皆様こんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

先ほどは急行「大雪・紋別・はぼろ」の後年の組成などをご紹介しました。

 

 

 

途中でヒルネしたくなり中途半端な記事になっていましたので、今回は続きで編成と使用車両の例、模型で加工する際のポイントなどを見てゆきたいと思います。

 

なおキハ58系は製造ロットによる形態変化が多く、特に長大編成対応の平窓車は細かな形態差異が多く模型化の際は非常に悩ましい問題となります。特に製造両数の少ない北海道型は同形態のグループが数両のみという状態になっており細かなことを言い出すとキリがありません。ここでは少々細かなツッコミが多いかと思いますが、実際はあまり気にせず楽しむのが良いのかもしれませんね。またこの記事中で全ての設計変更を網羅出来るわけでもありませんのであくまで参考にしていただければと思います。

 

まずはキハ56 100から見てみます。

 

↑Tomix製のキハ56 100番代です。線バネTNでキロ入りセットと単品で発売されたロットと、SP仕様TNとなりキロ抜きセットとキロの単品のみで発売されたロットがあります。

 

線バネロットの時代はキロ入り4両セットと、キハの単品が発売されていました。そしてセットと単品でキハ56の通風器個数が異なっており変化が付けられています。セットは左の通風器6個車、単品は右の通風器8個車に該当します。なお、通風器6個車も屋根上に増設すれば8個に変えることが出来ます。

10年後くらい(2010年代)にリニューアル再販された際はTNがSP仕様となり、セット形態もキロを含まない3連となり、単品のキロ26を足すという形態となりました。キロを必要としない人向けという事でしょうか。但しキハ車の単品設定が無くなり買いづらくなりました。この新ロットのセットはキハ56が2両入っていましたが、これが通風器6個車と8個車に作り分けられていました。

 

なお、新ロットとなった後のTomixカタログを見ると、「通風器の6個の101~120と、通風器7個の121~151の2タイプとして違いを分けています」のような記載があります。しかしまず新製時は通風器7個ではなく後位側デッキにも通風器があるので7個ではなく8個ですね。タイポでしょうかね。また、101~120と121~151ということで両タイプともかなりの両数が居そうですが…

 

まず通風器6個車です。

 

↑ポイントとしては、「通風器が内ばめ」「運転席窓バランサー点検蓋有り」「乗降ドア下部に丸窓有り、丸窓の下にドア押さえ金あり」「通風器6個」となっています。

 

通風器6個車のうち、101~116は昭和38年度民有債以前の車であり新製時には運転席窓バランサー点検蓋がありません。なので新製時の形態を重視すると117~120にしかなりません。ただし101~116は函館時代に昭和40年代のどこかで運転席窓バランサー点検蓋設置改造が施工されており、新製車と同じような形態の物が付いています。よって運転席側窓バランサー点検蓋設置改造後とすれば101~116とできるかもしれません。ただし、細かい事を言うと101~109は乗降ドア下部の丸窓の位置が低く、丸窓の上にドア押さえ金があります。よって増設後とするにしても110~116とするのが良いのかと思います。

 

ただし、今回は急行「大雪・紋別・はぼろ」の再現を意識しており、キハ56 101~116は元々函館に配置された後急行「宗谷」の移管や「すずらん」縮小で次第に釧路に転属していっています。よって苗穂や札幌とは縁が少なく、この模型の通風器6個車は117~120として使うしか無いようです。しかもこのうち120は1975年に旭川に転属しているので、苗穂の117~119としてしか使えません…。

 

↑模型の通風器6個車のモデルとなっている117~120です。しかも120は旭川配置で後にキハ53 507に改造されてしまっています。

 

続いて通風器8個車です。

 

↑通風器8個車です。模型では車体関係は通風器6個車と同じで、屋根上に通風器を増設して再現するようになっています。

 

Tomixのカタログでは121~151として使えるように書いてありますが、

 

↑キハ56 123です。模型と同じく通風器8個車です。

 

しかしこの形態なのは121~124の4両しか無く、125以降は尾灯が外ばめになってしまいます…。

 

↑キハ56 127です。125以降は尾灯が外ばめになっています。

 

↑更に138以降では後位側便所窓が横長小窓になっています。

 

つまりTomix製キハ56の通風器8個車は厳密にいうと121~124がそのモデルとなっていることになります。なお121は120と同様に1975年に旭川に転属していますので札幌・苗穂には122~124の3両しかいませんでした。

 

↑通風器8個車で便所窓は正方形に近いものになっています。本来通風器8個車(昭和40年度第1次民有以降)ではデッキ外妻にゴミ箱用出っ張りが出来ている筈ですがそこまでは再現されていません…。気になる方はプラ板を貼るなどして再現されると良いかと思います。

 

さて、おさらいですが今回はTomix製のキハ56 100を使って急行「大雪・紋別・はぼろ」を再現しようとしていましたが、1984年の時点では通風器6個車は110・117~119、通風器8個車は122~124しか該当車が居ません。。。

 

さて、次にキハ27はどうでしょうか。

 

↑キハ27 100です。

 

キハ56は通風器6個車と8個車が作り分けれるようになっていましたが、何故かキハ27は通風器8個車で製品化されています。よって通風器6個車にしようと思うと、通風器取付穴を埋めないといけないという面倒な事になっています。キハ56と同じように通風器6個で製品化しておいて、8個にしたい方は穴を開けて増設してくださいという方法でも良かったのでは?と思ってしまいましたが…。

 

なお、通風器8個で尾灯が内ばめなのでキハ56 120~124と同じ製造次数となりキハ27では113~118に該当します。113・114が苗穂、115~118が札幌にいるので急行「大雪・紋別・はぼろ」を再現するには問題なさそうです。

 

上記を踏まえて今回の編成は次のようにしようと思います。

 

札幌←はぼろ:札幌<キハ56 129+<キハ27 116キハ56 208>+キハ27 210>+紋別:札幌<キハ56 123+<キハ27 203+キハ56 122>+キハ56 203>+大雪:苗穂<キハ56 118+キロ26 201+キハ27 217>+キハ56 117>+キハ56 212>→旭川


本当は0番代も混ぜて更に変化を付けたいのですが0番代化は結構面倒なので、次回Tomixさんが平窓キハ56を再販する際に0番代を生産することに期待して待つこととしましょう。

 

次回は実際に種車をかき集めてきて加工を始めてゆきたいと思います。

 

 

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。それでは次回もお楽しみに!!