箱根登山ケーブルカーに乗る(21年秋、車窓と混雑を収録!)

記事上部注釈
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箱根を周遊するうえで影が薄いながら重要な役割を担っている、箱根登山ケーブルカー。このケーブルカーの風景と混雑状況をお伝えします。

写真1. 箱根登山ケーブルカーの車両

復習:箱根登山ケーブルカーの概要

まず、箱根登山ケーブルカーの概要を紹介します。

箱根登山ケーブルカーの概要

概要をまとめます。

  • 区間:強羅-早雲山
  • 距離:1.2km
  • 高低差:214m

箱根登山ケーブルカーは強羅地区のケーブルカーです。全長が1.2kmと短いですが、箱根回遊ルートの一因をなす重要な交通機関です(図1)。箱根登山鉄道による運行ですが、高低差が大きいので、通常の鉄道では運転できません。そのため、急勾配に対応すべくケーブルカーによる運行です。

歴史は古く、1921年12月1日の開業です。日本では2番目に古いケーブルカーであり、本記事を執筆した2021年時点では開業100周年を迎えています。

車両は1995年までは1両編成でしたが、1995年からは2両編成に増強されています。そのため、繁忙期の混雑は緩和されています。

図1. 強羅と早雲山の位置関係(googleマップより引用)

なお、基本的に毎時3本の運転で、運転間隔も一定していません。接続する箱根登山鉄道が毎時4本ですから、箱根登山ケーブルカーも毎時4本運転とすれば良いでしょう。強羅-早雲山の所要時間は10分ですから、両端での折り返し時間を5分ずつとすれば、30分で1往復できます。ケーブルカーは2台あるのですから、15分間隔はじゅうぶんに可能でしょう。

箱根登山ケーブルカーに乗る

さて、実際にケーブルカーに乗ってみましょう!私が乗ったのは土曜の昼ごろということもあり、強羅から早雲山への便は立ちが出る程度の混雑でした。もう少し詳細に述べると、座席前のつり革が埋まり、ドア付近もそれなりに立ちが生じていたというレベルです。

写真2. 強羅のケーブルカーのりばは混みあう

このように多くの人がケーブルカーに乗るために並んでいます(写真2)。この状態で降車客と乗車客が混在すると、トラブルのもとです。そのため、乗車用ホームと降車用ホームは分離されています。

先頭部が多少空いており、最前部に人が入り込むスペースが確認されたので、私は先頭部に陣取りました。

写真3. 強羅を発車!

強羅を発車しました(写真3)。ケーブルカーは自らで運転せず、ロープにぶらさがっています。一般に山頂側の駅に運転台があり、そこでロープを操作しています。運転士さんのような人がいますが、ドアが閉まった際の連絡などをしています。

写真4. 公園下に停車!

公園下に停車します。全長1.2kmの路線に途中駅が4つあります。したがって、平均駅間距離は250m程度と非常に短いです。興味深いのは、両側にホームがあり、目的地に応じてホームを使い分けることです。

写真5. 坂を登る

坂を登ります(写真5)。箱根登山ケーブルカーは距離1.2km、標高差214m(=0.214km)です。三角比の考えを採用すると、(斜辺)/(高さ)=0.214/1.2=0.18です。sin=0.18となる角度を求めると、おおよそ10°です。つまり、箱根登山ケーブルカーはおおよそ10°の勾配を走るのです。

写真6. 公園上に停車!

公園上に停車します(写真6)。公園というのは、箱根強羅公園のことで、進行方向左側にあります。その箱根強羅公園で刊行した後に次の観光地に向かう人が乗ってきます。こんなに混んでいるのに、まだ乗るのですか?

写真7. 山を下る列車がやってきた

山を下る列車がやってきました(写真7)。こちらは赤色、向こうは青色の車両です。

写真8. 右側通行で行き違う

右側通行で行き違います(写真8)。多くのケーブルカーは2台運行で、それぞれに通る線路が決まっています。そのため、この組み合わせでは右側通行です。

写真9. 中強羅に停車!

中強羅に停車します(写真9)。地図を見ると、このあたりは静けさを求める宿泊施設が多く、観光名所はそう多くありません。いわば別荘地でしょうか(私は別荘を持っていないのでそのあたりの事情は詳しくないですが…)。

写真10. 紅葉の中を走る

紅葉の中を走ります(写真10)。この日は快晴でとても気持ち良かった1日です。もう少し日が長ければ言うことなしです。

写真11. 上強羅に停車!

そして、最後の途中駅の上強羅に停車します(写真11)。ここも周囲に観光地はなく、静かな宿泊地・別荘地という風情です。

写真12. 上強羅付近の風景

上強羅付近の風景です(写真12)。

写真13. 早雲山が近づいてきた

早雲山が近づいてきました(写真13)。ここも乗降分離型の配置です。右側から降ります。

ここで箱根登山ケーブルカーの旅は終わりですが、せっかくの早雲山駅です。ここには山の下を眺められる絶景スポットです。ロープウェイに乗るまでの時間(1本次のケーブルカーが到着するまでの間に乗れば、乗車待ちのロスタイムはそこまで変わりません)にここから風景を眺めるのも良いでしょう!

写真14. 山を眺める

早雲山から山を眺めてみましょう(写真14)。

写真15. このような風景も楽しめる

このような風景を楽しむことができます(写真15)。

さて、山から下る列車の車窓も収録しました。

写真16. 早雲山よりの風景

沿線には木々が多く、意外と下に開ける様子の景色は展開しません(写真16)。

写真17. 紅葉が美しい

紅葉の美しい時期のため、下の風景よりも紅葉の美しさのほうが目立つかもしれません(写真17)。

写真18. 強羅の向こうにも山が広がる

写真前方は強羅ですが、そのさらに向こう側にも山が広がります(写真18)。強羅の向こう側は山であり、箱根湯本などの山の下側は写真の右側に位置するのです。

箱根登山ケーブルカーに乗ってみて

箱根登山ケーブルカーに乗ってみました。以前から観光シーズンの混雑が激しいことで有名でした。確かに1995年の2両編成化や2020年のロングシート化は輸送力増強の意味から真っ当な施策でした。しかし、箱根登山鉄道との接続を一定にし、より移動しやすいダイヤにすることも重要なはずです。

とはいえ、箱根登山ケーブルカーの輸送力を増強しても、結局混雑ポイントが早雲山に移るだけかもしれません。それでも、ケーブルカーにスムーズに乗れ、早雲山まで比較的快適に移動できることも重要だと思うのです。

前後を読みたい!

さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?

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※それぞれ別ウィンドウで開きます。

※箱根旅行の基礎知識:箱根旅行の基礎知識とモデルコース

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