2021年12月1日水曜日

くりでんミュージアム訪問【RPSJ】

 
↑くりでんミュージアムの保存車たち

くりでん廃線跡探訪【by RPSJ】に続いての日本鉄道保存協会の総会日程の2日目。
まずは宿泊先の栗駒高原「ハイルザーム栗駒」から出発
裏手にはレトロな雪上車がいました。なんでも南極で使われたものと同型なのだそうです。

標高が高いためすっかり雪景色でした。

チェックアウト後、全員で最初に「平成20年岩手・宮城内陸地震」の慰霊碑へ献花

9名の尊い命が失われた地震ですが、そのなかでも鉄道保存業界では多大なる功績を残していた岸由一郎氏が駒の湯温泉で土砂災害の犠牲になったことからこの慰霊碑の弔問が大きな目的でした。
ワタシ個人としては十和田観光電鉄の80周年イベントでニアミスした程度の関わりなものの、ひとづてに岸氏の評判は方々で聞いて尊敬していたため一度は訪れたいと思っていたものでした。

その後バス移動
休憩地点の目の前には前日大活躍したボンネットバスが休む姿も。

そして今回最大の目的地くりでんミュージアムに到着
ここも当時鉄道博物館勤務であった岸氏が尽力した施設です。

展示施設の方から見学を始めます
静態保存されている元名鉄のKD12

設備機械も上毛電鉄・大胡車庫にあったものと同じようなブーリー駆動の珍品です

現役時代のまま残されている事務室

別棟に移動し、、、

続いてKD95形(KD952)
2両の静態保存車はどちらも新製直後のような美しい状態でした

ご自慢の展示品の一つ1/150くりでんジオラマ
様々な小ネタも仕込まれているらしく、来訪時はぜひ細部まで見てみてください

展示品でちょっと気になったのがこの「移動文庫」
移動図書館の様な役割で各駅を巡回していたらしいです。

見学の合間にミュージアムショップで買い物
帰ってから楽しみます♪

そして道路(←廃線後に開通した都市計画道路が駅跡を2分しています)を挟んだ反対にある動態保存の場の旧若柳駅舎へ
現役時代はもう少し近代化された駅舎だったようですが、解体された沢辺駅の部材を使って原形に近づけたとのこと

駅長事務室内の通票閉塞器も修復されて稼働しておりました

電鉄時代活躍したM153号車
良い状態なものの架線電流が必要なこちらはさすがに動きません

稼働しているのはディーゼル車
まずはくりはら田園鉄道自社発注車のKD953から

タブレットを受け取って発車します

1往復するのを見物したあと乗車の番になります


900mほど先の線路終端部でエンド交換して引き返します

往復運転用に新設された信号所
こちらにもちゃんと閉塞器も設置されているようです

続いて車両交換でKD11号車の乗車体験
行先の「片町裏(信)」というのは折り返し地点の事らしいです

元名鉄の車両らしく電鈴を鳴らして発車
最初に乗ったKD95とは違う2軸車らしい横揺れを体感

車窓からはこの2日間で(これでも)一番はっきり栗駒山が見え…

周囲の畑にはシベリアから渡ってきたという雁の大群!!

若柳駅に戻ってきて体験乗車終了

こちらは駅舎脇に保存されている車両群
電気機関車ED203
細倉マインパーク駅跡に保存されているものより色合いは正確らしいです

貨車とミニ機関車は非電化後にイベントで本線走行したという記事を当時の雑誌で見た覚えがあります。
こんなところで見学終了。恥ずかしながらワタシは青森県の私鉄に目が行っていたので栗原電鉄→くりはら田園鉄道時代とも訪問したことがありません。とはいえ田園風景の中の路線はとても魅力的で現役の頃に来ておくべきだったと痛感しました。

聞けば全線にわたって線路が残っているのはただ単に撤去費用が掛かるからだそうなのですが、その後も雑草が茂ることで虫害が発生しないよう市の手配で草刈りなどされているため、結果的に現役時代そのままの線路が残されている由です。
せっかく見事に線路が残っているのですから分断された踏切跡をつなげ直して大々的に保存鉄道として活用できたら…と妄想せずにはいられません。
(↑現実には踏切の新設は国交省が認めない方針なので、そこをどうクリアするかが課題ですね)

昼食のあとくりこま高原駅前のエポカ21で総会
内容は活動発表・パネルディスカッションで印象に残った点だけ羅列しますと、、、
・くりでんミュージアムは2017年正式オープン後今年11月には来場者数5万人を突破した。
運営は市の直営だったがNPO法人“Azuma-re”に移行され、1件につき10万円までは市の決裁不要で手当てできる仕組みになった。
また専任の運転士を新規雇用したことで体験乗車の回数が増やせたほか、市全域の観光マップを作製したりして地域活性化に貢献している。

・ふるさと銀河線りくべつ鉄道では運転体験区間を日本最長となる往復5.7㎞(陸別駅~旧分線駅跡間)に伸ばした。
コロナ禍ではあったが地道に運転体験を続けたら1600万円と過去最高益を記録した(しかし軌道整備などでほとんど支出した)

・顧問の花上名誉館長は東武のSL列車の報告の際、新しく導入した展望車の事をぼそっと「腹立たしいけど…」と前置きしていた
他にもありましたが省略。
また次回は横浜で開催することが賛成多数で可決いたしました。

これにて無事終了。様々な体験に刺激を受けて宮城県栗原市を後にしたのでした

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