或るCafe@博多駅 | 風かおる 鉄の路

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主に私が乗車した乗り物関連(鉄道中心)、その他気になったことを綴っていきます。稀にお絵かき。

2021年11月3日、文化の日のこの日に博多駅で「或る列車」を使用したイベントが行われました。
その名も「或るCafe」。
或る列車を博多駅のホームに据え付け、車内でカフェとしての営業を行うというものです。
 
プランとしては2つあり、
1つ目が2号車の個室でスイーツがいただけるプラン(事前予約制)、2つ目が1号車でグッズや飲み物の販売を購入できるプラン(テイクアウト方式・予約不要)というもの。
2号車の個室プランは10月4日の16時に発表されて全6回のプランが3時間で埋まるほどの人気ぶりを見せていました。
私はというと…すぐにニュースリリースに気づいて予約したので無事1回目の分を予約することができました。
 
ということで当日。
博多駅3階の改札口内で受付を済ませ、5番のりばに行くと吉塚方から或る列車が入線してきました。

 

金色の車体が輝きます。
 
一旦受付場所に集合して係員の誘導で車内へ向かいます。
そのとき見た1号車見学の列はかなり伸びていて…あそこに並んでいる人は大変そうですね……
 
ホームには赤絨毯が敷いてあり、特別感が…!
 
それでは、いよいよ車内へ!
 
入ったとたん、普通の列車とは全然違う車内空間に圧倒されました…!
この2号車(キロシ47-3505)はすべての座席が大川組子の仕切りを用いたグリーン個室になっています。
 
案内されたのは車両後方(運転席側)の28番個室。
 
さっそく入ってみましょう。
 
室内はサンフット材とウォールナット材がふんだんに用いられた趣のある雰囲気。
壁にランプが取り付けられているのがいいですね。
隣の個室との間の壁には或る列車のハート型のロゴが。
 
テーブルには短時間にもかかわらず記念乗車証が用意されていました。
 
さて、初めに運ばれてきたのはドリンク。
今回は日向夏のジュースにしてみました。
或る列車のハート型のロゴが底面に入っているグラスでの提供です!
 
スイーツが来るまでの間…せっかくなので仕切りを閉めてみることに。
 
組子なので外から隔絶されて…とはいかないのですが、それでも個室の特別感が味わえます。
 
ちなみに、この真ん中の部分は開閉可能になっていて、水戸岡鋭治氏はここを開けて料理を提供することを考えていたそうなのですが…実際は安全のため使われることはなく、仕切り全体を開けて料理を提供するとか。
 
そうこうするうちにスイーツがやってきました。
 
今回提供されるのは11月13日より博多~由布院間で運行される「由布院コース」の最後に出てくる「ミニャルディーズ」というもの。
実際の運行時に提供されるスイーツが食べられるとは…!
見た目もかわいく、写真映えしますね…♪
 
左側は「チョコレートの松ぼっくり」。下に敷いてある松葉のようなものは茶そうめんでできていて食べられます。
中央はりんご飴。飴なのは外側だけで、中にはりんごの果肉入りのクリームが入っていました。
溶けやすいのでお早めに…とのこと。
 
そして右側には佐賀県産のみかんを使ったタルトが。
 
 
豪華なグリーン個室の中で美味しいスイーツを味わう…至福の時間はあっという間でした。
 
最後に1号車寄りにある調理設備を見てから外へ。
 
向かいの壁には組子細工が。列車内とは思えない内装ですね。
 
 

この後列車はゆふ3号とソニック20号を邪魔しないように一旦吉塚方に引き上げます。
 
12:40頃、再び5番ホームへとやってきました。
 
先ほどは2号車を見たので、今度は1号車の中を見ていきます。
一般の列に並ぶこと少々…列車内へと案内されました。
 
 
まず目に入ったのは鉄道模型が並ぶ戸棚。
この中にあるのは横浜市にある原鉄道模型博物館館長の故 原信太郎氏が制作させた或る列車の模型です。
 
幻の客車、或る列車(九州鉄道ブリル客車)。
九州鉄道の国有化により、ほとんど日の目を見ないまま廃車となってしまったこの車両たちを再現したのがこのJR九州の或る列車です。
実際の客車は青色とも黄緑色とも言われていますが、原氏は模型を制作する際、塗装を施させなかったそうです。
そのことからこのキロシ47形も金色の車体となった…といわれています。
 
1号車の車内は2号車とは打って変わって開放的な雰囲気。
2人がけテーブルと4人がけテーブルが並んでいます。
テーブルの上には車内販売品だったり…
 
実際にコースで使われる食器が展示されていました。
 
 
個室もいいけど、こっちもいいかも…
 
奥に進むと、「BAR ARU」と書かれた調理スペースが。
 
中では今まさにミニャルディーズが作られていく途中でした。
 
こうやって列車内で調理する様子を見るの、好きなんですよね~
 
2号車へと移動して、さっきの組子細工のところから降ります。
 
ドアのガラスはステンドグラスに交換されています。
 
その光が車内をカラフルに照らしていて…素敵だなあって思いました。
 
さて、お昼時なので何か食べましょうか…
ということでやってきたのは5番ホームの香椎方にあるこちらのお店。
 
ここはもともとラーメン店でしたが、COVID-19の影響で閉店。
2021年3月より期間限定のポップアップショップ「ホームの出店GO・RAKU」として活用されています。
第一弾は「淡麗らぁ麺 明鏡志水」。
第二弾は「手打ち蕎麦 さえ木」。
そして2021年11月現在の第三弾は「漁師めし 来進」。
12月31日までの期間限定出店です。
 
店内はこんな感じ。
ここで福間で朝とれたばかりの新鮮な鯛を使った鯛茶漬けが食べられるらしいのです。
立ち食い鯛茶漬けなんて初めてです…!
 
さっそく食券を買って中へ。
 

さっそく鯛茶漬けの登場です。
 
肉厚な鯛を漬けにしてごはんのうえにたっぷりと…!
まずはそのまま。
新鮮なのですごく美味しい…!
 
続いて鯛の頭と骨とで取った出汁をかけてお茶漬けに…!
あったかくておいしいですね~
或る列車がいるところはあんなに賑わっていたのにこちらは閑散としていて…
ちょっともったいないかな、って思ってしまいました。
 
 
或る列車と立ち食い鯛茶漬け、今だけの両方を博多駅で楽しめた1日でした。
 
鯛茶漬けのお店は12月31日まで、或る列車のカフェイベントは再実施の予定はありませんが、博多~由布院間のコースは来年2月まで設定されています。
ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
 
それでは。