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JR東海の「飯田線秘境駅号」2021年秋|紅葉色づく秋雨の秘境駅号

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普段降りることが難しい飯田線の秘境駅を巡る、JR東海の「飯田線秘境駅号」。今回は紅葉色づく秋の秘境駅号に乗ってきました!

*2021年11月の情報を基に作成しています

熱烈なお見送りで秘境駅号の旅がスタート

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急行「飯田線秘境駅号」は、普段降りることが難しい秘境駅を効率よく巡り、さらに駅周辺の観光が楽しめる列車。毎年春と秋に運行されていますが、毎シーズン座席を確保するのが困難なぐらいの人気ぶりです。「飯田線秘境駅号」に乗るのは2回目ですが、2回とも雨の秘境駅号となってしまいました。

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今回乗車した2021年秋シーズンの「飯田線秘境駅号」は11月20日~23日の4日間運行されました。

出発する「豊橋駅」では、手の込んだLED表示が旅のワクワクを掻き立ててくれます。
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LED職人さんに拍手!
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「飯田線秘境駅号」が入線してきました!
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ホームには横断幕やパネルを持った駅員さんが大勢!

ホームから、そして隣接する乗務区から、熱烈なお見送りを受けながら「飯田線秘境駅号」5時間40分の旅がスタート!
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この日は平日にもかかわらず、座席はほぼ満席。ツアー客も多くいるみたい。

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秘境駅区間に入ると忙しくなると予想して、少し早いですがさっそくお弁当を広げます。購入したのは、その名も「飯田線秘境駅弁当」。
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豊橋駅の駅弁屋さん「壷屋」謹製。おかずがぎっしり詰まっています!中でも、壷屋名物の稲荷寿司は、甘めのタレが染み込んだ油揚げがジューシーで絶品です。

急いで行かない急行列車

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「新城駅」に到着。さっそくここで24分停車します。種別は急行ですが"急いで行かない"列車です。
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ホワイトボードには歓迎の文字が。
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待合室では地元の皆さんによる物産品の販売が行われていました。
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試食もたくさんあって、ついつい手が伸びる!
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「新城駅」では反対の普通列車を退避。

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さらに豊橋を18分遅く発車した「特急 伊那路」に道を譲ります。
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新城で購入した「奥三河バーガー」をいただきます!なんと猪肉のメンチカツを挟んだ一品。奥三河では猪が有名なのだそう。分厚くて肉々しい猪肉のメンチカツに、ごぼうチップスがアクセント。美味しい!

あとで調べると、高速道路のパーキングエリアで発売されているみたい。気になった方はぜひ。

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秘境駅号は、鳳来峡付近を通過。このあたりの川は、川底に板を敷き詰めたように見えるから、別名板敷川とも呼ばれるそう。紅葉と渓谷のコントラストが美しい中を、時速10キロぐらいのスピードでゆっくりと走ります。

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元は運転士だった車掌さんの放送によると、雨と落ち葉と登り勾配で滑りやすい中、ゆっくりと走るのは至難の技なのだそう。秘境駅号は運転士さんもウデが鳴る列車でもあるようです。

紅葉色づく秘境駅へ

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最初の秘境駅「柿平駅」に到着。2021年の秘境駅ランキング172位。
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さっそく色づいたもみじを発見!
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雨に濡れたもみじも、なかなか美しい。
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続いて到着したのは「東栄駅」。
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鬼が目を光らせる、東栄駅の駅舎。国指定重要無形民俗文化財の「花祭」で使用される鬼の面がモチーフとなっています。
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燃えるように真っ赤に色づいたもみじ。秋を走る秘境駅ならではの光景です。

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「東栄駅」の駅前では物産品の販売が行われていました。試食させてもらったみかんが、甘くて美味しかった!
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駅に停車する毎に、列車の前には記念ボードが設置されていました。
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手作り感満載の記念ボードも、秋仕様。

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「東栄駅」を発車した秘境駅号。車内では乗車記念グッズが配られました。カードサイズの記念乗車証、乗務員さん手作りのしおり、そして小和田駅がデザインされたマスクケース。

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車掌さんにかわいいスタンプを押してもらいました。旅の記念に。

中部天竜駅では、沿線の小学校からのお手振りが。児童が登校してくる平日だけのサプライズ!
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「佐久間駅」では、2009年に閉館した「佐久間レールパーク」へ行く特別列車のヘッドマークがこちらを向いていました。奇跡的に写真が撮れた!

