前回はグリーン室の仕切り壁を作りましたが、通路扉に設けた縦長の大きなガラスの下辺が下になり過ぎました。仕切り壁では通路扉の上方に横梁部分を残すことを大前提とし、通路扉では縦長ガラスの特徴を出すことに拘ったのが原因です。本来であれば、ガラス下辺と座席との高さ方向の位置関係を最優先で検証してから仕切り壁の構成を決定すべきでした。そこで、仕切り壁の処置は一旦保留にして、グリーン車用の座席加工から再開します。

 

グリーン車用の座席には、KATOの183系/189系でアコモリニューアルされた「あずさニューカラー」のサロ183-1000/サロ189用の3列シートを切り出したもの(→こちら)を使用し、左下の6列分を加工します。

 

奥側のパーツを2列シートと1列シートに切り離してから、机上に広げた#400のペーパーヤスリで元の床板部分を削り落し、手前に置いた座席本体のパーツに仕上げました。

 

座席パーツを真正面から見ると削り取った範囲が良く判ります。

 

次に、実車の室内写真(智頭急行HP→こちら)を見ると、通路扉の縦長の大きなガラスの下辺は、座席の高さの半分位の位置にありました。切り出した座席の高さは5mmですので、通路扉のガラス下辺が、床面から2.5mmになるように作れば良いことが判りました。

 

前回作った仕切り壁では、通路扉のガラス下辺は壁下辺から1mmです。そこで、仕切り壁を1.5mm嵩上げしてから、床側を基準に全体の高さが7.5mmになるよう仕切り壁の上部を切断すれば良いことになります。

 

仕切り壁の嵩上げ用に、1mm厚のプラ板で作った凹形の大きめの部材を準備しました。

 

嵩上げ部材を仕切り壁に挿し込んでプラモデル用接着剤で接着しました。嵩上げ部材が必要以上に大きいのは、切断加工をする際に指で押さえ易いようにとの配慮からです。完全に固着してから所定位置で切断して仕上げます。

 

後は、所要数の座席パーツと仕切り壁が完成すれば、座席板に接着するだけです。一方、実車の室内写真を見ると、グリーン車室内の床には濃い灰色のカーペットが敷き詰めてあります。床板は薄紫色で成型されていますので、新たにグリーン車室内となる部分を塗装でカーペットを表現することにしました。

床上面側では、グリーン車の座席パーツを接着する位置にマスキングテープを貼り付け、塗装不要な箇所をマスキングテープで覆いました。

 

床下面側では、普通車座席を撤去した箇所に生じた凹部をプラ板小片で補強した部分が目立ちますので、合わせて薄紫色に塗装しておくことにしました。

 

床下面側を先に、手元にあったジェイズ製のスプレー「あずさファンタジーバイオレット」(No.27)で塗装しました。屋外で塗装していましたが、寒さが厳しく乾燥にも時間が掛り日没を迎えたため、床上面側の塗装には至りませんでした。

 

座席パーツと仕切り壁も個別に塗装が必要です。(続く)

 

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