こんばんは。
今回もまた〈九州旅〉シリーズの箸休め記事です。そろそろ年内完結が怪しくなってきましたが、知らないことにしておきましょう。
先日、近い将来見られなくなるであろう「キハ85系×紀勢線×紅葉」を求めて紀伊長島(三重県紀北町)まで飛んでいったという話をしました。
そしてその記事の締めにはこんな文言が。
…紀勢線沿線で立派な紅葉を拝むことは難しいでしょう。ただ、実を言うと気温がさらに下がる12月以降が紀南の紅葉シーズンなので、「高山線の秋にもう未練はない」という方はぜひチャレンジしに行ってみてはいかがでしょうか。
へえ、12月以降が紅葉シーズンなんや。高山線の見頃は過ぎてしまったやろうし、そもそも高山線の秋なんて見たことないし、ネットで検索しても12月の作例全然出てこんし…
ということで前回からほぼ1か月後のこの日、再び紀伊長島界隈にやって来ました。有難いことに休日割引が復活し、躊躇うことなく伊勢道→紀勢道でワープすることができるので、紀南方面へのハードルが下がっているのは言うまでもありません。
順序を変えて、まずは荷坂峠の「マンボウの丘」駐車場から再訪。紀北町では、ブリの定置網に引っ掛かったマンボウを食べる風習がありまして、この先の道の駅「紀伊長島マンボウ」ではマンボウのフライや串焼きが売られています。
肝心の紅葉ですが、さすがに一面赤黄色とまではいかないものの、1か月前と比べると段違いに色付いていました。お天気も良く、緑も混じってコントラストが映えたという点では来てみて正解でした。
ただ、主役の紀勢本線が顔を出す瞬間はほんのわずかでして、加えて国道42号をぶっ飛ばす車やバイクによって列車の走行音がかき消されるので、そこそこ集中力を使います。それだけに撮れたときの達成感も格別といった感じでしょうか。
キハ25形 〈331C 普通 新宮…?〉
荷坂峠を越え、道の駅の手前で国道260号に入り、しばらく進むと前回登山した孫太郎山の入口となる広場が現れます。それを通過して道なりに進んでいくと、紀勢本線を見下ろせるポイントに辿り着きました。
この近辺は荷坂峠の勾配をオメガループで対処していまして、その途中に「名倉川橋梁」が架けられています。国鉄時代からの有名撮影ポイントだそうで、ネット上には様々な場所・角度から撮られた写真が残されています。
本来ならここで普通列車を狙うつもりだったんですけど、時間の関係で断念。紅葉具合はぼちぼちといったところなので、今後の参考にしておきましょう。
キハ85系(キハ85-1114+キハ85-3) 〈3005D 特急南紀5号 紀伊勝浦〉
来た道を戻り、再び荷坂峠を越え、これまた前回と同じ大内山~梅ヶ谷の小道へ。ここは逆に散り始めているという結果だったので、素直に順光で頂くことにしました。S字カーブを抜け、暖かい光を浴びながら走り去るワイドビュー特急…感無量です。
何気に「ひだ」用の0番台を拝借しているのがポイント高いですね。グリーン車・普通車合造のキロハ85形や全室グリーン車のキロ85形が使えないが故のこうした組成なんでしょう。
一応後追いも。写真左の紅葉(種類までは分かりません、すいません…)は前と比べてさらに橙がかっている気がします。
2020年11月以降の特急「南紀」は、グリーン車を廃止し、それまでの「全列車4両編成」から「需要に合わせた2~4両編成」として運転されるようになりました。前回は3両だったのに今回は2両という、利用実態に即した運転方法というわけですな。
さすがに年末年始には臨時列車も運転されるようなので、特急そのものの存続が危ぶまれるのは…いや実はもうすぐそこまで来ているのかもしれません。
こんな感じで1か月前に来た場所にもう一度訪れてみましたが、紅葉が残っている場所では見頃を迎えつつあったという結果でした。紀伊半島の紅葉狩りは12月に入ってから、というのはあながち間違いではなかったようです。
キハ85系に代わる新型気動車HC85系は、2022年度から量産車64両が順次投入される予定です。来秋までしぶとく生き残っているかは怪しいラインなので、多少無理してでもここまで来た甲斐はあったかなと思いました。
冬は…どうしようかな。さすがに紀勢線に雪を求めるのは酷すぎるので、高山線一強かもしれませんねえ。それか大阪「ひだ」を関ヶ原で撮るとか?
紀勢本線で紅葉をもう一回探してみた撮影記でした。ありがとうございました。