「直江津D51レールパーク」訪問記

今回は新潟県上越市にある「直江津D51レールパーク」を訪問しましたのでそのレポートです。
なお、訪問から執筆まで期間が開いており、訪問時と執筆時では差異があるかもしれませんが、予めご了承下さい。

「直江津D51レールパーク」とは

まず最初に「直江津D51レールパーク」について説明してから本編に入りたいと思います。
この「直江津D51レールパーク」は”えちごトキめき鉄道”が直江津駅構内に開設したテーマパークで、名前の通りD51形蒸気機関車の動態保存が売りで、僅かな区間ですがSLに乗ることが出来ます。
直江津駅構内に残っていた転車台や扇形車庫、413系などと合わせて鉄道を楽しめるスポットとなっています。
開園は3月から12月までの土日祝日が中心で、12月~3月の冬季は休業となります。開園時間は9時45分~17時(最終入場16時30分)です。
また、D51形の乗車は1日4回で、乗車するには整理券が必要なものの入場料以外に追加料金は必要ありません。
入場料は大人1000円、子供700円となっており、年間パスポートに相当するシーズンパスポートは大人4000円、子供2000円となっています。
チケットは現地での当日売りと、えちごトキめき鉄道の公式サイトから事前予約かの2パターンがあり、オープンからしばらくは密を避ける意味で事前予約のみでしたが、現在は当日購入もOKになったので、無理に予約をすることもないかなとは思いますが、今後人流が増えて来て来場者が増えてくれば当日だと希望する時間帯に入園できない可能性もあるとは思いますので、訪問する時間帯が決まっているならば予約したほうが間違いはないでしょう。
それでは予備知識を踏まえてレポート本編に入っていきましょう。

「直江津D51レールパーク」へ

私は当日、直江津にホテルをとって朝イチで参戦したのですが、朝イチと言っても開園は9時45分なので駅前に泊まっていればかなりのんびり出発することが出来ますけどねw
やろうと思えば東京から朝一番の新幹線に乗ってくれば前泊せずに朝イチ参戦も不可能ではありません。


直江津駅構内から既に案内が出ています。
そりゃあなんと行ってもえちごトキめき鉄道が作った施設ですからね。
駅でPRしないほうがおかしいですw


直江津駅前にあるSLの動輪
これはレールパーク開設前からあったものですが、直江津は新潟で最初に鉄道が通った場所であり、信越本線と北陸本線が通る交通の要衝でもあったことから鉄道の街として発展した歴史があります。


レールパークは直江津駅構内にあると書きましたが、入口は駅から少し歩いたところにあり、道標が如く幟が立ち並んでいます。


幟の行列を追いかけていくとそろそろ入口が近づいてきます。


こちらが入場ゲートです。
元々職員用の通用口だった場所をそのまま転用したのかな?
ちなみに、時刻は9時30分頃で、まだ開いておらず45分までここで待機です。
最初の頃は私一人で待っていましたが、そのうち続々と来場者が集まってきて開園時刻になる頃にはちょっとした行列が出来ていました。


あのプレハブがチケット売り場です。
事前予約をした場合も、駅の窓口などでチケットを引き換えていない場合はここに立ち寄ってチケットに引き換える必要があります。
私は以前予約をしていたのですが、代金は現地決済としていたため、このプレハブの窓口に立ち寄って予約番号と氏名を伝えると入場料1000円を払ってチケットを受け取って入場です。


コンテナが並んでいますが倉庫代わりにしているんでしょうかね。


既に遠目からSLが見えていますね。
早く乗りたいなぁ~

入場口の先の扇形車庫の内部でSL乗車整理券を配布しており、乗車するにはこれを受け取る必要があります。
これは完全に先着順なので、予約していようが当日購入だろうと整理券を受け取らないと乗れません。
私は図らずも先頭で待っていたので1番に受け取ることが出来ました。


整理券も受け取ったのでSLの時間まで扇形車庫周りを見学していくとしましょう。
中に展示されている車両ももちろんそうですが、この扇形車庫自体も貴重なものですよね。


一番注目されるであろうクハ455形です。
えちごトキめき鉄道で観光急行として走っているものと同型で、こちらは展示車両として余生を送っているようです。


車庫の内部です。
鉄骨むき出しの無骨さがまたいいですね。


もっと近くでクハ455を見ましょう。
かつて実際に存在した列車名ですが、1つは大阪~新潟間を走ってたものですがこちらは気動車による運行だったらしく、もう1つの上野~新潟間の急行として走っていた方が電車による運行だったそうなので、クハ455形についているならば後者の方でしょうね。


