DSC_0201_R
何年ぶりかに姿を現したチピナン機関区常駐のCC300 12 03

12月11日、チピナン機関区に常駐している運輸省保有車両が機能維持の為、ジャティネガラ~パサールスネン間で試運転を実施しました。チピナン機関区は機関車整備スペースはKAIに引き渡されたものの(所有は運輸省、KAIはリース料支払い)、それ以外は草ぼうぼうの状態が続いています。客車留置部分はマンガライの立体化が完成しない限り、KAIは使用する意思がないようにも見え、その一角を有効活用?するかたちで運輸省保有車両が留置、というか放置されています。





チピナン機関区が完成した際に、タナアバン→チピナンに回送されたことを
除けば、およそ2年ぶりの走行ではないでしょうか

現在、チピナン機関区には、運輸省保有のホッパ車とその牽引用にCC300 12 03、巡視用気動車「Kelud」、架線検測用気動車「Galunggung」(いずれもINKA製)が配置されていますが、KAIは自前で保線機材諸々に加え巡視車も保有していますので、これらの稼働実績はほぼありません。運輸省の予算消化というか、運輸省幹部が韓国やドイツの某メーカーからうまい汁を吸う為に、意味もなく導入している車両です。このうちCC300はご存じの通り、2019年にスカブミ線の増発に用いられていますが、数日で車両不具合のために離脱。このときは、CC300 12 02,CC300 12 03の2機がタナアバン機関区に配置されていましたが、ングロンボに運輸省保有の機材管理センターが開業した際に、2号機は転属。現在は3号機のみがチピナンに配置されています。また1号機は基本的にINKA工場内での入れ替え用となっています。

DSC_0177_R
ホッパ車を牽引するわけでは無いんですねぇ

今回、試運転が実施されたのはCC300 12 03、Kelud、Galunggungの3両。どうやら、チピナン~パサールスネンの既存の短期回送スジを流用しているようで運転報が無く、時間がわからず、待ち惚けするのも嫌なので、マンガライスタバで内職をしつつ、頃合いを見てジャティネガラに向かうと、ナイスタイミングでCC300がスネンから戻ってきました。てっきり、ホッパ車を牽くのかと思いきや、空コキ2両のみ・・・。運輸省のバラストホッパ車、未だに動いているの見たことがないので、見たかったんですけどねぇ。2020年の1月だかに、洪水でチカランの先の路盤が流出した、あのとき1回しか稼働してないんじゃないですかね。インドネシアで最もレアな車両であることは間違いないでしょう。

DSC_0200_R
短い2両の空コキを従えて・・・
そそくさとチピナン入区

なお、このときGalunggungは既に試運転終了済とのことでしたので、ブカシ線の上り列車を撮るついでに、Keludをチピナンで待ってみましょう。乗務員はピストン運用ですので、CC300が入ればすぐに出てくるはずです。

DSC_0210_R
すぐに出てきたKelud
ですが、入出区線がいつの間にか供用開始されているんですね

DSC_0220_R
真新しい線路を行くKelud

で、こちらが運輸省・政府幹部巡視車のKeludですが、ご覧の通り完成ホヤホヤの入出区線経由で出て行きました。この線路、ジャティネガラ駅脇のフライオーバー下の用地が未収用で、複々線完成後も、使用できない状況が続いていました。9月にムルデカ罐の出区を撮ったときにも、本線経由で出していましたので、ここ2~3か月の間に完成したようですね。本線の列車に支障させることなく、駅まで回送出来るようになったのは良いことですね。それでも、ジャティネガラ駅の8番線は、引き続き土地未収用のため、線路が繋がっていませんでした。

DSC_0236_R
念のため

定期のスネン送り込み単機回送も、全てこちらの新しいルートに既に切り替わっています。試運転は本当に着発でやっているようで、30分もせずにKeludは再び戻ってきまして、これで本日の試運転は終了。

DSC_0225_R
両運転台のGalunggung

と、思いきや何故かGalunggungが再び手前に出てきました。が、その後、CC300に連結されて、再び機関区の奥に消えて行きました。

ちなみに、昨日はジョグジャでもCC300が無動力回送されており、赤罐祭りでした。ジョグジャで動きがあったのは、元INKA常駐のCC300 12 01で、ングロンボ~ルンプヤンガン間でCC203牽引によって回送され、Balaiyasa Yogyakartaに入場しています。運輸省保有車両がKAIのBalaiyasaに入ることは前代未聞です(KFW除く)。このCC300 12 01は12月8日にマディウン~ングロンボ間でCC201牽引で無動力回送されており、運輸省の機材管理センターに常駐(この場合、1号機、2号機の2機体制になる)になるのかと思いきや、わずか数日で来た道を戻り、ジョグジャカルタ工場に入場という不思議な動きを見せています。単に故障であれば、配置されていたINKAでそのまま修理すれば良いものを、何の為にKAIのBalaiyasaに入れたのでしょうか。KAIに移籍、KAIカラーになって出場なんてこともあるのでしょうか??

また、運輸省保有の巡視車ネタとしては、11月上旬に新しい両運転台の巡視車がINKAで落成し、11月下旬から12月下旬にかけて、陸送で南スマトラに輸送されています。甲種輸送を期待しましたが、結局、パソソでクレーンを手配し、トレーラーに積み替えるという手間を考えると、トレーラーで運んでしまった方が楽なんでしょうねぇ。

◆いつもご覧いただきありがとうございます◆
1日1回のTETSUDO.COMバナークリックにご協力下さい鉄道コム

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット