福岡市交通局(福岡市営地下鉄)の空港線・箱崎線の車両と言いますと、最も多い編成は1000系電車でありまして18編成がありますが、それに次いで所有している車両として、2000系電車が6編成存在しておりまして、これら路線、そして相互乗り入れのJR筑肥線にも運行されております。
この2000系電車は、博多~福岡空港間が開通しました前年の平成4年より導入されておりまして、1000系電車の続編成番号であります19編成から24編成までの6編成36両が導入されておりまして、空港線(姪浜~博多~福岡空港間)・箱崎線(中洲川端~貝塚間)及びJR筑肥線(姪浜~筑前前原間)でも運行されております。
そんなこの2000系電車も、全車製造から20年以上が経過しておりまして、初期に導入されました車に関しましては導入から30年に迫ろうともしております。そのため、若干のリニューアルを施してもいまして、その代表格として、全車にフルカラーLED改造が施されております。
(貝塚行き)
このフルカラーLED改造は、平成27年から28年までにかけまして19~24編成全車に施されておりまして、カラーも箱崎線が上の画像のように青地、空港線が以下画像のように橙地、そしてJR筑肥線も同じくその下の画像のように黒地の表示となっておりまして、いずれも文字は白地となっております。尚、表示も駅ナンバリングの番号、そして英語・中国語・韓国語(ハングル)も見られております。
【福岡空港行き】
(全体)
(英語(アルファベット))
(中国語)
(韓国語)
【筑前前原行き】
(前面)
(英語(アルファベット))
(韓国語)
さらに、車内もシートが緑地のロングシートからバケットシートに改められておりますし、中央部には縦手すりも設けられているなど変化が見られておりまして、緑地のロングシート時代としますと見た目に変化が生じている事が伺えております。
(23編成)
(バケットシート部分)
ここまで、2000系電車に施されましたリニューアルに関しましてご紹介しましたが、実はさらにリニューアルを施しました2000N系電車も登場しております。私自身も実際に収める事ができましたし、乗車する事もできておりましたが、今回はその2000N系電車としての姿を皆様にご紹介してまいります。
この2000N系電車の登場の経緯は、製造から30年になろうとしている車両も出てきている事から、大規模改修を行う事になったものでありまして、車体内外装の改修の他、補助電源装置や換気扇インバータといった機器類の更新などを行なっております。また、2000N系電車となりますと、青のストライプが上部にも見られておりまして、こういった所がこれまでの2000N系電車の違いでもあるようです。
(上部に青いストライプが見られます)
ここからは、車体にあります表示・ステッカーをご紹介します。この2000N系電車では、「2000N」と書かれた表示が社章の下に見られておりまして、これまで社章の下に見られておりました「SERIES 2000」としますと、よりリニューアルされた事をアピールしている感が伺えるのではないかとも思います。
この2000N系電車では、号車表示も大きく見られるようになっております。この姿からも、誰からもわかりやすくなっている事もお分かりいただけるのではないでしょうか。
また、ステッカーも一新しております。上の画像の「ワンマン」表示、そして「弱冷房車」の表示がより2000N系電車としての姿を伺わせているようでもあります。、
行先表示は、先述のように先に施されておりましたフルカラーの表示となっております。この後もご紹介しますように、現在2編成で2000N系電車化しておりますが、2000系電車時代に行われましたこのフルカラーや車内のリニューアルもまさに2000N系電車化への前触れが行われていたのかと思う所でもありましょうか。
(博多方面には行きませんをアピールする表示)
こちらは車内です。バケットタイプのシートに関しましては2000系電車時代に先に行われておりましたが、リニューアル前の画像と比べてみましても、今回は車内の化粧板や床などを張り替えられているようであります。また、照明もLED照明となっているようでありまして、明るい車内へと変化が見られております。
(張り替えられた化粧板)
(床も張り替えられております)
(バケットシート)
(リニューアル前撮影)~シートから違う事がわかります
番外でもご紹介しました優先席であります。優先席に関しましても画像のように壁には青いステッカーが貼られておりまして、シートも「優先席」と書かれている事がお分かりいただけるのではないかと思います。
ドア上には、液晶の案内表示器が設けられておりまして、駅名の表示が日本語以外にも英語・中国語・韓国語で見られております。また、下の駅名表示に関しましては所要時分も見られておりまして、これはこの地下鉄線に乗り入れておりますJR九州305系電車でも見られるような表示の仕方となっております。
(上段、ひらがな表示)
また、こちらも305系電車でも見られます下車ホーム案内であります。実際に、下車ホームの所に何があるのかがわかるようにもなっております。尚、以下画像のランプはドア開閉を表すランプでもありまして、こちらも305系電車で見られる表示がリニューアルで取り付けられている事もわかります。
さらに、この時は英語で表示されていたのでわかりにくいですが、乗り換え案内や駅の位置までも記されるようになっております。本当にこう言った表示が見られる分わかりやすくなっている事もわかる部分でもありましょうか。
(乗換案内)
(現在位置表示)
ここまで、2000N系電車の車内外をご紹介しましたが、今回撮影・乗車しましたのは2000系電車で最初に導入されました19編成でもありました。現在22編成も先に2000N系電車化されておりますが、今後さらにこのような形へと徐々に変わる事になる事を思いますと楽しみな所でもあります。
(1号車、2501)
(2号車、2001)
(3号車、2101)
(4号車、2002)
(5号車、2102)
(6号車、2502)
今回は、新たなリニューアルされました福岡市営地下鉄2000N系電車に関しましてご紹介しましたが、この2000系電車ももう30年近くになるのかと言うのが驚く所ではあります。私自身も、この19編成が学生の頃に導入されておりましたので、甲種輸送から見に行っていたのが懐かしい所がありますが、もうそれから長い月日が経っていた事に関しましては驚く所ではあります。そんな中での今回ご紹介しました2000N系電車の姿も、まだまだ活躍が見込められているからこその姿でもありますので、これからも空港線・箱崎線、そしてJR筑肥線を駆け抜けていただきたいものであります。