KATOから最初と最後?の寝台特急登場 2022/4〜5 | 金屋代かずおのお部屋

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(本当に登場)

 

11/26,KATOが2022/4〜5月に発売する新製品を発表しました.5月の決算を迎える前に大物が出てくるかどうかは微妙な情勢であると筆者は予想していましたが,アイテム数は少ないものの新規製作の製品まで登場しました.

それでは見ていきます.特記なしは4月発売予定です.

EF61 茶色

先月「EF61」が発表されたばかりですが早くもバリエーション展開となりました.EF61はこちらの方が華やかな活躍をしていました.枝番は「2」が開いており,「シールドビーム+PS22パンタグラフ改造機」などの展開が予想されます.最も当該車のナンバーが入っています.

EF60 500

EF61ともに特急列車の牽引に使用されていた機関車が同時発売です.他メーカーからも発売されていますが,その他メーカーでは叶わなかった現存機が「意外と短い」新仕様で初登場となります.ナンバーには現存の501号機,JR西日本に継承された503号機があり,許諾も東日本・東海・西日本・九州の4社から取られています.

枝番はいきなり「4」からスタートしてます.0番台(茶・青)や19号機などのバリエーションにも期待します.19号機はちょうど発売予定の高崎12系の牽引機です.

 

なお,これらの機関車は「セノハチ」で補機として使用されていましたが.製品状態でテールライトは点灯しません.現状テールライト点灯化対応キットパーツなども企画されていないようです.とはいえ仮に製品状態でライトが点灯するのであれば価格が跳ね上がります.

 

被牽引車は1963年当時の「あさかぜ」が用意されます.以前発売されていた1958年当時・1975年当時の「あさかぜ」と異なり,黒台車・カニ21・ナロネ22が1両・合計15両編成の仕様となっています.「最初」ではありますが「最初期」ではないです.

 

しかし,筆者は我慢できなかったのか,似たような列車を昨年組んでしまいました.追加で買うかどうかは微妙なところです.1963年当時の「あさかぜ」のヘッドマークはローマ字がないこと,ナロは1等車であったことから,少なくとも一部のパーツは購入しようと思います.

 

EF61・EF60 500以外の牽引機はEF58やC62,C59,ED72(KATO未製品化)などが挙げられます.1961年に入れ替わるように使われていたため時系列が合うかどうかは微妙ですが,この機会に関門トンネル向けにEF10 3次型が再販されても良かったのではないかと思います.

285系(5月)

現役唯一の寝台特急にして,コロナ禍においてさらなる存在感を見せている285系が,2019年以来の再生産です.リニューアル後の姿が0・3000番台とも用意されます.専用室内灯も再生産されます.285系の模型は発売後しばらく,中古市場も含めて出回る可能性があり本体の購入を保留する場合でも,専用室内灯は先に用意したいです.

 

筆者は比較的初期の製品(再販分)をアップデートしたものを持っています(アップデートパーツの再販は未定です).

 

タイトルで「最後?の寝台特急」とありますが,昨今のクルーズトレイン・団体臨時列車などの動向を考えると,通常のチケットを購入して乗車するタイプの夜行列車の役目は終わったと見ています.通常のチケットは匿名で購入できてしまう点[1],車内で設備以外のサービスを受けられない可能性がある点,転売や鉄道・旅行会社職員による不正発券(実例あり[2])の温床となる点,実数で新幹線2両分・料金で新幹線3両分の乗客しか乗せられないにもかかわらず専用の在来線車両を7両,それも夜行・複数事業者跨ぎで運行させるのは極めて効率が悪く,今後新規で運行するのであれば「特急券+寝台券+食事+シャワールーム利用権など」をセットにした旅行商品とすることが理にかないます[3].その料金は現在の「カシオペア紀行」と同等程度以上になるでしょうが,1960年代の寝台特急の料金は金銭感覚的にこのようなものであったようです[4].

 

話がずれました.

 

なお,品切れの「サウンドボックス」が2021/12に再入荷します.原料不足などで思うように作れなかったかもしれませんが値上げ等はありません.

 

1960年代は遠い印象がありますが,特に特急列車を中心に現代の鉄道輸送ノウハウを確立したという点では特に重要で,現代でも色褪せないと思います.この機会に「食堂車2両・キロ80が1等車のキハ82系かもめ」「山陽本線乗り入れ仕様の151系(連結可能クロ151)」などが用意されると大変嬉しいです.

 

なお,「ふたつ星4047」のエクステリアデザインが発表されたことを紹介します.展望窓を生かして「いさぶろう・しんぺい」の予備車や「はやとの風」を再改造するとのことで,「はやとの風」は2022年3月までに廃止になります[5].

 

[1]:現金で購入すれば匿名で指定券が購入できるところ,ホテルに匿名で泊まることはできません.

[2]:

https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000029046.pdf

[3]:筆者のこの文章中に「運賃」が含まれていないところで「WEST EXPRESS 銀河」や「36ぷらす3 ランチ・ディナーコース」とは異なります.現在運賃別売り形態で提供されている旅行商品として,えちごトキめき鉄道の観光急行455「スイーツコース」が挙げられます.この商品に運賃・料金は含まれていません.

[4]:

https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2021/11/26/211126_4047_design.pdf