2021年11月27日は、えちごトキめき鉄道(以下、トキ鉄)の観光急行列車「朝から晩まで455」に乗車してきました。

それでは当日の記録を。。。

 

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朝の直江津運転センター

ホテルの自室から運転センターが一望できます。

455系・413系編成と115系2次弥彦色が並んで留置されていました。

455系・413系編成も出区点検が終わり構内移動が始まりましたのでホテルを出発します。

 

直江津駅

この日もあいにくの天気で雨が降ったり急に晴れてみたり雷が落ちたと思ったら大粒の雹が降ってくるなど冬の日本海側独特の天気になってました。まず駅の出札窓口窓口で受付を済ませて指定券や案内書をもらいます。

 

朝から晩まで455プランのパンフレット

朝から晩までコースの発売額は1人1ボックス占有で10,800円、2人1ボックス占有で21,600円になっています(乗車券及び急行券は別途必要)。今回の朝から晩までコースは通常の朝から夕までコースに特別企画列車のバル急行がセットされたもので乗車時間は10時間39分となっています。11月の設定日は6日、13日、27日の3日間のみとなっています。

 

旅のしおり(朝から晩まで仕様)

駅の出札窓口でコース名と予約番号、名前を伝えると受付完了です。すでに事前決済は終了していて指定券などは用意されていますので受け取りに際しては時間はかからないです(直江津駅はJR東日本の指定席券等も扱っているため時間帯によっては他の列車の指定券購入客が並ぶ事もありますので早めに手続きや切符購入を済ませておいた方が良さそうです)

指定席券はD型硬券で旅のしおりの最終ページにまとめて張り付けられています。本日は快速列車と急行列車を「立山」号、臨時の急行列車を「バル」号として運転されます。観光急行の指定席は基本的に同社のインターネットでの事前販売のみの受付で当日の発売や席の変更は不可となっています。車内で発売されている社急式の急行券も指定席料金での発売は停止されているようです。

旅のしおりは修学旅行のしおりをイメージしたようなもので8ページ構成になっています。

プランによって一部内容が異なっていますが過去に運転されていた急行列車の乗車時間ランキングや運転時刻表等が印刷されています。

コースに含まれるサービスや停車駅、停車時刻などが記載された案内書も添付されています。

 

快速「立山」号・妙高高原ゆきの指定席券

No,0481

指定席券はD型の淡緑色でJNRこくてつ地紋となっています。快速用と急行用がそれぞれ用意されているようです。

 

快速「立山」号・直江津ゆきの指定席券

No,0482

こちらは先例の観光急行を運転する「いすみ鉄道」とは異なり運転日ごとに列車名を決めて指定席券とヘッドマークを合わせています。

 

急行「立山」1号・市振ゆきの指定席券

No,1054

トキ鉄の指定席券は列車名と発着駅はゴム印押し、乗車日や指定席、発車時刻は手書きでの書き込みとなっています。

 

急行「立山」2号・直江津ゆきの指定席券

No,1055

発売個所は直江津駅のみで大人500円が設定されています。

 

急行「立山」3号・糸魚川ゆきの指定席券

No,1056

小児断線が印刷されていますが今のところは使っていないようです。

 

急行「立山」4号・直江津ゆきの指定席券

No,1057

列車名のゴム印は指定席で提供される飲食物の爪楊枝等を入れる袋にも使用されています。指定席を利用する際は確認してみて下さい。

 

急行「バル」号の指定席券

No,1058

この列車は秋の特別企画として設定されたもので2021年11月は6日(土)、13日(土)、20日(土)、27日(土)の4日間に設定されたものです。直江津駅を17時46分に出発して同駅に19時22分に戻るコースとなります。

 

指定席の受付の際に硬券の急行券も発券してもらいました。

 

急行券

直江津駅で発行されている急行券です。急行列車の始発駅3駅からの大人と小児の計6種類を発売しています。

 

直江津からの急行券(大人用)

No,1882

トキ鉄線内1乗車毎に有効となっているため距離の表記はありません。地紋は淡赤色のJNRこくてつ地紋になっています。

 

直江津からの急行券(小児用)

No,0233

小児用が別に用意されています。

 

糸魚川からの急行券(大人小児用)

No,0414

糸魚川発については小児断線が印刷されています。

 

糸魚川からの急行券

No,0149

糸魚川発については大人小児用が設備されていますが小児の専用券も用意されました。

 

市振からの急行券(大人用)

No,0482

市振発は直江津発と同様に大人用と小児用が用意されています。

 

市振駅からの急行券(小児用)

No,0155

直江津駅と糸魚川の2駅については硬券用の日付器(ダッチング)が設備されています。

 

有人駅では以下の急行運転開始記念乗車券や急行券も発売されています。

 

国鉄形観光急行運転開始記念乗車券A券

No,1710(2021年7月に同社のインターネットショップから購入)

