2021.10.22
京急電鉄では、10月18日にダイヤ修正を実施した。

京急2100形 2157編成
2021.10.19/生 麦

京急2100形 2101編成 京急1000形 1097編成
2021.10.19/京急久里浜
ダイヤ修正は平日のみ実施され、日中時間帯の久里浜線(京急久里浜〜三崎口間)を減便、20分間隔での運転とするためのものとなっている。久里浜線で減便を実施する理由は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う利用状況の変化と乗務員の罹患防止対策のためとのこと。
ダイヤ修正の具体的な内容は以下の通り。
- 泉岳寺発着の快特(A快特)を京急久里浜折返しに変更。京急久里浜でSH快特に接続。
- 下り都営浅草線直通快特(SH快特)は京急久里浜→三崎口で10分繰り下げて運転。京急久里浜で10分停車し、A快特の接続を受けて発車。
- 上りSH快特は三崎口→京急久里浜で10分繰り上げて運転。京急久里浜でA快特に接続し、10分停車。
- 以上に伴う折返しパターンの変更。
- など。
久里浜線の減便は、A快特を京急久里浜折返しとすることで実施されている。京急久里浜行に変更となるA快特は品川を10時9分〜13時38分に発車する列車で、これらの列車は折返しも京急久里浜始発となる。さらに、京急久里浜〜三崎口で下りSH快特を10分繰り下げ、上りSH快特を10分繰り上げし、京急久里浜でA快特との接続を行う。このため、A快特が京急久里浜折返しとなる時間帯、SH快特は上下列車とも京急久里浜で10分停車する。

京急久里浜線 平日日中時間帯のダイヤ
A快特を京急久里浜折返しにするだけでも京急久里浜以南は20分間隔となるが、SH快特を京急久里浜でわざわざ10分足止めさせてA快特と接続しているのが今回のダイヤの特徴である。それならばA快特じゃなくてSH快特を京急久里浜折返しにすればよいのにと思ってしまうが、SH快特を京急久里浜行とした場合、直通先の都営浅草線と京成線においても行先変更が発生してしまう。A快特の方を変更したのは、他社局に対する影響を最小限にするためと考えられる。
また、ダイヤ修正を実施したにもかかわらず、各列車の列車番号は修正前のものがそのまま使用されている1)。このため、A快特とSH快特は京急久里浜あるいは三崎口での折返し時に運行番号の変更を行うようになっている。上のダイヤグラムで示したように、京急久里浜〜三崎口の往復分がカットされたA快特は従来より1本前のA快特に、京急久里浜での停車時間が往復で20分増えたSH快特は従来より1本後のSH快特に、それぞれ折返しの際に運行替えとなる。これもやはり直通他社局への影響を考慮したものだろうか。
全体的に暫定的な印象の強い今回の減便ダイヤだが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が収まってきたら元の10分間隔に戻すのか、蒲田ローカルのように今後のダイヤ改正などでこれがそのまま定着してしまうのか、それとも新たな展開が待っているのか、久里浜線の行く末はいかに。
- 1)ただし、始発駅の出発時刻の「時」が変更となる列車は列車番号もそれに応じたものに変わっている(例:三崎口を13時6分に発車していた1387SHレは運転時刻が10分繰り上がって12時56分発となったため、列車番号を1287SHに変更)。
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