「父ちゃん、母ちゃんクイズの答え合わせの時間だよう❗」

 ホームの先端でスマホで撮影したのは東急電鉄の古豪8500形電車。

「昭和50年(1975年)に広島県の福山市から東京大田区の池上線沿線に引っ越してきた小学6年生のときに日曜日に同級生と自転車で自由が丘駅の近くまで行ったときに大井町線(当時は田園都市線)の踏切で見かけて新型車だと教えられたんだ」

「父ちゃんの回顧録なんか聞いちゃァいないよう❗答え合わせの時間だって言ったんだよう❗」

「あのときはまだ田園都市線で6両編成で走っていておれが中学生に、なって横浜市の日吉に引っ越してから東横線にも走るようになったんだ」

「母ちゃんが言ったこと理解てきてるかえ?」
 このホームからは手前から首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)JR東日本常磐線・東京メトロ千代田線の線路が並んでいるのが眺められます。通過しているのは常磐線のE531系普通列車です。

 このホームの反対側先端からは荒川放水路の鉄橋をやってくる列車が眺められます。やってきたのは東急電鉄の2020系。8500系同様に東急田園都市線東京メトロ半蔵門線を通って東武鉄道スカイツリーライン(伊勢崎線)経由伊勢崎線久喜日光線南栗橋まで乗り入れています。

「ということはここはスカイツリーラインの駅ってことになるのかえ?」
 こちらは東武鉄道の10030型です。
 東急電鉄の8500形が東急8000系列の一員とするなら、こちらは東武10000系列の一員とも言えますが、同じマイナーチェンジでも東急8500形の場合は8000形と外観で大きく異なるのは前面くらいなのに対して東武10030型は1000型とは側面の仕様などもかなり変化があります。
 転覆しないか見ていて心配になるほど車体を傾けて通過していきます。

「答え合わせはどうなってるんだよう❗」
「というわけで正解は東武鉄道スカイツリーライン小菅駅でしたよう🎵

 この荒川放水路…東京都足立区随一のターミナル駅である北千住駅から郊外へ延びる前述の各路線の鉄橋が並行しているわけですが、現在では東急電鉄と東京メトロ半蔵門線、そしてつくばエクスプレスの車両において世代交代の時期となっており、前述の東急8500形はここで通常見られる旅客用車両としては最古参となりました。

 ちなみに小菅駅は北千住駅から荒川放水路を渡りきったところにありますが、緩行線の各駅停車のみが停車、急行線にはホームがありません。
 また、常磐線・つくばエクスプレス・千代田線も荒川放水のこちら側にはえきが設けられていないのですべての列車を眺められるのは小菅駅のみ。
 常磐線の特急「ひたち」「ときわ」と貨物列車以外はすべての列車が停車する(東武スカイツリーラインのThライナーは通過ですが、乗務員交代のため運転停車します)北千住駅は構造上すべての列車を眺めることはできません。
 常磐線と東武鉄道のホームは並んでいるので相互に列車を眺めることができますが、東武スカイツリーライン緩行線および東京メトロ日比谷線は3階、つくばエクスプレスはそれよりもやや高い位置、そして千代田線は地下なので4社の路線が並行する区間ですべての列車を眺められるのは小菅駅ホームだけなのです。

 前述のようにこれだけの路線が並行していることと東京メトロのうち日比谷線・千代田線・半蔵門線の列車や前述のように半蔵門線を通ってやってくる東急電鉄、千代田線を通ってやってくる小田急電鉄の車両も見られます。

 思いつくだけでも6社(JR東日本・東武・東京メトロ・首都圏新都市鉄道・東急・小田急)の旅客用車両と常磐線を通るJR貨物の電気機関車を含めると、ここで眺められる鉄道車両は現時点で22形式ほど浮かんでくるのですが…。