平成筑豊鉄道 オハフ33形「かんもん号」仕様車 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

かつては鹿児島本線の貨物支線および田浦公共臨海鉄道だった区間の一部を整備してトロッコ列車を運行している平成筑豊鉄道。終点の関門海峡めかり駅には、電気機関車と旧型客車が1両ずつ保存されています。

 

電気機関車は世界初の本格的な量産交直流電気機関車のEF30で、その中でもはえあるトップナンバーでございます。車体長が2号機以降よりも長かったり、ナンバーが切り抜き文字になっていたりと、試作機らしい差異があります。しっかし、灯具が割れていたり、窓が板で埋められたり、パンタグラフが曲がっていたり、かなり痛々しい状態になっています。

 

そしてメインはこちら、ぶどう色の旧型客車です。形式はオハフ33、戦前から戦後にかけて製造された、鉄道省を代表する客車のひとつです。

 

客車cafe オハフ33、一応「かんもん号」という名前がついているようですが・・どこに書いてましたでしょうか。なお客車の方も、片方の灯具が欠損しています。

 

車内です。車両は一部がカフェに改装されています。JR九州あたりで走っていたら、ここみたいに「シ」の記号でも付いていたのでしょうか。ちなみにカフェ機能はありますが、無料休憩所の建前ですので、一応は何も購入しなくても利用は出来ます。

 

車端部です。機関車連結側、出入り口になっている方で、仕切り扉は開きっぱなしになっています。右側には床置き式の冷房装置が付いており、気候に関係なくゆっくりと過ごすことが出来ます。

 

反対側の車端部です。こちらは仕切り扉がロックされています。九州鉄道記念館のポスターや、かつての路線図などが広告枠に入っています。

 

ということで、その路線図。それにしても、完全木製でぬくもりを感じます。プリントでは出せない良さですね。

 

鉄道省のプレートに、更新修繕のプレート。デザインを揃えているあたり、手込んでます。

 

天井です。照明は全てソケットが埋められておりす。扇風機は全て撤去されていますが…冷房が付いたので不要ですし、不要なものはぶら下がっていても邪魔かつ危険ですので無くなったんでしょうね。荷棚は昔ながらの網棚、しかも最近見かける金網ではなく、しっかり布で出来ています。今や網棚と言われて「?」と思う世代も多いでしょう。

 

窓です。一段窓で、上昇式で開閉可能です。一応、日除けも下げることが出来ます。

 

それでは座席へ参りましょう。

 

全席ボックスシートで、木製のフレームに青いモケット、黄金コンビで残っております。

 

シートピッチは狭いですし、背ズリも垂直で居住性は良いとは言えません。でも、当時はこれで24時間以上走り続ける列車もあった訳で、かつての日本人は本当に忍耐強かったんだと思います。なお今は無料休憩スペースなので、固定テーブルが追加されています。

 

そして木の床に残ってました、蒸気暖房の加減弁。今では使うことはありません。

 

車体中央にはエアコンが置かれています。手前の座席は、横幅からして元は販売カウンターにあったものを移設したんでしょうね。

 

トイレは使用禁止、車両の外の公衆トイレを利用することになります。外に出るのが億劫な天候・季節の時は辛いですね。

 

洗面台です。こちらは現役で利用可能なようで、石鹸が置かれています。

 

一応、販売カウンターにも触れておきましょう。アルコールやおつまみ、コーヒーなど色々取り揃えています。

 

帽子掛けには記念撮影用の帽子があります。

 

車内販売カウンター向かいには、往年の寝台特急のヘッドマークが置いてあります。レプリカらしいですが、九州で使われた少し立体的な形をしたものになっています。