この記念乗車券は観光急行列車の運行開始を記念して2021年7月4日から発売を開始したものです。乗車券2種類(各900円)、急行券2種類(各500円)を発売しています。

乗車券A券は表裏共に整備中のクモハ413-6号車の写真を印刷、乗車券は直江津から糸魚川までの大人用片道乗車券がセットされています。

 

国鉄形観光急行運転開始記念乗車券B券

No,1713(2021年7月に同社のインターネットショップから購入)

限定数は各3,000枚で無くなり次第販売を終了するようです。

乗車券B券は表面にクハ455-701をデザイン、裏面はクハ455の写真を印刷しています。乗車券は糸魚川から直江津までの大人用片道乗車券がセットされています。

 

国鉄形観光急行運転開始記念急行券A券

No,1745(2021年7月に同社のインターネットショップから購入)

発売はトキ鉄の妙高高原、新井、上越妙高、高田、直江津、糸魚川の各駅と同社の鉄道公式ネットショップで発売しています。

急行券A券の表面は松任から甲種輸送されてくる際の写真を印刷、裏面にはモハ413-6号車の写真を印刷しています。急行券は直江津発の大人用片道をセットしています。

 

国鉄形観光急行運転開始記念急行券A券

No,1738(2021年7月に同社のインターネットショップから購入)

急行券B券の表面は試運転時、裏面は整備中の写真が印刷されています。急行券は糸魚川からの大人用片道をセットしています。

 

鉄道開業150周年記念第1弾「ホリデーツアーパス」

No,1018

今回は予めネットショップから購入していた購入していた記念ホリデーツアーパスを使用します。この記念ホリデーツアーパスは来年の2022年10月14日に鉄道が開業して150周年を迎える事を記念して発売されたものです。

記念券は3つ折りで1枚ずつ切り離して使用することができます。表面には観光急行455系・413系のパンフレットにも使用されているサイドビューイラストを印刷、裏面には各車両の詳細やきっぷのご案内が印刷されています。

この日は1枚目のクハ455の部分を切り離して使用します。

 

快速列車の発車案内表

快速は6番線から発車、以降は1番線のみを使用して折り返し運転をします。

 

直江津駅に停車中の回送列車

JR東日本・新潟車両センター所属のA12編成。直江津方からクモハE129-112号車(Mc)+クモハE128-112号車(Mc’)の2両編成(新製2015年・総合車両製作所新津)になっています。

この形式は2014年に老朽化していた115系電車の置き換えや、えちごトキめき鉄道移管に伴う車両不足を補うために投入されたものです。使用はE233系をベースにE721系の設計思想を反映されたものです。2021年11月末現在で2両編成32本64両(A編成100番台)と4両編成(B編成0番台)26本106両の計170両が使用されています。

 

えちごトキめき鉄道ET127系電車

直江津運転センター所属のV4編成で妙高高原方からET127-4号車(Mc)+ET126-4号車(Tc)の2両編成になっています。この編成は2015年の「えちごトキめき鉄道」発足に伴いJR東日本・新潟車両センターに所属していたクモハE127-4号車+クハE126-4号車(新製1995年・川崎重工業製)を譲受したものです(2021年長野総合車両所にて機器更新工事を施工済み)

 

直江津駅6番線に進入する観光急行編成

6番線には8時28分頃に入線してきます。

抵抗器のブロアやMGなどの回転機の音を響かせながらゆっくり進入してきます。

 

直江津駅に停車中の観光急行編成

直江津運転センター所属の観光急行編成。市振・妙高高原方からクハ455-701号車(Tc)+モハ412-6号車(M’)+クモハ413-6(Mc)の3両編成になっています。

編成番号等は特に定めていないようですので観光急行編成と呼ぶ事にします。

本日は指定券にあるように「立山」号のヘッドマークが取り付けられています。

 

取材中のローカルテレビ局

本日は数局が取材に入っていました。

 

クハ455-701号車の車内

仙台に所属していた455系や457系と同じように車端部はロングシート化されていますが、デッキ仕切りやベンチレーターが撤去されているなどの違いがあります。

運転室周辺以外の内装は1971年の新製時のまま保っているようです。この車両でに使用されている内装が国鉄急行型の標準となっていました。50年間の汚れを見ていると染みついた特殊用殺虫剤の匂いがプンプンします(笑)

クハ455-701号車は1971年に川崎重工で新製されたサハ455-1号車を1986年に先頭車化改造及び制御回路を413系化したものです。たしか、先頭車化する際にサハ455-1が経年15年と比較的新しかった事から車体更新を行わなかったと記憶しています。

クハ455-701号車の元となるサハ455-1号車は1969年から製造が開始された457系グループの付随車として製造されたものになります。

 

出発準備が整った快速「立山」号・妙高高原ゆき

快速8350M妙高高原ゆきは直江津駅を出発すると高田駅、南高田駅、上越妙高駅、新井駅、二本木駅、関山駅の順に止まります。途中、春日山駅と北新井駅は通過となります。

 

■直江津駅

08:43発

 快速8350M妙高高原ゆき

09:37着

■妙高高原駅

 

提供された朝食

直江津駅を出発すると朝食が提供されます。

中には高田駅前にある「米やのコシヒカリ弁当」さんのおにぎりとお茶が入っています。ここの唐揚げ弁当は人気があるそうです。

車窓を楽しみながら美味しく頂きました。

 

関山駅周辺の車窓

昨日は雨でしたが夜から雪になったようです。

 

妙高高原駅周辺の車窓

標高が上がるにつれて雪の量も増えていきます。

 

妙高高原駅に到着した観光急行編成

妙高高原駅では7分間停車して折り返します。455系は雪国を走っていたイメージがあるので雪景色にマッチしています。

 

急行編成の方向幕

終着駅では幕回しが行われます。

厳密にいうと455系には側面方向幕は存在していませんが制御回路を413系に合わせる際に取り付け替え行われました。

装備されているJR時代のものを使用しています。方向幕は40コマ対応の機器で和倉温泉や米原、金沢、福井、近江塩津、近江今津等30コマ程度が収録されています。

 

雪の妙高高原駅

前日には雪が無かったのですが翌朝には真っ白でした。

快速8347M直江津ゆきは妙高高原駅を出発すると関山駅、二本木駅、新井駅、上越妙高駅、南高田駅、高田駅の順に停車、北新井駅と春日山駅は通過です。快速列車は地域の足としても使用されているので2号車~3号車はかなり混雑しているようです。

 

■妙高高原駅

09:44発

 快速8347M直江津ゆき

10:35着

■直江津駅

 

妙高高原駅周辺の車窓

降雪の予報は出ていましたがここまで積もるとは思っていませんでした。

 

関山駅の消雪スプリンクラー

早速活躍していました。

 

二本木駅スイッチバックの引き込み線にある雪囲い

この雪囲いは1911年(大正11)年の開業時から使用されているものです。3両編成以上の編成だと一部車両が中に入ります。

 

直江津駅に到着した観光急行編成

直江津駅に到着するとドアを閉めて車内整備が行われます。

自由席利用者は降車して改めて並びなおす必要がありますが指定席利用者は整備中も車内に留まる事ができます(但し、ドアが閉まっている間は乗降できません)。自分は一旦降車して駅の北側から写真を撮りに行きます。

 

直江津駅に停車中の泊ゆき普通列車

直江津運転センター所属のET122-7号車(新製2015年・新潟トランシス製)です。この車両はイベント対応車で「NIHONKAI STREAM」のラッピングが施されています。

 

直江津駅に停車中の急行「立山」1号

観光急行は主に1番線を使用して発着します。

直江津運転センター所属の観光急行編成。市振・妙高高原方からクハ455-701号車(Tc)+モハ412-6号車(M’)+クモハ413-6(Mc)の3両編成になっています。

クハ455-701号車は当初の塗装に戻った事になりますが、クモハ413-6号車とクモハ412-6号車は初めての交直流急行塗装となります。

413系電車は当初、赤2号にクリーム10号の帯をまとった姿(115系の美延色のような感じ)でした。

 

クハ455-701号車(Tc)

この車両は1986年にサハ455-1号車(新製1971年・川崎重工業製)を先頭車化改造したものです。先頭車化に合わせて413系電車の先頭車として運転できるよう制御回路が変更されましたが、車齢が若かったことから車体更新を行わずに急行型のまま運用についています。元、JR西日本・金沢総合車両所に所属していたB04編成の制御車です。

クハ455形の台車は新製時から装備しているTR69B形が使用されています。

 

モハ412-6号車(M’)

この車両は1987年にモハ470-6号車(新製1962年・日立製作所製)を車体更新して413系化したものです。台車や主電動機、パンタグラフ等の主要機器は再利用していますが、車体は417系及び717系電車と同じ構造のものに更新されています。車体更新後も主電動機のMT54化や台車枠の更新なども行われています。元、JR西日本・金沢総合車両所に所属していたB06編成の電動車です。

クモハ413-6号車とモハ412-6号車はWDT32形に換装されています。

 

クモハ413-6号車(Mc)

この車両は1987年にクモハ470-6号車(新製1962年・日立製作所製)を車体更新して413系化したものです。台車や主電動機等の主要機器は再利用していますが、車体は417系及び717系電車と同じ構造のものに更新されています。車体更新後も主電動機のMT54化や台車枠の更新なども行われています。元、JR西日本・金沢総合車両所に所属していたB06編成の制御電動車です。
 

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