網干と京都の221系の奈良転属に端を発する疎開が始まったのが2021年3月のダイヤ改正前後。
そこから各疎開先および交検先の奈良で転属に向けての準備が始まり、2021年10月のダイヤ改正でついに奈良での運用を開始しました。


新しく活躍する車両あれば、身を引きその役目を終える車両あり。
221系の奈良追加投入に伴い、既存数編成の201系は秋のダイヤ改正を迎えることなく疎開回送や廃車回送されました。
時系列順に振り返ってみます。




9月29日、この日はND618編成がいつもの吹田入場スジで回送されました。
奈良の201としてはND603以来の廃車発生となります。


ND618と言えば、天理延長運転の撮影が印象に残っています。
今はもう4ドア車の天理臨の設定はなく、撮っておいてよかったなと思います。


こちらの写真はつい最近の9月11日に撮影した王寺留置での様子です。
中央が今回廃車回送されたND618です。
201の運用離脱が続けばこうした並びも減っていきます。




9月30日、この日は一気に3編成が疎開されます。


先陣を切ったのはND619編成。
前日に新たに奈良での運用を開始したNC616編成と、王寺電留線で1日限定の共演がありました。
転属組の221系に仕事を引き継いで、この後疎開されます。

2021年9月30日
回9313K
201系ND619編成
宮原疎開回送

2021年9月30日
回9993M
201系ND619編成
宮原疎開回送

奈良まで営業運転したあと一旦佐保入庫し、折り返し宮原まで回送されました。
通常の吹田入場スジの大阪環状線経由ではなくおおさか東線から城東貨物線経由で疎開されたので、普段は通らない神崎川の城東貨物北連絡線を渡る姿が見られました。


続いて疎開されたのはND617編成。
こちらはJR難波まで営業入りした後に王寺まで行き、折り返し宮原まで回送されました。
JR難波ではこちらもNC616との邂逅がありました。
新旧引き継ぎの一幕です。

2021年9月30日
回9995M
201系ND617編成
宮原疎開回送

ND619と同じくおおさか東線、城東貨物線経由で宮原に入りました。
普段201が横関を走ることがないので、疎開回送ならではの光景でした。


最後に疎開されたのはND620編成。
当編成も新NCと1日限定の並びを見せ、その役目を後進に譲りました。

2021年9月30日
回9990M
201系ND620編成
向日町疎開回送

王寺まで営業入りし、その後宮原ではなく向日町まで疎開されました。
普段は走らない吹田貨物ターミナル駅を背に東進する姿を見て、一時代の終わりを痛感しました。




10月1日、この日は1編成が落ちました。

2021年10月1日
回9755K
201系ND608編成
向日町疎開回送

2021年10月1日
回9990M
201系ND608編成
向日町疎開回送

この日疎開されたのはND608編成。
前日のND620と同じ動きで回送されていきました。
これで一気に合計4編成が運用離脱となりました。

10月1日現在の位置関係は以下の通りと思われます。



【ND608編成】

JR難波
↓10月1日 1754K
王寺
↓10月1日 回9755K〜回9990M
向日町



【ND617編成】

柏原
↓9月30日 1743K
JR難波
↓9月30日 回9744K〜回9995M
宮原



【ND618編成】

佐保
↓9月29日 回6353K〜回6442M
吹田



【ND619編成】

奈良
↓9月30日 回312K
佐保
↓9月30日 回9313K~回9993M
宮原



【ND620編成】

JR難波
↓9月30日 1754K
王寺
↓9月30日 回9755K〜回9990M
向日町




この間にも各疎開先で運用開始の準備をしていた221が順次送り込まれ、ダイヤ改正を前にした一連の移り変わりが一段落します。

ダイヤ改正で201の運用はどうなったかというと、61A〜79Aまであった19運用が61A〜74Aの14運用となり、5運用減で収まりました。
5編成が疎開および廃車されたので数は一致します。
万葉まほろば線での定期運用および天理留置が消滅し、日中の大和路線でもNCの普通電車が走るようになったのが今改正の主な変更点となります。

次のダイヤ改正ではどの運用が削られるのか、また各疎開先の201が今後どうなるのか、その動向に注目です。