「父ちゃん、昨日の『母ちゃんクイズ』の答え合わせの時間になったよう❗」


「時間って…いつもバラバラで何を基準に決まっているのかわからないけどまあいいか…」


「昨日のクイズは『共通点を述べよ!』だったけどわかったかな?」

EF63形直流電気機関車

EF30形交直電気機関車


「このふたつの機関車は製造された目的も用途も活躍場所も異なるけれど、共通点を見つけて述べよどの趣旨の問題だったよう❗」

「そうだったな」

「父ちゃん、ボヤッとしてないで正解発表と解説を早く始めないかえ❗」

 このふたつの機関車は製造目的も仕様も活躍した場所も全く異なる機関車です。
 どちらも引退して久しい機関車ですが、この画像を撮影した群馬県安中市の「碓氷鉄道文化むら」に保存・展示去れているのはふたつの機関車に「ある共通点」があるからなのではないのかという推測を個人的に思っています(そうではないかもしれませんが…)。

 それではこのふたつの機関車の共通点とは?

「どっちもF形(動輪が電気機関車だよう🎵」

「チッチッチッ…そんな解答は求めてません❗」

「ふん❗エラそうに…」

「ところで母ちゃんはF形の意味を知ってて言っているのか?」

「テツじゃあるまいし、そんなことは知らないよう❗」

「機関車は動輪(動力が伝達されて動く車輪が付いた車軸)の数だよ。機関車の側面から見て動力が伝達される車輪の数が2つならB形、3つならC形、4つならD形というふうにね…」

「じゃあF形は6つってわけかえ?」

「そう。旧型電気機関車には前後にデッキが付いていて動力が無い游輪を持っているものが多いけれど、それは含まないんだ」

「アタマのEってのは何だえ?」

「電気機関車はE、ディーゼル機関ならDが付く」

「じゃあ通勤の時に南千住で隅田川貨物駅から出てくるHDってのをよく見るけどあれはハイブリッドというわけかえ?」

「ほう、よく気がついたな…」

「ふんふんふん🎵」
と、ちょっと得意気な母ちゃん

「ところで『共通点』は何だえ?」

「このふたつの機関車の『共通点』は特殊な用途を目的に製造されてその目的のために限定されたということだよ」

「それが答えってわけかえ?」

 EF63形電気機関車は信越本線の群馬・長野県境に介在した碓氷峠(国鉄~JRで最も急勾配であった66.7‰=66.7パーミルとは水平距離1kmに対して66.7mの標高差があるということ)をそれまでのアプト式(車軸に取り付けられた歯車と軌道に敷かれた凹凸形のラックレールを噛み合わせて進む方式)から輸送力増強と速度向上のために粘着方式に変更された昭和38年(1963年)に登場した機関車で、この碓氷峠を通過するすべての列車に対して峠の麓側に連結された機関車です。
 2両一組で碓氷峠区間の横川駅(群馬県安中市)~軽井沢駅(長野県軽井沢町)の間だけで使用されていた機関車です。
 特急列車といえどもこの区間では電車・気動車・客車列車問わずこの機関車の助けが必要でした。
 当初は電車なら最大8両編成に制限されていた列車を12両編成に増強するために機関車側で電車の制御も一括して行う協調運転方式が開発されて最大12両編成を組める169系急行型電車が開発されて、のちに489系・189系特急型電車に発展、北陸新幹線の長野開業による信越本線の碓氷峠区間(横川~軽井沢間)廃止となるまですべての列車に連結されていました。生涯をこの碓氷峠通過列車をサポートするために働いた機関車でした。
 当初は旧型電気機関車同様にチョコレート色でデビューしましたが、他の新性能直流電気機関車同様に新性能直流機の標準色となる青とクリームの塗装に変更されました。引退が近づくと一部の車両がデビュー当初のチョコレート色を纏って碓氷峠を往復していました。





 EF30形電気機関車は直流1500Vで電化が進められた山陽本線の神戸~下関間に対して九州地区では交流20000V60Hzで電化されたため門司駅構内に設置されたデッドセクション(直流と交流区間を接続するため電流が流れていない死電区間)を通過できるよう関門トンネル区間である下関~門司間で客車列車や貨物列車を牽引するために開発された機関車。
 海底トンネルを通過するため海水による塩分を含んだ漏水対策でステンレス車体で設計され、このステンレス車体は後継機であるEF81形300番台にも継承されました。
 こちらは関門区間での限定使用とはいえ、貨物列車牽引時には近隣の八幡貨物駅などにも乗り入れていましたが、それにしても運用される区間は限定的なものとして生涯を過ごしました。
 つまり、EF63形電気機関車EF30形電気機関車も特殊な目的を以て製造されて使用されて生涯を終えたという共通点が正解となります。

「今回は父ちゃんに画像提供では苦労させただけに解答も難しかったかもしれないけれど、みなさんは解りましたか?」


クリスマスツリーの写真見せて

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 昨年撮影したJR東日本長野駅善光寺口で設置されていたクリスマスツリー。

 クリスマスにとくに楽しみな気持ちもないし、どうということもないけれどちらほらと街中ではクリスマスツリーを飾っているお店を見かけるじきになりましたね。