイヤ改正以降は休車と運用復帰を繰り返していたことを考えると、2021年度ダイヤ改正での余剰数や伊豆急譲渡が決まった時点での計画通りに推移したように思えます。

これらの動向を追う限り、次回のダイヤ改正で更なる運用変更(6両編成運用の削減)が行われるのか否かは現時点では推測しにくいところです。

中長期計画では、209系2000,2100番台の置き換え用にE233系が転入する計画である旨が労組資料で記述されていたものの、その後の設備投資額削減により延期・計画見直しもありえます。

最近の2022年度ダイヤ改正の発表では、総武線快速電車・横須賀線へのE235系投入が示されていますが、2021年度の導入車両数はほぼ満たされていることから2022年4月以降の導入が本格化することを示していそうです。

置き換え対象のE217系では検査期限の再調整(従来は廃車対象とされていた車両への検査実施)なども伺える状況で、どの程度の延期となるのか・転用対象とされていた房総エリアをはじめとする各線の計画が維持されているのかが引き続き注目されます。

関連:JR東日本 千葉エリアの世代交代

関連:伊豆急行への譲渡

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