たのしい鉄道模型 | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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「鉄道」を趣味の対象として、さまざまに楽しむ活動を記録するブログです。


 本日の記事タイトルは、ベテラン・モデラーなら誰もが知っているであろう古い書籍の名称だ。
 真っ赤が目立つ表紙には、小田急ロマンスカーNSE車の写真が使われ、半世紀前の鉄道少年の心をつかんだ。
 どういう本かと言うと、当時の「鉄道模型趣味(TMS)」誌に掲載された記事から、比較的初心者向けの記事を集めたもので、情報の少ない時代に貴重な鉄道模型入門書として大きな存在だった。
 初版が発行されたのは昭和39年だったから、前年に登場したばかりのNSE車はまさに最新鋭の特急電車で、表紙を飾っているのは早速自作してTMS誌に発表したK氏の作品だと思う。
 我が家で購入したのは、昭和46年発行の第7版で、上の画像の右側の方。まだ小学生の頃だったが、鉄道模型入門のバイブルとしてさんざん読み倒したので、かなり傷んでいる。
 何で今になってこの本をネタにしたのかというと、つい最近になってもう一冊入手したのだ。それが上の画像の左側だ。


 実はこの「たのしい鉄道模型」は、何度かの改訂が行われており、版によって内容が差し替えられている。


 手元にある第7版は大きな改訂が行われた後で「国鉄EF57の製作」という大作記事と折込図面が加えられた反面、読みたかった記事が無くなっている。それは天賞堂の店頭に設置されていたレイアウト「オメガ・セントラル鉄道」の紹介記事だ。
 とりあげられているのは第3次のレイアウトで、白いオメガビルに建て替えられる前の店舗にあったもの。まさに小学生の頃に、憧れの眼差しで見ていたレイアウトだった。
 「たのしい鉄道模型」の古本は割とよく出てくるが、版が確認出来ないと買う意味がない。版が確認出来て、出来れば状態が良好で、しかも価格がお手頃という三つの条件が揃った物が欲しいのだが、そんな都合のよい出物があるはずもなく、時が流れていった。ところが遂に先日、購入の機会に恵まれたのだ。

 ネットで検索しても、オメガ・セントラル鉄道に関する画像や記事は意外に少なく、しかもヒットするのは舞浜店にあった第5次に相当するアメリカ型レイアウトに関するものばかり。
 かくして、子供の頃に憧れたレイアウトとめでたく再会を果たしたのだった。