etSETOraは往路と復路で運行区間・経路とも異なる面白い列車でした。
このうち復路は尾道→宮島口間の運行で、海沿いの呉線ではなくひたすら内陸側の山陽本線をたどっていくルートとなっていました。
私は購入時にこのことに気づかず、危うく全区間乗車し損なうところでした…
このような変則的な運行は2021年10月1日をもって取りやめられ、翌10月2日からは復路も尾道→広島間(呉線経由)に改められています。
乗車したときはなにこれ?と思っていましたが、今となっては貴重な体験でしたね…
ということで復路のetSETOraに乗車します!
ちょうど青春18きっぷ適用期間ということで、この列車には18きっぷでは乗れないということをしきりにアナウンスしていました。
全車グリーン車指定席ですからね。
尾道を出た車両はしまなみ海道を見ながらもと来た道を戻ります。
糸崎に運転停車。
その次の三原に停車しました。
三原を出た列車は呉線と分かれ、山陽本線へと進んでいきます。
ここでバーカウンターへ向かうことに。
往路と異なり、復路はバーメニューが充実しています。
車内販売を利用したいなら復路のほうがいいかもしれません。
注文したのは…
「SETOUCHI BLOSSOM(ノンアルコールカクテル)」、それにおつまみの燻製かしわトロ。
燻製かしわトロは広島県産ハーブ鶏の希少部位「かしわトロ」を燻製にしたものだそうで。
香ばしさがあって美味しいですね…!
カクテルのほうはetSETOraオリジナルだそうで…上にオレンジが載っていていいですね…♪
しばらく景色を見ながらカクテルを楽しみます。
隣を流れるのは沼田川。
山陽本線はこの先しばらくこの川に沿って進んでいきます。
時折桜も車窓を流れていきます。
なにやら大きなアーチ橋が見えてきました。
高いところにかかったその橋をくぐります。
すごい迫力のこの橋、名前を「広島空港大橋(広島スカイアーチ)」といって、この橋を越えた先に広島空港があります。
山陽本線は貨物列車も多い路線。時折すれ違います。
列車は西条に停車です。
西条といえばお酒の街。etSETOraが復路だけ山陽本線まわりなのも西条への利便性を考慮したのかな?と思います。
西条を発車した列車はいよいよ山陽本線の難所、「セノハチ」こと八本松~瀬野間を走行します。
瀬野から八本松に向かって上り線に22.6パーミルの急勾配が存在するため、上り貨物列車は必ず補機を連結するというボトルネック区間。
補機は行きに見た「押太郎」ことEF210形300番台の他、一部はEF67形も使用されています。
下りということもあり、列車はセノハチを軽々と進み、瀬野を通過しました。
海田市に運転停車。先ほど分かれた呉線とここで合流します。
やはり山側の山陽本線経由のほうがはやいですね。
押太郎たちが見えてくると広島車両所。
なにやら上部が切り取られた変なコンテナがいました。
広島に停車です。
今回はここが終点ではないので降りません。
2分停車なのでボーッと駅の風景を眺めていると…眼の前を機関車に牽かれた何か長い列車が通過していきます。
えっ…もしかして…
やっぱり…!
下松にある日立製作所笠戸事業所から出場した甲種輸送列車です!
運ばれているのはできたての東京メトロ17000系17106F。
東京の地下鉄車両が中国地方で見られるのは珍しいですね。
甲種輸送があるなんて知らなかったのでびっくりしました…
広島を発車。ここから先は10月以降乗り入れない区間です。
列車は市内を流れるいくつかの川を渡り、西へ向かいます。
しばらくすると広島電鉄宮島線と並走するように。
尾道以来の海が見えてきました。
16:39、列車は終点の宮島口に到着しました。
降りるときに駅員の方がビニールにはいった何かを配布していたのでもらいます。
etSETOraはこの先大野浦まで(土日は南岩国まで)わざわざ回送された後に広島に戻っていきます。
この運用も広島止まりになったため現在は見られません…
その回送を見送ってホームを後にしました。
続きます。
★乗車データ
8233D 快速etSETOra 宮島口行き(山陽本線経由) 尾道(14:38)→宮島口(16:39)
キロ47-7002+キロ47-7001
※2021年4月2日乗車
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