○日 柏発行 東京都区内から 名古屋市内ゆき | 菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

昭和54年4月に「○日」柏で発行されました、「東京都区内から 名古屋市内ゆき」の常備片道乗車券です。

 

 

東京印刷調製の券で、「首都圏本部旅客営業取扱基準規程第89条別表第11」で定められた設備番号「209」が記載された券となります。

 

「○日」柏の所在地の最寄り駅である常磐線柏駅は「東京都区内」エリアに含まれる駅ではありませんが、「東京都区内」発となる常備片道乗車券の設備がありました。

 

この乗車券で柏駅から乗車する場合、「東京都区内」の入口駅となる金町まで別途乗車券を購入する必要がありましたが、当時の柏→金町の運賃は170円、東京都区内→名古屋市内が3500円で、合計3670円となるのに対し、柏→名古屋市内の通しの運賃は3600円でしたので、金町で分割すると通しで購入するよりも70円高くなってしまいますので、このような使い方をする旅客は皆無だったと思われ、「東京都区内」エリアへの定期乗車券等を所持する旅客が多く、「東京都区内」からの乗車券の発売需要が存在したために設備されていたのでしょうか?

 

 

 

 

 

裏面です。

 

 

券番は0031となります。

 

この券の運賃は昭和53年7月8日改訂の運賃で、発行日は運賃改訂から9ヶ月余りが経過しておりますが余り枚数は売れておらず、1ヶ月も経たない昭和54年5月20日に運賃改訂が行なわれましたので、この券にも運賃変更印が押印されてしまったものと思われます。