9月11日(土)
昨日に引き続き、今日も朝イチからテツ分補給をします。羽後本荘発6時50分の由利高原鉄道の始発に乗るべく5時半過ぎに起床し、身支度を整え6時半にホテルを出ます。由利高原鉄道を終点矢島駅まで往復しても、帰りの羽後本荘駅到着は8時27分ということで、フロントには『外出します』とだけ伝え駅へ向かいました。・・・が心なしかフロント氏が『?』みたいな表情を浮かべていたのは、気のせいではないでしょう。言葉は悪いですが、こんな早朝からこんな田舎町でクルマを置いたまま外出するのは、不審に思うのも無理はありません。悲しいかなテツというのは、常人には理解しがたい行動をとる人種なのです。
早朝の羽後本荘駅舎。
閑散としており、人気はまったくありません。
改札にも係員の姿はありませんでした。これを予期して、昨日のうちにフリーきっぷを購入しておいて正解だったようです。
今回利用したのは、こちらの『楽楽遊遊乗車券』という1日乗り放題となるフリーきっぷ。
通常は\1,100で土日祝日のみ利用可能なきっぷのようですが、今はコロナ禍のおかげか特例期間中(令和4年2月28日まで)らしく、\830でさらに平日も利用可能とのこと。もっとも秋田県と由利本荘市の補助金が終わってしまえば、この割引サービス終了と告知されていました。とはいえこのような施策、いち鉄道ファンとしては嬉しい限りで、快くこのサービスを利用させていただこうと思います。
ホームへ行くと列車はすでに入線済み。
おばこ号という愛称が付けられ、内装も少しだけ観光列車仕様となっていました。
朝陽が射しこむ明るい車内で、1人発車を待ちます。
ふと宙吊りを見ると、こんな案内がありました。
全国どこでも、地方ローカル線の一番のお客さんは、免許をまだ持つことができない高校生です。そんな高校生の利用が多く割引が継続ができる状況とは、とても嬉しいお知らせだと思います。
発車間際になり年配の男性が乗り込み、わずか2人を乗せて定刻6時50分に羽後本荘駅を発車。ちなみにこの男性も、見る限りおそらくは私の同業者かと思われます。土曜の始発ということもあり高校生の利用は皆無で、今日に限っていえば、残念ながら地元の乗客はいなかったようです。
列車はのどかな田園風景の中を、鳥海山の麓に向けどんどん進んでいきます。
途中曲沢駅付近からは、見事な鳥海山の姿を臨むことができました。
この由利高原鉄道は、『鳥海山ろく線』の愛称を持っていますが、その名に恥じぬ車窓風景が広がっています。
羽後本荘駅を発車しておよそ40分、終点の矢島駅には7時29分の到着。
予想に反して、かなり立派な駅舎が出迎えてくれました。
駅前はこんな感じ。
ザ・田舎の終着駅、といったところでしょうか。
折り返しの発車は7時46分。何とも言えないいい雰囲気で、のんびり散策するのも面白そう。ですがこれを逃すとチェックアウトの時間までにホテルへ戻れません。ということで仕方なくここは断念、慌ただしく戻ることにしました。