ヘッドマークをアップで


よく見たら急行幕の部分も一体化したラッピングなんですねw
全塗装は流石にお金がかかりますしねw


中にも入れるようですが、フロアマップがレールパークの柄になっていました。


車内です。
国鉄の急行型電車の雰囲気そのままのクロスシートです。


ボックスシート部です。
この直角の座席もずっと座っていると腰やら背中やらに来ますが、それはそれで昔の旅の追体験みたいでいいですよね。


訪問時はまだまだ暑さが残る頃だったのでポータブルクーラーが設置されていました。
車載のクーラーは電源がなくて使えないんでしょうね。


あと、国鉄時代の吊り広告を再現しているのは細かいなと思いました。
まだ横軽があった頃の特急「そよかぜ」ですが、今や新幹線で行けるようになりましたからね。
それにしても、この広告はどこかから当時の資料を取り寄せたのか、それっぽく再現して作ったのかどっちなんでしょうね。


今の京都鉄道博物館の前身でもある梅小路蒸気機関車館のものもありました。


この優先席のモケットはJR西日本仕様のままになっていますね。


床には何故か連結器カバーが置いてありましたw


車番は何かの機械で半分しか見えなくなっていましたw


銘板は国鉄のものを復刻したようです。
ただ、下のお知らせは完全にJR西日本のものですがw


運転台です。


運転士視点で


運転士用の椅子


手ブレーキのハンドル


スタフは北陸本線時代のものでした。


これは乗務員向けの注意事項ですね。


時間帯によってヘッドマークが変わるみたいですね。


銚子電鉄が発売している「まずい棒」を売っていました。
地方ローカル鉄道同士の絆ということで扱っているんですかね。


昔懐かしい瓶入りのジュースも売っていました。
レトロな車両に合わせてレトロな商品を扱っているようです。
この他にもえちごトキめき鉄道のグッズなども売っていて、ちょっとした売店みたいになっていました。


外へ出て今度は妻面から撮影します。


妻面の銘板も国鉄になっていました。
これもわざわざ復刻したんですかね。


真横からも撮ります。


こちらはワフ29500形という貨車で、見た目の通り車掌車と貨車を兼ねた存在となっており、輸送量の少ない路線では非力な小型機関車が活躍していて牽引できる貨車の数が少なかったことから貨車と車掌車を兼任できるこのような車両が作られたようです。
まあ、今ではこういう車扱貨物は絶滅危惧種ですし、車掌車に至っては完全に廃れた存在になりましたけどね。


こちらも車内に入れるようです。


車内は小ざっぱりしていました。


書類を書いたりするのかテーブルも備え付けられていました。


寒さ対策もされていたようで、ダルマストーブがありました。


園となりにももう1台車両がいました。


逆から見ると左右非対称の形が特徴的です。
例えるならばホイールクレーンのクレーン部分だけ取っ払ったような感じでしょうか?


面白いのは車輪に連結棒が付いていたんですよね。
車体に付いている「ACHIHA」というのは特大輸送などを請け負う会社のようですから、この機関車を運んできた会社ということですかね?
この車両の詳細については分からなかったのですが、他の方のブログによるとSLの客車として使われている車掌車の入換をする様子が目撃されているので入換機関車として使われているんですかね。


こんな横断幕もありました。
えちごトキめき鉄道がACHIHAに車両の輸送を依頼したんですかね。


こちらはエンジョイコーナーというスペースで、チケットに付いているエンジョイチケットと引き換えに、スマートボールか缶詰づくり体験のどちらかを選ぶことが出来ます。
スマートボールだと鉄道グッズが当たるらしいですが、景品の内容が子供向けが多く、どちらかと言えば子供向けですかね。


もう1つの缶詰づくり体験ですが、ツナ缶とかフルーツ缶とかではなくて、作るのは線路の石の缶詰です。


こちらがその線路の石の缶詰で、実際にえちごトキめき鉄道の線路に敷かれている石を中に入れて作れるらしいです。
私が買ったチケットにもエンジョイチケットが付いているので参加する権利がありますが、SLの時間もあるのでこれは後回しにしましょう。


ガチャポンコーナーもありました。
もちろんこれは別料金ですがw


ヘッドマークが展示されていましたがいずれもえちごトキめき鉄道に転換されてからのもののようです。


あと、自販機もオリジナルデザインでした。

車庫内の展示はこれくらいで、そろそろSL乗り場へ向かうとしましょう。

デゴイチに乗る!

