はじめに

京成には未成線がいくつかあります。

その一つが現在の京葉線です。

オイルショックと空港騒動で経営難になった京成は路線建設から手を引きテーマパーク建設のみ進め、その計画路線に国鉄が路線を敷いた結果、京成グループの東京ディズニーリゾートがJRの沿線にあるという状態になったのです。

この記事では京葉線が京成によって作られていたらどうなっていたか考察していきます。

路線概要

京成の計画は東陽町~オリエンタルランド~船橋港~稲毛海岸~千葉港~千葉寺でした。千葉寺で、当時計画されていた小湊鉄道新線(その後小湊鉄道は計画を断念し、千葉急行(現在の京成千原線)がその区間の一部に路線を敷く)に接続する予定でした。

つまり区間は東陽町~千葉寺となります。

しかし東陽町で東西線に乗り換えというのはあまりにもお粗末です。そのため、東西線と直通運転すると思います。なので軌間は1067mmとなります。

反対側では小湊鉄道新線と直通し、通勤列車は上総牛久、有料特急は上総中野まで乗り入れます。こちらも軌間は1067mmです。

線路数は東陽町~千葉寺~海士有木で複線、既存の小湊鉄道区間は単線です。

まとめると、区間は東陽町~千葉寺、軌間1067mmの全線複線です。

経由ルート・駅

上に書いた計画を元にルートと駅を考えていきます。

2面4線地下駅の東陽町駅。

東陽町で東西線と分岐した後、1.7キロ程、現在の南砂町駅の南約1キロの場所に2面2線地下駅の新砂駅。

新砂駅から3.1キロ程、現在と同じ位置に2面2線高架駅の葛西臨海公園駅。

葛西臨海公園駅から2.1キロ程、現在の舞浜駅と同じ位置に2面4線高架駅のリゾートゲートウェイ駅。(東京ディズニーランド駅にしようとするもディズニーからの反対でこの名前に)

リゾートゲートウェイ駅から2.1キロ程、2面2線高架駅の南浦安駅。

南浦安駅から1.3キロ程、現在の新浦安駅と同じ位置に2面2線高架駅の京成浦安駅。

京成浦安駅から2.1キロ程、現在の市川塩浜駅と同じ位置に2面2線高架駅の行徳駅。

行徳駅から3.1キロ程、高谷JCT付近に2面4線高架駅の高谷駅。

高谷駅から1.3キロ程、現在の二俣新町駅付近に2面2線の二俣駅。

二俣駅から2.3キロ程、船橋港・船橋市役所付近に2面4線高架駅の船橋港駅。

船橋港駅から1.3キロ程、3面6線の高架化した船橋競馬場駅。

船橋競馬場駅から1.1キロ程、谷津バラ園付近に2面2線高架駅の谷津バラ園駅。

谷津バラ園駅から1.9キロ程、現在の新習志野駅と同じ位置に2面4線高架駅の京成秋津駅。

京成秋津駅から1.7キロ程、現在の幕張豊砂駅予定地に2面2線高架駅の幕張豊砂駅。

幕張豊砂駅から1.7キロ程、現在の海浜幕張駅と同じ位置に1面2線高架駅の海浜幕張駅。

海浜幕張駅から2.0キロ程、現在の検見川浜駅と同じ位置に2面2線高架駅の検見川浜駅。

検見川浜駅から1.6キロ程、現在の稲毛海岸駅と同じ位置に2面4線高架駅の稲毛海岸駅。

稲毛海岸駅から1.8キロ程、2面2線高架駅の新港駅。

新港駅から1.7キロ程、現在の千葉みなと駅と同じ位置に2面2線高架駅の千葉みなと駅。

千葉みなと駅から2.1キロ程、2面2線高架駅の京成寒川駅。

京成寒川駅から1.2キロ程、2面4線高架駅の千葉寺駅。

ダイヤ

東西線と直通運転するとなると、近いルートを通る西船橋方面への延伸は行われてなかったでしょう

その場合日中毎時12本が運行され、普通が6本、優等列車が6本で、東西線内は全列車各駅に停車すると考えます。

朝ラッシュ時は現在の東西線と同じ毎時24本で、普通が12本、優等列車が12本となります。

夕ラッシュ時は毎時18本で普通9本、優等列車が9本となります。

その他に中野~養老渓谷・上総中野の特急が1~2時間に1本、ラッシュ時には中野~ちはら台・海士有木の特急も運転されます。

他路線への影響

京葉線が一部しか作られず、総武線に房総特急が走り続け、武蔵野線は西船橋止まりとなります。

総武快速線の需要も増え、日中毎時8本程度朝ラッシュ時は毎時20本程度運転されると思います。

京成千葉線は小湊鉄道新線とは軌間が違って直通運転できないため利用者は今より少なく、4両が残っていたかもしれません。

京成本線は特急系種別が船橋競馬場に停車していたでしょう。