秘境駅号の見所のひとつ、渡りそうで渡らないS字鉄橋こと、第六水窪川橋梁をゆっくり通過。本来ならトンネルで抜けるところを軟弱な地盤で掘削を断念し、避けるように鉄橋が架けられたのです。
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秘境駅号は「大嵐駅」に到着。秘境駅ランキングはランク外。
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トンネルとトンネルの間に挟まれた駅。
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駅舎は東京駅をモチーフにして建てられたのだそう。
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紅葉はちょうど見頃のよう。
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駅からすぐ近くにある橋へ。
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霧がかった川面と紅葉が幻想的。これも雨の秘境駅号ならではの光景。

THE秘境駅 雨に濡れる小和田駅

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数ある秘境駅の中でも全国的にも名高い「小和田駅」に到着。2021年の秘境駅ランキングは第3位で、飯田線の中で1番上位で、まさに"THE 秘境駅"。
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雨に濡れる木造駅舎。
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なぜか駅舎の前にはバイクの残骸。秘境駅感があります。
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「小和田駅」では20分の停車時間があるので、駅周辺を散策します。ただ秘境駅を巡るだけでなく、駅周辺の散策も効率よくできるのが「飯田線秘境駅号」の魅力のひとつ。
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滑りやすい階段をゆっくりと下って行きます。f:id:masa-tetsudo:20211123103336j:image

鉄道ファンの間では有名なミゼットの残骸。

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茂みの向こうにもありました。
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かつて人が住んでいた廃屋。
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しっとりと雨に濡れた姿と紅葉は、とても絵になる光景でした。

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駅名の由来が気になる「中井侍駅」。2021年の秘境駅ランキングは第10位。
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ぐいーんとカーブする途中にある駅。右も左も断崖絶壁。
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コンクリートに生えた苔が雨に濡れてきれい!
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「中井侍駅」周辺は、幻とも言われる中井侍銘茶の産地。駅を挟んだ崖には茶畑が広がっています。
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本来なら茶畑が見えるそうですが、あいにく雨で霞がかっていました。

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「伊那小沢駅」は2021年の秘境駅ランキング第62位。
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川に架かるコンクリート橋。霧で霞む山々にはうっすら紅葉が。
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ここまで雨による空転と反対列車の遅延で遅れ気味だったので、慌ただしく観光。先を急ぎます。

秘境の中の大都会で小休止

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秘境駅号は秘境の中の大都会、天龍村の「平岡駅」に到着。たっぷり40分停車する間に、なんと急行なのに普通列車に抜かれます。
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駅前からは大声で呼び込みが!地元の皆さんによる物産品の販売が盛大に行われています!
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雨の中ですが、駅前の会場は大盛況。
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こちらは乗務員さん手作りの顔はめパネル。記念写真にぜひ。

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さっき降りた「中井侍駅」で採れた幻の中井侍銘茶と"ていざなす"のフライを買ってきました。"ていざなす"は天龍村の特産品。水分をたっぷり含んでいてとってもジューシー!甘くて美味しい!雨に濡れて寒かったので、温かいお茶で暖まりました。
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雨が強くなってきましたが、秘境駅号は先へ進みます。

幻想的な秋雨の秘境駅

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2021年の秘境駅ランキング第13位の「為栗駅」に到着。
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駅前に架かる吊り橋が、紅葉ととってもマッチ。
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霧に包まれた山々と、その向こうに見える紅葉がとても幻想的です。
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「田本駅」に到着。2021年の秘境駅ランキングは第5位。トンネルとトンネルそして絶壁に挟まれた、まさに秘境駅のフルコンボ。
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トンネルの上から望む景色を目指して、急な階段を登ります。
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「田本駅」がいかに険しい場所にあるかが、よくわかります。本来なら絶景が広がるはずでしたが、あいにく霧に包まれていました。残念。

飯田線のパワースポット

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ここからは、ありがたい駅名が続きます。まずは秘境駅ランキング第6位の「金野駅」。
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駅名板に触ると、金運がアップするとか!?
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静寂に包まれた駅前。きれいに色づいた木々だけが、そこにはありました。
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続いて「千代駅」。2021年の秘境駅ランキング第20位。
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こちらは長寿にご利益がありそう。ちなみに「千代」と「金野」を早口で読むと「ちょきん」に聞こえる!?とにかく飯田線1番のパワースポットです。f:id:masa-tetsudo:20211123111750j:image

秘境駅巡りは「千代駅」で最後。天竜川下りの入口「天竜峡駅」を出ると、さっきまでの秘境区間が嘘みたいな市街地へ。「飯田線秘境駅号」は約10分遅れて終着「飯田駅」に到着。

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ここでも大勢のスタッフさんのお出迎えで、旅の締めくくり。
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りんごのように真っ赤に染まる「飯田駅」の駅舎。秋雨に濡れる秘境駅はどこも幻想的で、紅葉の美しさも相まって素晴らしい光景でした。願わくば、次回は晴れの秘境駅号に乗りたいですが。

5時間40分の乗車時間は数ある観光列車の中でも随一の長さです。しかし、乗ったり降りたり見所満載なので、最後まで飽きることなく楽しめました。皆さんもぜひ「飯田線秘境駅号」に乗車してみては!

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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