それではこのレールパークの目玉でもあるD51形、通称デゴイチに乗ります。


転車台です。
この転車台も貴重なもので、現役で稼働します。


もう少し近づいてみましょう。
レールパーク開設に合わせてお色直ししたのか綺麗に塗られていますね。


橋部分です。
外周部との連結部分には固定するための棒が噛まされる仕組みのようです。
そりゃあそうでもしないと車両が乗り降りする時に動いたら大変ですしね。


この小さな小屋のようなものが操作室のようです。


子供向けなのか手漕ぎの軌道自転車みたいなのが置いてありました。


妙高はねうまラインのET127形ですが、復刻新潟色になっていました。


ほくほく線のHK100形


そして、お待ちかねのSLです。


銘板は「トキ鉄」になっていました。


もちろん正面からも撮ります。


反対側から


↑蒸気?ではないと思いますがなんか煙みたいなのが出ていました。


客車として使われているのは車掌車です。
でも、走る車掌車に乗れるってここでしか出来ない体験かもしれませんね。


乗り場はこのような素朴なものでした。
入り口にいるスタッフに整理券を提示して乗車します。


まさか立ち席か?と思っていたんですが、車内にはちゃんと座席が用意されていました。


ただ、鉄道車両用というよりはベンチと言った方がよさそうな椅子でしたがw
まあ、長時間乗るわけではないですしスピードも出さないのでこれでいいんでしょうw


扇風機が付いていましたがこれも後付かな?


網棚もありましたがこれは古そうなので元から付いていたんでしょうか。


照明は電球のようですが、今は点かないのかな?


今やすっかり見なくなった灰皿
昔の特急や新幹線には付いていましたよね。


元々車掌車というだけあって車掌弁が付いていました。


デッキも付いていてここからならよりSLの音や匂いを感じられそう!
なので、あえて座らないでここで過ごすことにしました。

ところで気になったのはずっとエンジン音のような音がしていたことで、もしかしてSLは外見だけで実はディーゼルエンジンで動くように改造しているのかな?なんて思いましたが、実は空気圧で動くように改造されているらしく、その圧縮空気を作り出すエアーコンプレッサーの音のようでした。


機関車の後ろについている車番がバッチリ見えます。


↑乗車の様子は動画でどうぞ

5分ほどかけてゆっくりと直江津駅ホームの真横まで行きます。


↑乗り場へ戻る復路です。


↑最後にSLの転車台での回転があります。
結局同じ方向で戻って車掌車と連結するだけなので、全く意味のない運用と言えますが、サービスなんでしょうねw
スタッフによる解説もあるので楽しめました。


ところで、客車となっている車掌車には「無限」というヘッドマークが付いていたんですが、もしかして鬼滅ネタ?W

乗車は以上ですが、せっかく来たならばSLの走行シーンも撮らねば・・・
というわけで、次回のSL乗車体験までの間、エンジョイコーナーで缶詰づくりをしつつ待つとしましょう。

缶詰づくりですが、流れとしてはまず自分の缶詰に入れたい石を箱の中から選んで、缶詰の缶の中に入れます。
そして缶詰に蓋をする道具を使って封をするのですが、全て手動で行うタイプなので意外と力が要りました。
最後に缶の外周にレールパークのイラスト入りの紙を巻きつけて完成です。
缶詰なので完成してしまうと中身が見えないのが難点ですが、缶を揺すると缶と石がぶつかり合うコツンコツンという音がするのは普通の缶詰とは違って面白いです。
公式では開けるもよしそのまま置いておくもよしと謳っていましたが、私はとりあえずは開けずに飾ってありますw

缶詰を作っている間にいい頃合いになったのでそろそろSL撮影に出かけたいと思います。


↑まずは乗り場からバックで発車していくシーンです。


↑しばらく待って乗り場へ戻ってきました。

蒸気ではなくて空気圧で動いているため煙が出ていないのも特徴ですね。


↑そして、最後は転車台に乗って回転ですが、さっきと違ってそのまま元の向きのまま客車と連結ではなくて、一旦機関庫に戻るようです。
この次の乗車体験までは時間があるため一旦機関庫に戻したんですかね。


機関庫内に収まったデゴイチ


クハ455形と並べてみました。


なんと顔にあたる前面パネルを外してくれるサービスもありました。
蒸気で動いている場合、ついさっきまで動いていたSLのボイラーを開けるなんて危険極まりないですが、空気圧で動いているからこそですね。


ボイラーの中を見たらこれにて見学終了です。

SLの乗車&撮影で2回分かかったことと車両なども細かく見たりもしましたが、それでも2時間弱で見て回れました。
撮影にこだわらないで乗れるだけで十分と言うならば1時間でも十分見て回れると思います。
私も結局午前中だけで見終わったのですが、午後はまた別の活動をしました。
それも記事にするつもりですが別記事として追ってレポートしますのでしばらくお待ち下さい。

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つばめ501号(管理人) について

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