2021年11月28日日曜日

くりでん廃線跡探訪【by RPSJ】

先週、日本鉄道保存協会の総会がありまして、ワタシは電鉄文化保存会の一員として参加して参りました(保存会ではもう何回か参加していますがワタシ自身は初参加です)。

今回は旧くりはら田園鉄道の廃線跡とくりでんミュージアムの見学がプログラムに組み込まれているので宮城県での開催。
集合場所のくりこま高原駅にだいぶ早く着いてしまったので栗原市民バスで石越駅へ寄り道
約25分で石越に到着。便数は少ないですが100円とリーズナブルに移動できました。

駅舎の左手、駐車場の向こうに…

くりでんのレールがしっかり残っています!
この駐車場の位置こそくりでん石越駅の跡のようです

さらに先にもレールが続いてます
事前にグーグルマップで確認したらほぼ全線に渡ってレールが残されており、今にも軽快気動車が走って来そうな雰囲気に気分がアガります😆

せっかく来たので入場券を買ってJRの駅も見学
古風な跨線橋は昭和28年製の由。

到着した701系

外に出て、駅南側にある陸橋に上がるとちょうど石油列車が通過しました
列車の向こうの道も廃線跡の様に見えたので、後で調べたらどうも砕石採取線があった様です

もう少し粘ろうとしたものの雨が強くなってきたので駅に戻ろうとしたら、途中にあった通夜会場になぜか踏切警報器が!
どうも廃線後のくりでんで踏切の販売イベントをやったそうなのでその戦利品(?)と思われます

さて、集合時間に合わせてくりこま高原駅に戻って受付を済ませ、午後からはバス2台+栗原市の広報車で車列を組んで廃線跡見学に出発!!
最初は車内から沢辺駅跡見学
ゴミ収集箱の向こうにホームが1面だけ残っており、解体した駅舎の部材はくりでんミュージアムに活用した由。

踏切の跡はこの通り線路が切られて完全に道路にされています。

路線現役時代に撮影名所として知られた国道4号線からの眺め
線路の伸びる先には栗駒山があるはずですが雲に隠れてしまっていました。

雨が上がって虹が出るなか廃線跡(↑画像では田んぼの中)に沿って進み…

津久毛駅舎跡を遠望
民間企業に払い下げられて盛業中らしいです

次に栗駒駅跡を見学
かつて栗駒山登山の玄関口として栄えた同駅ですが、駅施設は解体されてレールだけが残された状態

ところで沢辺駅跡の辺りからサプライズでいすゞ自動車製のボンネットバスが車列に加わっていました(いすゞTSD40型)
なんでも宮城県内の峩々(がが)温泉で走っていたものを愛好家がサルベージしたもので、山道仕様として4輪駆動で、雪道で立ち往生したらボンネット先端のウィンチを木にかけて上る仕様なのだとか。
栗駒の町を拠点にしているそうで、参加者は思いがけない登場に興味津々です。

私達の班もここから乗せていただきました
車内も大変綺麗に整備されており、エンジン音も今のバスと違って「べ~~~(シフトチェンジ)べ~~~…」といった感じで、貴重な体験ができました。

次に鶯沢工業高校前~細倉マインパーク間の「秋法(あきのり)隧道」を見学
当然普段は立入禁止のところを特別に披露していただきました。
道路から坂を上っていき
軌道の先にあるのがその隧道
湧水と積もった落ち葉で水がたまり、枕木は相当腐食が進んでいます
ゲートの鍵を開けていただきいざ隧道内へ!
側壁はある程度の高さまでは素掘りのまま
トンネル内の枕木はもともとだいぶ曲がった状態の物も見られました
細倉マインパーク側に近づくと脱線防止ガードレールが添えられており
 
フェンスの隙間から出口の先を覗いて元来た道を戻ります
見学が終わるとふたたびバリケードが閉じられて人を寄せ付けない状態に。
トンネル入り口付近は深い水たまりができていたりして危険があるのでご覧の皆さまは決して近寄らないで下さい。

次は細倉マインパーク駅跡の見学
ED202と

木造のワフ71
この2両は市の所有らしく、ガイド役のくりでんミュージアムの方は関知していないようです

三角屋根の駅舎の裏に…

プラットホームがまるまる残り…

さらにその先には旧細倉駅の構内配線が確認できました

ボンネットバスはここまででお別れ。
もとのバスに乗り、三菱マテリアル㈱の特別の許可でこの先の細倉鉱山駅をバスから見学。
写真撮影は一切禁止でしたが、鉄道時代の貨物上屋が活用されていることを確認しました。

最後に細倉マインパーク見学
エントランスに展示されたトロッコを横目で見つつ…

まずは展示品から
目を引いたのがこの模型鉱山盛業の頃をイメージしやすくて良いですね

夜景も見ごたえありました

そして鉱山見学

決して広くはない坑口に展示されたトロッコにやはり目が行きます

大雑把にまとめると、この鉱山は江戸時代頃から銀など数種類の金属を採掘していたものの、軍需品の要望から次第に鉛の産出にシフト。一時は相当な隆盛だったものの昭和中期のオイルショックによるコストアップで国際競争力を失って埋蔵資源を残したまま閉山。
以降は施設と技術を活用して三菱が使用済みバッテリーからの資源回収等を行っている…といったところの様です←間違っていたらゴメンなさい。

鉱山の貨物輸送を担っていた栗原電鉄の痕跡は至る所に残っているものの、運ぶ貨物が無くなってしまってはさすがに存在意義が無いよなぁ…と納得したところで1日目の見学が終了したのでした。

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